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ITエンジニア未経験者必見!転職活動の進め方と成功のポイント

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みなさまこんにちは、キャル株式会社のけんけん(@cal_public)です。

IT業界での経験やスキルは保有していないが、ITエンジニアとしてのキャリアをスタートさせたいとお考えの人は意外と多いものです。
しかし、「未経験でも本当にITエンジニアに転職できるのか?」という疑問や不安は付き纏いますよね。

結論から言えば、転職できます。
しかも今は、需要の強い運用・保守や社内ヘルプデスク、テスト・QA(品質保証)、Webや業務アプリの補助開発など、未経験ITエンジニアが入りやすい入口がいくつも用意されています。

大切なのは、順番と見せ方で、入口戦略を間違えないことです。基礎の学びをどの範囲から始めるか、成果をどう言葉と数字で伝えるか、そしてどの雇用形態から入るかです。
ここを意識した転職活動をおこなえば、未経験者でもITエンジニアのキャリアをスタートさせることは決して難しくありません。

本記事は、ITエンジニア未経験の人が転職を成功させるために、学習の優先順位、応募書類の作り方、面接・職場見学(顔合わせ)の運び方を具体的に解説します。
ぜひご一読ください。

未経験からITエンジニアになるための基礎知識

まず全体像から押さえましょう。
ITエンジニア未経験の人がつまずくのは、学習以前に「仕事の解像度」が低いことが原因です。

ITの仕事は「作る(開発)」「守る(運用・インフラ・セキュリティ)」「育てる(改善・データ活用・自動化)」の3つに大別できます。
自分はどこから入るのか、学習を始める前に、最初の90日で何をもって成果とするのかを明確化しておくと、学ぶ順番も応募の打ち手もぶれません。

ITエンジニアとはどんな職業か

ITエンジニアは、ビジネス課題をソフトウェアと仕組みで解決する専門職です。

  • アプリケーションを実装するプログラマー/Webエンジニア
  • サービスを支えるインフラエンジニア・クラウドエンジニア
  • 障害を未然に防ぎ自動化を回すSREエンジニア/運用エンジニア
  • 品質を担保するテスター・QA(品質保証)
  • 現場の問い合わせを解決するヘルプデスク/サポートエンジニア
  • データから意思決定を支援するデータエンジニア/アナリスト

など、役割は多岐にわたります。

現場では

  • 「要件を理解して設計する」
  • 「コードや設定を書いて動かす」
  • 「監視して直し、より良くする」

ことが日々の流れです。

評価は数値で語られます。
例えば、

  • 開発なら:レビュー通過率、リードタイム、エラー率
  • 運用なら:SLA遵守、一次解決率、MTTR
  • サポートなら:AHT(平均処理時間)、CS/NPS

ITエンジニアが未経験でも、こうした指標名に慣れておくことで学習の狙いがぶれませんし、面接や面談時の会話がスムーズになります。

加えて、働き方の選択肢も理解しておきましょう。

  • 自社開発:自社サービスを長期で磨く仕事
  • 受託開発:クライアントワークで案件ごとに成果を出す仕事
  • SES:常駐型でクライアント現場を支援する仕事
  • 派遣:就業条件が明確で評価の物差しが言語化されやすい働き方

です。

未経験者が知っておくべき業界の現状

ITエンジニアにとって、今の求職市場は追い風です。
DX・クラウド・セキュリティ・データ活用・AIの波で、保守運用から改善まで継続的な人手不足が続いています。

特に、ヘルプデスクやテスト、監視運用、社内IT(情シス)といった入口職種は、ITエンジニア未経験でも入りやすく、成果を数字で示しやすい領域です。
一方で、完全リモートや最新プロダクトだけを希望すると、初回内定は遠のきます。最初の1〜2件は通える距離×OJTあり×評価基準が明確な仕事を優先し、実務で成果の1段落を作るのが最短と言えるでしょう。

働き方の現実も抑えておきましょう。
リモートは職種・会社・成熟度に依存しますし、夜間対応や繁忙の波がある現場も珍しくありません。だからこそ、未経験ITエンジニアの入口では、募集背景、配属体制、期待KPI、残業の平均とピーク、使用ツールとそのバージョンを数字で確認する姿勢が大切です。
ここが見えれば、俗にいう案件ガチャを避け、初回の現場を学習の延長ではなく実務の起点にできます。

