求職者さま向け

ITエンジニアの職種17種類と仕事内容を一覧でご紹介!必要なスキルや将来性についても分かりやすく解説

  • ITエンジニア
  • 転職
  • 選び方

こんにちは、キャル株式会社のげんた(@genta_cal)です。

IT業界で活躍するITエンジニアは、システム開発・設計・運用・保守・データ管理・ネットワーク構築・クラウド活用・AI関連など、さまざまな分野で高い需要がある職種です。

しかし、「エンジニア」と言っても仕事内容や役割、求められる技術や知識は大きく異なり、Webエンジニア・アプリケーションエンジニア・インフラエンジニア・ネットワークエンジニアなど多くの職種が存在します。

本記事では、ITエンジニア17種類をご紹介し、それぞれの仕事内容や必要スキル、将来性について分かりやすく解説します。
自分に合っている職種を知りたい求職者はもちろん、未経験からITエンジニアに挑戦したい人にも役立つ内容です。

近年ますます重要度が高まるIT分野で活躍できるエンジニアになるために、ぜひご一読ください。

ITエンジニアの特徴│主にどんな種類がある?仕事内容・役割・年収は?

まずは、「ITエンジニアとは?」について簡単に解説します。
ITエンジニアと一言で言っても、開発系やインフラ系などのカテゴリーに分かれ、仕事内容や役割も職種によって異なります。しっかり把握しておきましょう。

ITエンジニアの特徴・種類

ITエンジニアは、簡潔に言うと「コンピューターやデジタル技術を活用して、情報システムを設計・実装・運用する技術者」のことです。

かつては汎用的なシステムを扱う技術者を指す意味合いがありました。しかし、近年はWebサイトの構築、IoTやAIを用いた技術、Java・Javascript・Pythonをはじめとした言語の使用、金融機関向けシステムやサイバー攻撃対策など、扱う技術や工程の範囲が大きく拡大しています。

そのため、エンジニアの役割は増し、開発系・Web系・インフラ系などに分類され、それぞれ求められる経験やスキルが異なります。

以下に主なエンジニアの種類をまとめましたので、参考になさってください。

カテゴリー 主なエンジニア/職種
開発系 ・アプリケーションエンジニア
・バックエンドエンジニア
・フロントエンドエンジニア
・組み込みエンジニア
Web系 ・Webエンジニア
・Webデザイナー
・Webディレクター
・UI/UXエンジニア
インフラ系 ・インフラエンジニア
・ネットワークエンジニア
・クラウドエンジニア
・セキュリティエンジニア
その他 ・プロジェクトマネージャー(PM)
・エンジニアリングマネージャー(EM)
・テストエンジニア
・ヘルプデスク/社内SE

仕事内容・役割・目安年収

ITエンジニアの仕事内容や役割は職種ごとに大きく異なりますが、「IT技術を用いて業務を効率化し、価値あるサービスや機能を提供することに携わる」という点は共通しています。

Webサイト開発を担当するシステムエンジニアやWebエンジニアは、要件を考える段階から設計・実装・テストまで幅広く担い、ビッグデータを扱うデータエンジニアは分析基盤の構築や評価を担当します。
金融機関のシステムなどに関わるインフラエンジニアやセキュリティエンジニアは、安定した運用を担う重要な役割を持ち、その責任も大きい職種です。

プログラミング言語の習得はもちろん必須で、Python・Java・JavaScriptといった言語やクラウド・データベース・監視ツールなどのIT技術を扱うことが求められます。
そのため、専門性が高められる一方で、将来的にも役立つスキルとして人気が高いのがITエンジニアなのです。

年収は350〜1,000万円程度(目安)と幅がありますが、業務範囲やスキルによって大きく変動します。以下に職種ごとの主な仕事内容や年収の目安をまとめました。

職種 主な仕事内容 目安年収
Webエンジニア Webサイト・Webサービスの開発、改善、運用 450〜750万円
アプリケーションエンジニア 業務システムやアプリの設計・開発・テスト 450〜820万円
AIエンジニア 機械学習モデル構築、AI活用の提案・実装 600〜1,000万円
インフラエンジニア サーバー・ネットワーク構築、運用、監視 450〜750万円
ネットワークエンジニア ルーター・スイッチの設定、通信環境の最適化 450〜700万円
セキュリティエンジニア サイバー攻撃対策、脆弱性診断、リスク管理 550〜900万円
組み込みエンジニア 家電・車載機器などの組み込みソフトウェア開発 450〜800万円
クラウドエンジニア AWSやGCPなどクラウド環境の構築・運用 550〜900万円
ヘルプデスク/社内SE 社内ITサポート、PC管理、システム運用 350〜600万円
プロジェクトマネージャー 要件定義、工程管理、進行管理、品質・予算管理 600〜1,000万円

ITエンジニアの職種によって必要なスキルは異なる

ITエンジニアの特徴についてご紹介しましたが、続いては働く上で必要なスキルです。
ITエンジニアにはさまざまな職種があり、用いるプログラミング言語や必要な知識・技術は異なります。また、技術面だけでなく、コミュニケーション能力や調整力などのソフト面も、職種毎に違いがあります。

必要な技術的スキルや専門知識

ITエンジニアに求められるスキルや技術的な知識は、職種によって大きく異なるとお伝えしました。より、詳しく解説します。

例えば、アプリの開発では各種プログラミング言語を用い、要件定義から仕様書・設計書を読み解く能力が必要です。インフラや家電製品・機器を扱う分野では、ネットワークや機械内部の構造など専門知識が不可欠です。
また、AI・人工知能の分野では高度な数学的手法やデータ分析の知識が求められるなど、必要とされる技術は多岐にわたります。

さらに、最新技術をキャッチアップし続ける姿勢も重要で、実務で使う手段や課題解決のプロセスを常に学び更新していく必要があります。
論理的思考力やコミュニケーション能力といった基礎能力も欠かせず、専門資格の取得がキャリアの可能性を広げるケースも多いです。

分野ごとに必要なスキルは異なるため、自身が目指す領域に関連する知識を深め、技術的理解を確実に把握することが、エンジニアとして成長するための鍵となります。

必要なソフトスキル

ITエンジニアはソフトウェア・クラウド・データを扱う業務が中心ですが、実務ではソフトスキルが欠かせません。

特にコミュニケーション能力は、プログラマー・インフラ担当・アプリ開発・ゲームやスマホアプリのエンジニアなど、どの職種でも重要です。
要件のすり合わせやトラブル処理など、正確な情報共有ができることで業務効率化が進み、最適な成果につながります。

また、チームでソフトウェアを公開したり、プログラミング言語を用いて開発を進めたりする際には、チームワークとスピード感が求められます。
自己管理・時間管理ができる人ほど実務に合っており、難しい工程も適性を持つ人なら負担が少ない点も特徴です。

さらに、通信やクラウド分野では日々新しい技術が登場するため、問題解決能力を高め、変化にあわせ柔軟に対応できる力が必要です。
SwiftやVBAなど幅広い技術を扱う場面も多く、生活に直結するシステムを支える責任と魅力があります。職種ごとに異なる部分は多いものの、ソフトスキルの強化はすべてのITエンジニアにとって重要な基盤と言えるでしょう。

開発系のエンジニア全6種類

前項では、ITエンジニアとして働く上で必要なスキルをご紹介しました。
ここからは、主なエンジニア17種類を「開発系」「インフラ系」「マネジメント系」「その他」の4つのカテゴリーに分けて、各職種の詳しい仕事内容や必要なスキルを解説します。

プログラマー(PG)

プログラマーは、ITシステムやWebサービス、AI関連の機能をプログラミングによって実装する役割を担う職種です。

要件に沿ってプログラムを作成し、コードを実行できる状態に準備することが主な仕事で、Java・JavaScript・Go・VBAなどのプログラミング言語を使い分けながら開発を進めます。
細かな処理を正確に組み立てるため、論理的思考力やプログラミングの基礎知識が必須です。

デザイナーと協力してUI(ユーザーインターフェース)を仕上げ、公開まで担当する場合もあります。キャリアパスとして、プロジェクト全体を管理するプロジェクトマネージャー(PM)や、チームの技術指導をおこなうリードエンジニア、システム設計を担うシステムエンジニアへ進むことが可能で、長期的にも需要が高い職種です。

プログラマーに必要な主なスキル
【技術面】
各種プログラミング言語(Java、Pythonなど)、アルゴリズムの理解、システム知識
【ソフト面】
コミュニケーション能力、論理的思考力、情報収集力