また、派遣や紹介予定派遣を入口にする戦略は有効です。
就業条件と評価の物差しが事前に言語化されやすく、30日・90日での合否基準も握りやすいからです。未経験ITエンジニアにとっては、ミスマッチを防ぎながら実績を積み、次の内定や切替交渉に使える数字の履歴を作れるのが最大のメリットです。

次章では、この前提を踏まえて、職務の詳細と市場の見方をさらに具体化していきます。

未経験からITエンジニアになるメリット

ITエンジニア未経験の人がスタートを切るには、はっきりとした追い風が吹いている今の状況は理想的と言えるでしょう。
需要が底堅く、入り口となる職種が複数あり、働き方の選択肢も広いからです。

そのため、いきなり完璧なスキルをそろえる必要はありません。基礎を押さえて、評価の物差し(KPI)を言葉と数字で合わせながら進めれば、未経験でも十分に勝機があります。

ここでは、メリットを実感しやすい二つの観点から整理します。

高い需要と将来性がある

ITエンジニア未経験者にとって最大の追い風は、需要の質と量どちらも高いことです。

企業のDXやクラウド移行、セキュリティの強化、データ活用の常態化で、運用・保守・ヘルプデスク・テスト/QA・カスタマーサポートといった入口領域の求人が枯れにくい状況が続いています。
ここで経験を積めば、アプリ開発、SRE、情シスの内製化、データ基盤の整備など、次のステップへ橋渡しをしやすくなるでしょう。

もう一つはスキルの資産化にあります。
例えば、チケット消化や一次解決率、レビュー通過率、リードタイムの短縮、SLA(サービス品質保障)遵守といったKPIは、現場が変わっても評価の言語として通用します。
未経験でITエンジニアとして入った最初の現場でも、小さな成果であっても数値化して積み上げれば、その履歴が次の内定・年収・役割交渉の説得力になります。

派遣や紹介予定派遣で働く場合も同じで、30日・90日で達成した指標を一段落で記録しておくと、キャリアの伸び方が安定します。

多様な働き方が可能

未経験でITエンジニアへ転職する際のもう一つのメリットは、働き方の選択肢が初期段階から広いことです。

自社サービスでじっくり育つ道(自社開発)、案件ごとに経験を広げる道(受託開発)、現場常駐で実務を覚える道(SES)、条件や評価基準が文書でそろえやすい道(派遣/紹介予定派遣)など、入口のスタイルを自分の生活や学習計画に合わせて選べます。

例えば、未経験ITエンジニアで最短の実務経験を積むなら、就業条件と配属体制、OJTの有無が明確な現場が理想的です。
顔合わせの段階で「最初の30日・90日で何をどこまで」や「評価者と評価資料」「残業の平均と上限」を数字で把握しておくと、ミスマッチが起きにくいでしょう。

現場で成果を示しながら正社員化を狙うなら、紹介予定派遣というルートもあります。
逆に、幅広い技術と商流に触れたいならSES、特定ドメインに深く腰を据えたいなら自社開発や受託が向いています。

ポイントは、どの働き方を選んでも“評価を数字で可視化する姿勢を崩さないこと”です。
未経験でITエンジニアになった際、最初の職場ほど、チケットやダッシュボード、運用記録を根拠に「業務→役割→数字→ツール」で成果を言い切りましょう。
この癖がつけば、働き方を途中で切り替えるときも説明が通り、選択肢が減らずに済みます。

未経験からITエンジニアになるデメリット

求職市場での高い需要だけを見て動くと、途中で息切れします。未経験からITエンジニアになるには、現実的な壁があることも事実だからです。
しかし、リスクを正しく把握し、先に対処の準備をしておけば不安になる必要はありません。