システムエンジニア(SE)

システムエンジニアは、システム全体の設計書を作成し、仕組みを構築するのがメインとなる職種です。
要件の整理から設計・設定・実装・テスト・運用サポートまで幅広い工程に関わり、社内システムの改善やトラブル解決を担うこともあります。扱うのはソフトウェアだけでなく、ハードウェアや機械制御、組み込みシステムなど多岐にわたります。

必要なスキルとして、IT基礎知識・ネットワーク・データベース・設計力に加え、コミュニケーション能力も重要です。
さまざまな業界で自動化やDXが進む現在、産業や生活などの場面でシステムエンジニアの需要は高く、将来性のある職種と言えます。自分に合った領域を探すことで、長く活躍できる専門性を身に付けられるでしょう。

システムエンジニアに必要な主なスキル
【技術面】
プログラミング・コーディング、開発知識、データベースやネットワークの基礎
【ソフト面】
調整力、論理的思考力、問題解決力、ドキュメント作成能力

Webエンジニア

Webエンジニアは、WebサービスやWebアプリケーションの設計・開発(コーディング)・テスト・運用・保守を担う職種で、フロントエンドエンジニアとバックエンドエンジニアに分かれます。

フロントエンドエンジニアは、画面のデザインや動きを実装し、ユーザーが触れる部分の品質を高める役割を担当します。一方のバックエンドエンジニアは、データ処理・サーバー運用・機能の構築など、サービスの裏側を支える仕組みを開発します。
両方をこなすフルスタックエンジニアも増えており、専門知識に加えてコミュニケーション能力も重要です。

Web領域は技術革新が早く、クラウドやモバイル需要の拡大により、今後も高い成長が見込まれる将来性のある分野と言えるでしょう。

Webエンジニアに必要な主なスキル
【技術面】
HTML、CSS、JavaScript、フレームワーク(Reactなど)、レスポンシブ設計、API
【ソフト面】
ユーザー視点、問題解決力、協調性、提案力、論理的思考力、課題整理

アプリケーションエンジニア

アプリケーションエンジニアは、業務システムやスマホアプリなどを企画・開発し、運用まで担当する職種です。
要件定義から設計・プログラミング・テスト・自動化ツールの導入、さらにはリリース後の改善まで、アプリが正しく使われ続けるための一連の業務に携わります。

近年はスマートフォン向けのアプリ開発が増えており、KotlinやSwiftなどの使用言語、UX(ユーザーエクスペリエンス)を意識した設計力、チームで進めるためのコミュニケーション能力が重視されています。

アプリケーションエンジニアは多くの企業で募集されており、未経験の求人も比較的多い人気職種です。
企業の公式ホームページのインタビュー記事でも需要の高さが語られることが多く、今後も安定して活躍できるエンジニア領域と言えます。

アプリケーションエンジニアに必要な主なスキル
【技術面】
Java・PHPなど、フレームワーク、データベース(SQL) の理解、クラウド(AWS・GCP・Azure)
【ソフト面】
コミュニケーション能力、論理的思考力、チームワーク、継続的な学習意欲、最新技術への適応力

組み込みエンジニア/IoTエンジニア

組み込みエンジニアは、家電・自動車・医療機器などの製品内部で動く制御プログラムを開発・実装する役割を担い、ハードウェアとソフトウェアを扱いながら“モノの中の動き”を設計します。
使用する言語はC/C++が中心で、組み込みシステムの安定した運用が求められます。

一方、IoTエンジニアはセンサーとインターネットを活用し、製品とクラウド・サーバー・アプリケーションを連携させて、モノ全体をサービス化する仕組みの構築がメインです。
PythonやJavaなどの言語を使い、データ収集や分析、システム全体の設計まで担当します。

近年はスマート家電や自動車の高度化によりIoT市場が急拡大しており、この分野のエンジニアは将来性の高い職種として注目されています。

組み込みエンジニア/IoTエンジニアに必要な主なスキル
【技術面】
C言語・C++、ハードウェア知識、OS・ミドルウェア、クラウド連携
【ソフト面】
論理的思考力、分析力、改善提案力、発想力、システム設計力、技術探求心

AIエンジニア

AIエンジニアは、人工知能(AI)を活用したシステムやソフトウェアを設計・開発し、AIモデルの構築や運用をおこなう専門職です。
機械学習やディープラーニングを用いてデータ分析をおこない、最適なAI機能を実装することが主な役割で、ビジネス課題に応じてAI導入を提案することもあります。

使用するプログラミング言語はPythonが中心で、統計学・数学・アルゴリズムなど高度なスキルも求められます。また、クラウド環境やデータ基盤の知識も重要です。

AIはIoTや自動化されたシステムとも連携し、製造・医療・物流など幅広い産業で活用が進んでいます。IoT市場の拡大と共に、AIエンジニアは今後も高い需要と将来性を持つ成長領域の職種です。

AIエンジニアに必要な主なスキル
【技術面】
Python、機械学習や深層学習の知識、統計学・数学、データベース・SQL
【ソフト面】
論理的思考力、データサイエンス、コミュニケーション能力、問題解決能力

インフラエンジニア5種類

ここまでは開発系エンジニア6種類を解説しました。
続いては、ネットワークやサーバーなどのインフラ系エンジニアを5種類ご紹介します。

ネットワークエンジニア

ネットワークエンジニアは、企業の通信インフラを支えるネットワークの設計・構築・運用を担う専門職で、インターネットを経由したデータ通信を安全かつ安定しておこなうために欠かせない存在です。

特にネットワーク設計は重要で、ネットワーク機器やルーターなどを適切に配置し、システム全体が正しく働くよう最適化します。
また、障害発生時には原因を探り、迅速に解決へ導くトラブルシューティング能力が求められます。さらに、サイバー攻撃が増える現代ではセキュリティ対策の理解も不可欠です。

ネットワークエンジニアは業界によって分類が違うものの、自動車販売や住宅業界など多様な企業で必要とされ、今後も重要な技術職と言えます。

ネットワークエンジニアに必要な主なスキル
【技術面】
ルーティング、スイッチング、クラウド(AWS・Azureなど)、セキュリティ
【ソフト面】
問題解決能力、コミュニケーション能力、障害対応力、監視・運用スキル

サーバーエンジニア

サーバーエンジニアは、WebサービスやWebサイトを安定して提供するためのサーバーの構築・管理を担う専門職です。OSやサーバーの設定、PHPやHTMLなどで動作するサイトを支える基盤作りをおこないます。

サーバーのパフォーマンス最適化も重要な役割で、アクセスが増えてもサービスが落ちないよう調整します。また、障害時に備えたバックアップやリカバリ計画の設計も欠かせません。
さらに最近では、SwiftやChatGPTなど新技術と連携したサービスも増え、教育・エージェント業界など幅広い分野で需要が高く、サーバー運用の専門家として今後も重要な職種です。

サーバーエンジニアに必要な主なスキル
【技術面】
LinuxやWindows ServerなどのOS、監視ツール、ミドルウェア、スクリプト言語
【ソフト面】
問題解決能力、報告・連絡・相談、設計・構築、運用・保守

データベースエンジニア

データベースエンジニアは、企業のデータを安全かつ効率的に格納・管理するためのデータベース設計と、運用を専門とするエンジニアです。
自社サービスのバックエンドを支える重要な役割を担い、バックエンドエンジニアや他のメンバーと連携しながら、最適なデータ構造を設計します。

検索性能を高めるためのインデックス設定やクエリ最適化、SQLを用いたコーディングなど、パフォーマンス最適化の深い知識が求められます。また、データ登録や更新を安全におこなうためのセキュリティ対策も不可欠です。

Rubyなどの言語と組み合わせてバックエンド開発をおこなうケースも多いことから、データベースエンジニアは現場で大きな価値を持つ専門職なのです。

データベースエンジニアに必要な主なスキル
【技術面】
SQL、データベース設計、パフォーマンスチューニング、クラウド知識
【ソフト面】
論理的思考力、コミュニケーション能力、正確性

クラウドエンジニア

クラウドエンジニアは、AWS(Amazon Web Services)やGCP(Google Cloud Platform)などのクラウド環境を活用し、企業のインフラを設計・構築・運用する専門職です。