ここでは代表的なデメリット(リスク)として考えられる、スキル習得の難しさと職場環境のリスクを、具体的な乗り越え方まで含めて解説します。

スキル習得の難しさ

未経験者がITエンジニアとしてのスキルを習得する際、最大の壁は「学ぶ量」と「正解が一つではないこと」があげられます。

言語、フレームワーク、クラウド、ネットワーク、セキュリティ、テストなど、ITエンジニア未経験者が全部を一気に理解しようとすると、いつまで経っても学習が終わらず、求人に応募ができません。
さらに、同じ課題でも実装や設計のアプローチは複数あり、参考書どおりにいかないことが続きます。これがモチベーションを削り、スキル習得時に躓く原因となるのです。

乗り越えるコツは範囲の固定とアウトプット先行です。
最初の90日で触れるテーマを、Git/CLI/SQL/HTTP/一つの言語+簡単なCRUDに絞ります。
毎週、小さく作って小さく直す。READMEに「やったこと→数字での前後比較→再現手順」を残す。学ぶ順番は業務で使う頻度が高いものからで構いません。

もう一つは言語化の筋力です。わからない箇所は、質問テンプレに入れておきましょう。

「期待する動作」「今起きている事象」「試したこと」「ログやエラー」「仮説」この5点を短くそろえて聞けば、返答は速くなります。未経験のうちは、解決力より解決される力を先に鍛えると効率が上がるでしょう。

とはいえ、予定通りに学習が進むとは限りません。
学習リズムが崩れたら、時間の使い方を数字で見直すことをおすすめします。
1週間を「学習:応募:振り返り=5:3:2」に配分し、毎日同じ時間帯に机に向かう。45分集中+15分休憩のサイクルで、合計3セット回すだけでも確実に前に進みます。
詰まった日は、翌日に質問作成から入れば再起動できるでしょう。
挫折はスキル不足ではなく、段取り不足で起きるということを忘れないでください。

職場環境のリスク

未経験者がITエンジニアになる際の二つ目の壁は、「配属されてみないとわからない部分がある」ことです。

属人化した現場、レビューやOJTがないチーム、慢性的な長時間労働、評価の物差しが曖昧…このような職場環境に入ると、未経験ITエンジニアは、成長し力を発揮する前に消耗してしまいます。
俗に言う案件ガチャと呼ばれる不確実性もここに含まれます。

対策は、入る前に数字で握る、入った後は記録で守る、こちらの二段構えです。
応募・面談の段階で

  • 募集背景(欠員/増員)
  • 配属体制(人数と役割)
  • KPI(30日/90日の目標)
  • 残業の平均とピーク
  • 使用ツールとバージョン

を数値で確認します。
ここがそろえば、誤差は小さくなります。オンラインの顔合わせでは、最初の一声で「本日は未経験ITエンジニアとして、最初の30日・90日の期待値を合わせたい」と目的を宣言し、最後に合意事項を要約して確認するとよいでしょう。

それでも齟齬が出たら、最初の1週間で事実ログを作ります。誰が何を指示し、あなたは何を何時間でおこない、どこに詰まりがあったか、主観は入れずに短く。
派遣や紹介予定派遣であれば、派遣会社経由で調整を依頼できます。言い回しは事務的で十分です。

「当初共有の体制・評価指標・残業目安と乖離があります。30日での是正に向け、1.レビュー時間の固定、2.暫定KPIの合意、3.残業上限の設定をご提案します」

直接交渉ではなく会社経由に統一すると、温度管理がうまくいきます。改善が見込めない場合は、静かな撤退も選択肢でしょう。
引き継ぎ計画を作り、次の応募では今回の抜けた質問を必須項目に格上げする。これで同じ失敗は繰り返しません。

最後に、環境リスクを和らげる保険を一つご紹介します。未経験ITエンジニアのうちは「自分の成果を1段落で残す」習慣をつけましょう。

「担当業務/あなたの役割/前→後の数字/使ったツール」この並びで毎週1本。現場が合わなかったとしても、このログが次の面談で効きます。
未経験者ではなく、“成果の言語化ができる実務者”として見られるようになるでしょう。

案件ガチャについては「【2025年版】案件ガチャを避けたい人のための完全ガイド!SESと派遣の違い・回避方法・派遣で働く魅力を解説」で詳しく解説しています。
参考になさってください。