ユーザーが安全かつ快適に操作できるサービスを支えるため、フロントエンドエンジニアやフルスタックエンジニアとも連携しながら、最適なクラウドサービスの選定をおこないます。
また、インフラの自動化によって運用コストを削減し、ますます重要性が高まる領域で高度なスキルが求められています。コスト管理やセキュリティ対策、運用フローの具体的な流れを見える化することも重要な業務です。

フリーランスとして活躍しやすい点や、ブロックチェーンなどオープンな技術と組み合わせて作るサービスの需要も増えており、将来性が高いおすすめの職種です。

クラウドエンジニアに必要な主なスキル
【技術面】
AWS、Azure、GCP、サーバー・ネットワーク、セキュリティ、コンテナ技術
【ソフト面】
継続学習力、自己管理能力、デジタルツール活用能力

セキュリティエンジニア

セキュリティエンジニアは、システムをサイバー攻撃から守る専門職であり、企業の重要な情報資産を安全に運用するための役割を担います。

PC やサーバーなどの脆弱性を評価し、セキュリティ対策を設計・実施することで、実際の被害を防ぐ仕組みを構築します。また、日本企業でも人工知能を活用した高度なセキュリティの導入が進んでおり、最新の脅威に対応する知識が不可欠です。

さまざまな組織で安定した需要があり、セキュリティエンジニアはシステムの安全性を確保し、重要データを守るために欠かせない存在です。
バグの発見やスイッチ設定など幅広い対策をおこない、セールス部門とも連携しながら対策を目指し実施する専門性の高い職種です。

セキュリティエンジニアに必要な主なスキル
【技術面】
ネットワーク・インフラ、セキュリティ対策、脆弱性診断、ログ解析
【ソフト面】
リスク管理、学習意欲・探求心、倫理観、責任感、法務・コンプライアンス知識

マネジメント関連のエンジニア2種類

前項では、ネットワーク・サーバー・クラウドなどインフラ系のエンジニアを5種類ご紹介しました。

次は、プロジェクトマネージャーとエンジニアリングマネージャーの、マネジメント関連のエンジニアを2種類ご紹介します。
特にエンジニアの経歴が長い人にとってはキャリアアップも見込める職種ですので、ぜひご確認ください。

プロジェクトマネージャー(PM)

プロジェクトマネージャーは、プロジェクト全体を管理し計画から完了まで導く職種です。

まず企画段階で概要を整理し、規模に応じたスケジュールやリソース計画を立てます。開発・運用・事業部門など一部のチームだけでなく、関係者全体を調整しながら進行するポジションです。

進行中は課題を早期に発見し、品質管理や問題解決の提案をおこなうことで、プロジェクトを成功へ導きます。また、リスク管理を徹底し、可能なトラブルを事前に回避する力も求められます。
柔軟に対応できるプロジェクトマネージャーは、あらゆる対象プロジェクトにおいて欠かせない存在です。

プロジェクトマネージャーに必要な主なスキル
【技術面】
IT知識(システム全体の理解)、要件定義、プロジェクト設計スキル
【ソフト面】
計画・実行力、論理的思考力、リーダーシップ、課題解決能力、スケジュール管理能力

エンジニアリングマネージャー(EM)

エンジニアリングマネージャーは、ITエンジニアの採用・育成・評価を中心とした人材マネジメントと、技術面を統括する技術マネジメントの両方を担う役職です。

プロジェクトの進行管理を主軸とするプロジェクトマネージャーとは異なり、エンジニアリングマネージャーはエンジニア組織そのものを強くし、開発チームが最大の成果を出せる環境づくりに重点を置きます。

具体的には、プロジェクトで必要な技術選定、メンバーのスキル把握と最適配置、組織課題の発見・改善など、開発の質を高める役割が求められます。
また、人材育成のための1on1や評価制度の改善に携わることも多く、技術力とマネジメント力の両立が必要とされるポジションです。

エンジニアリングマネージャーに必要な主なスキル
【技術面】
ソフトウェア開発の実務経験、技術的な判断力(アーキテクチャ・設計)
【ソフト面】
マネジメント力(育成・評価)、コミュニケーション能力、組織運営スキル

その他のエンジニア4種類

ここまで、プロジェクトマネージャーとエンジニアリングマネージャーについて解説しました。

最後は、テストエンジニアやヘルプデスク/社内SEなど4職種をご紹介します。
エンジニアとしての経験が浅い人や、これからエンジニアを目指される人向けの職種もありますので、ご自身のスキルやレベルに適した職種を選ぶ際の参考になさってください。

テストエンジニア

テストエンジニアは、ソフトウェアやシステムが仕様どおりに作動し、品質基準を満たしているかを確認する専門職です。
開発した製品に対してテスト設計や分析などをおこない、実際に操作してバグや不具合を特定し、開発チームへフィードバックする重要な役割を担います。

求められるスキルには、仕様書の読み解き能力や論理的思考力に加え、品質保証の観点から問題点を見抜く力が必要です。また、近年は自動化ツールを活用したテスト技術も重視されています。

キャリアパスとしては、テスト設計のスペシャリストやQAエンジニア、さらに品質保証マネージャーやプロジェクト管理へ進む道もあり、製品の品質を支える専門性の高い職種です。

テストエンジニアに必要な主なスキル
【技術面】
システムやソフトウェアの基本的な理解、テスト設計、バグ管理ツール
【ソフト面】
仕様書や設計書の読解力、論理的思考力、注意力、分析力、集中力・忍耐力

セールスエンジニア

セールスエンジニアは、技術知識と営業スキルの両方を活かし、顧客の課題を技術的な視点から解決へ導く役割を担う職種です。

通常の営業担当者が商談や契約に注力するのに対し、セールスエンジニアは自社製品・サービスの技術的な説明やデモ、導入時の技術サポートなどを担当し、より専門的な提案をおこないます。
販売前の提案段階から導入後のフォローまで一貫して携わるため、顧客との信頼関係を構築しながら課題を深く理解する力が求められます。

また、プリセールスエンジニアやフィールドアプリケーションエンジニア(FAE)とも呼ばれ、幅広い技術知識、コミュニケーション力、問題解決力が必須です。製品価値を最大化し、顧客満足度向上に貢献する重要なポジションと言えます。

セールスエンジニアに必要な主なスキル
【技術面】
技術知識、システム構成、ITテクノロジー全般の知識
【ソフト面】
コミュニケーション能力、提案力、折衝力、交渉力、ヒアリング力・傾聴力

ヘルプデスク/社内SE

ヘルプデスクと社内SEは、ユーザーの業務を支える重要なIT職種であり、担当範囲や役割が明確に異なります。

ヘルプデスクは、顧客や従業員からの問い合わせに対応し、製品やシステムの操作方法の案内、PC設定やトラブル解決をおこなう窓口です。
電話・メール・チャットなどで迅速に対応し、顧客満足度や業務効率の向上に直結する役割を担います。

一方、社内SE(情報システム)は、企業内部のITインフラの企画・開発・導入・運用・保守を担当し、要件定義からシステム改善まで幅広く対応します。
SIer(システムインテグレーター)が外部企業向けにシステムを提供するのに対し、社内SEは自社の経営課題や業務効率の向上を目的にIT施策を進めるのが異なる点で、DX推進に欠かせない職種として需要も高まっています。

ヘルプデスク/社内SEに必要な主なスキル
【技術面】
ITシステム知識、PC設定、トラブルシューティング、インフラ知識
【ソフト面】
提案力、ユーザー対応力、コミュニケーション能力、論理的思考力

データサイエンティスト

データサイエンティストは、膨大なデータを収集・保存し、分析してビジネス課題を解決する専門職です。

統計手法やデータ分析の技術を用いて問題を細分化し、Pythonなどを使った機械学習モデルで予測や分類を実施します。
調査の結果から得られる示唆を事業戦略に反映できる点が大きなメリットであり、企業の意思決定に直接影響を与える重要な分野です。

さらに、構築したモデルの検証やQA、利用規約に沿ったデータの取り扱いまで担うなど業務範囲は幅広く、データサイエンティストの役割は今後も拡大していくでしょう。

データサイエンティストに必要な主なスキル
【技術面】
Python、ビッグデータ・クラウド技術、統計学・数学、機械学習・AI、データ分析
【ソフト面】
論理的思考力、課題解決力、ビジネス理解、提案力

ITエンジニアの種類の中で自分に合っている・向いているのはどの職種?

ここまでは主なエンジニア17種類について解説しました。
多くの職種があることで、「自分に合っている職種はどれ?」「今までの経験からどれに向いているの?」と考えてしまう人も多いでしょう。

このセクションでは、以下の4つに分類しておすすめの職種をご紹介します。

  • 初心者の人向け
  • 中堅~ベテランの人向け
  • コツコツとじっくり取り組みたい人向け
  • 幅広い業務に携わりたい人向け

どの職種が自分に合っているのかお悩みの人は、ご参考にしてください。

初心者の人向け

ITエンジニアの種類の中で、初心者におすすめの職種として代表的なのは以下の4つです。

  • ヘルプデスク/社内SE
  • テストエンジニア
  • ITサポート職
  • 初級Webエンジニア

これらの職種は未経験でも比較的採用されやすく、実務経験が少ない人でも挑戦しやすいことが大きな魅力です。
特にヘルプデスクはパソコン操作や基本的なIT知識を学べる機会が多く、勉強しながら成長できるため、これからIT業界での活躍を目指す人にとっては最適と言えます。

また、テストエンジニアは開発工程を理解できる職種で、やりがいを感じやすく経験を積むことで上流工程へのキャリア推進も可能です。ITサポート職は問い合わせ対応を中心に幅広いスキルが身につき、関心のある分野へ後から進む手段としても優れています。
さらに、Webエンジニアの初級ポジションは成果が目に見えやすいため、「自分にもできそう」と思いやすい人に向いています。

まずは挑戦しやすい職種から始めることで、未経験でも確実にステップアップできるでしょう。

中堅~ベテランの人向け

中堅~ベテランの人におすすめなのは、プロジェクトマネージャー、エンジニアリングマネージャー、クラウドエンジニア、セキュリティエンジニアなどがあげられます。
これらの職種では幅広いIT技術に加えて専門知識や実務経験が求められ、携わる範囲も大きいことから昨今ますますニーズが高まっているのです。

特にプロジェクトマネージャーやエンジニアリングマネージャーは、組織や制作プロジェクトをリードし計画立案から運営まで多岐にわたる業務を担うため、スキルと能力を活かしてキャリアを大きく伸ばせます。
また、クラウドエンジニアやセキュリティエンジニアは新しい技術に触れる機会が多く、IT技術の重要性が高まるこれからの市場でも安定した需要があります。

経験をもとに「もっとスキルを向上させたい」「ステップアップしたい」と考えている人にとって、自分の希望に合う環境として検討しやすい選択肢です。

コツコツと取り組みたい人向け

コツコツとじっくり作業することが得意な人には、データベースエンジニア、テストエンジニア、バックエンドエンジニア、インフラエンジニアが向いています。

これらの職種は細かな作業が多く、基本的な手順を正確に進めるスキルが大きく役立ちます。
特にテストエンジニアは失敗や不具合を丁寧に洗い出す能力が求められるため、じっくり取り組める人には最適です。

データベースエンジニアやバックエンドエンジニアは技術的な要素を扱うものの、効率的に情報を整理するコツを掴めばステップアップしやすい職種です。
また、インフラエンジニアは安定した環境を守る作業が中心で、「自分の特徴を活かして活躍したい」と考える人に最適です。性格を活かした選び方をすることで、関心のある分野で長くキャリアを築けるでしょう。

幅広い業務に携わりたい人向け

幅広い業務に携わりたい人に向いている職種としては、システムエンジニア、フルスタックエンジニア、プロジェクトマネージャー、ITコンサルタントなどがあげられます。
これらの職種は工程全般に関わることが多く、業務内容も多岐にわたるため、これまでの経験・資格・能力を活かしやすい点が魅力です。

特にフルスタックエンジニアは、フロントエンドからバックエンドまでシステムを動かす技術に触れる機会が豊富で、ニーズもますます高まっています。また、システムエンジニアやプロジェクトマネージャーは業種に応じて幅広い課題に携わるため、関心のある領域に柔軟に挑戦できます。

「これまでの経験を活かし、より広い環境でやりがいを得たい」と考えている人にとって、次のキャリアとして最適な選択肢と言えるでしょう。

ITエンジニアはどんな人におすすめ?将来性がある職業?

最後は、ITエンジニアがどんな人におすすめなのか?と、将来性がある職業なのか?について解説します。
これからエンジニアを目指そうとしている人は、ぜひご確認ください。

ITエンジニアはこんな人におすすめ

ITエンジニアは、パソコンやゲームが好きな人、最新の技術やAIに興味がある人に特におすすめの職業です。

物事を冷静に分析し、課題解決の道筋を考えることが得意な人、倫理的思考力を持って新しい技術と向き合える人にも向いています。
一般的なITツールの使用経験や基本的な操作に慣れているだけでも、未経験から活躍のチャンスが広がるでしょう。

IT業界はニーズが高く、これからも成長し続ける分野です。必要な資格やスキルは後から勉強しながら身に付ければ良く、内部システムの編集や改善、ユーザーの課題解決など、幅広い仕事に携わることができます。
経験が少なくても「ITエンジニアとして成長したい」という意欲さえあれば、活躍の場は大きく広がります。

未経験からでもキャリアを築きやすく将来性も高いITエンジニアは、「自分の強みを活かして長く働きたい」という人に最適な職業です。

ITエンジニアは将来性があるお仕事

ITエンジニアは、将来性が非常に高い職種として近年注目を集めています。
日本では昨今、多くの産業がデジタル化を推進しており、企業のビジネス戦略にもITは欠かせない存在です。

その一方で、厚生労働省も示すように人手不足が深刻化しており、以前から懸念されているIT人材不足は2025年時点でも解消されていません。この流れの中で若手の力はますます必要とされ、未経験からITエンジニアに就職や転職する人も増加しているのです。

現在の市場状況を見ると、ITエンジニアは業種・職種を問わず活躍できる仕事であり、今後も社会的ニーズが確実に拡大する分野です。
特に企業はデジタル化を進める上で中長期的な計画を立てており、若手人材の育成や採用に力を入れています。そのため、これからITエンジニアを目指す人にとっては、必要なスキルを時間をかけて身に付けながら成長できる環境が整っています。

ITエンジニアは日本の発展に欠かせない重要な仕事であり、将来にわたり安定したニーズが見込まれるため、「新しい分野に挑戦したい」「市場価値を高めたい」という人にとって最適なキャリアと言えるでしょう。

ITエンジニア17種類のご紹介や必要スキルのまとめ

今回は、代表的なITエンジニア17種類をご紹介し、それぞれの特徴や求められるスキルについて解説しました。

ITエンジニアは、システム開発・インフラ構築・アプリ制作・データ分析などさまざまな専門分野があり、仕事内容・役割・年収は職種ごとに大きく異なります。
また、必要なスキルや専門知識も異なるため、「どの職種が自分に向いているのか?」を理解することが重要です。

近年ますます需要が高まるIT業界では、未経験からでも挑戦可能な環境が広がっており、将来性の高い職業として評価されています。
この記事をお読みいただいたことで、ITエンジニアの種類や仕事内容がしっかり理解でき、ご自分に最適なキャリアのイメージが明確になったのではないでしょうか。

この記事がITエンジニアを目指す一押しになったら嬉しいです。

「IT業界で挑戦したい!」人はキャルにご相談ください

キャルの採用情報はこちら

キャルはWeb/オープン系・汎用系・制御組込系・インフラ系と、ITエンジニアの派遣に特化した派遣会社です。

  • IT未経験だけど挑戦したい
  • スキルアップしながら働きたい
  • いろいろな案件から理想に合うものを選びたい
  • 派遣でも安心して働きたい

など、上記に該当する求職者や転職活動中の人はキャルにご相談ください。

キャルは案件や取引先企業数が豊富なだけではございません。
国家資格を持つキャリアコンサルタントが、就業開始後の悩みや困りごとなどの相談に乗りフォローをおこなうなど、安心して就業していただくためのサポートも実施しています。

ITエンジニアは常時募集・入社しているため、未経験でも同期と共に成長できます。
ITの人材不足が社会問題となっている昨今、キャルでエンジニアとして活躍しませんか?

一緒に働けることを楽しみにしています。

\エントリーはこちら/
キャルでITエンジニアに挑戦する

げんた【広報課】

WRITER

げんた【広報課】

【広報】
通信・情報サービス・不動産の業界を経て、2025年キャルに入社。これまでのWEBライターの経験を基に広報としてキャルを盛り上げていきます。

一覧へもどる