未経験からITエンジニアを目指すためのステップ

闇雲に勉強を始めるよりも、先に道筋を決めてしまいましょう。
ITエンジニア未経験の最短ルートは

  1. 入る職種を決める
  2. 90日で身につけるスキルを限定する
  3. 学びながら応募・面談を同時に回す

の三つです。
ここが固まると、毎日の迷いが減ってスピードが出ます。

目指す職種の選定

最初の分岐は「自分の強みが活きる入口」を選ぶことです。
数学が得意かどうかや、ハードウェアが好きかどうかよりも、あなたの日常の得意な動き方に寄せた方が、未経験ITエンジニアでもスキルを伸ばしやすいです。

例えば、手順を整えて正確に回すのが得意ならテスト・QAやヘルプデスク、対話しながら課題を解くのが得意なら社内IT(情シス)やサポートエンジニア、手を動かして仕組みを作るのが好きならWebアプリの簡単な開発補助が向きます。
どの入口でも、現場では数字で評価されるので、最初の90日はその数字を上げやすい土俵を選ぶのが正解です。

生活の条件も織り込みましょう。
通勤時間を短くして学習に回したい、固定シフトのほうが生活が安定する、在宅は週何回まで許容かなどです。

こうした条件は、未経験ITエンジニアの合否に直結します。
求人票で迷ったら、募集背景(欠員か増員か)、配属体制(人数と役割)、評価の物差し(例えば一次解決率・チケット消化・レビュー通過率)、残業の平均とピーク、使用ツールとバージョンを数字で確認してください。
ここがそろう職種・案件ほどミスマッチが起きません。最初の一社は、華やかさより評価が言語化されているかで選ぶのが、未経験ITエンジニアの勝ち筋です。

なお、入口の雇用形態は柔軟に考えて構いません。
条件の透明性とOJTの有無を重視するなら派遣、現場で成果を見せてから正社員に切り替えるなら紹介予定派遣、技術の幅を広げたいならSES、ドメインを深掘りしたいなら自社開発/受託です。
どれを選んでも、評価を数字で可視化する姿勢さえ保てば、後から路線変更できます。

必要なスキルの習得方法

前提として、全部は必要ありません。未経験ITエンジニアの90日カリキュラムは、基礎の可視化→小さな成果→言語化のループだけで充分です。

最初の30日は、開発でも運用でも共通の土台です。

  • Git(ブランチ/PR)
  • CLI(基本コマンド)
  • HTTPの仕組み
  • SQLのCRUD
  • 一つの言語での基本文法

などに触れて、環境構築が自力でできる状態を作ります。
次の30日で、ミニ成果物を二つ作ります。例えば、「問い合わせログを検索・一覧できるスクリプト」「テスト観点を洗い出して再現手順を整理したメモ」です。

最後の30日で、それらを業務→役割→数字→ツールの1段落に要約し、GitHubやNotionに再現手順付きで置きます。
これだけでも、書類と面談の通過率は目に見えて変わります。

学び方のコツは、アウトプット先行にすることです。
動画や本を一周する前に、手を動かして動くものを作り、READMEに前→後の数字を書き込みます。

例えば、「検索処理のレスポンスを1.8秒→1.2秒」「手順書整備でAHTを18%短縮」など、どんな小さな改善でも構いません。
詰まったら、質問テンプレ「期待する動作」「現在の事象」「試したこと」「ログやエラー」「仮説」でメンターやコミュニティに投げます。
未経験ITエンジニアの初期は、解決力そのものより解決される力を先に高めるほうが前に進みます。

そして、学習と応募は並走させて構いません。
週の配分は「学習:応募:振り返り=5:3:2」を目安にし、7〜14日単位で小さな面談を入れる。面談では、「最初の30日・90日の期待値」「評価者と評価資料」「繁忙の波と残業の上限」を短く握り、合意は派遣会社や担当経由で文面化します。

このように、ITエンジニア未経験者の学びと実務を同じ地図に載せておくと、挫折しにくく、手応えが出た瞬間に内定へつながるでしょう。

未経験者におすすめの学習リソース

ITエンジニアの未経験者が独学でスキルと知識を習得する際には、何を・どの順番で・どの深さまで、を定めると、学習が一気に進みます。
はじめのうちは、教材を「基礎を固めるもの」「手を動かすもの」「復習して定着させるもの」の三役でそろえると効果的です。

ここでは、オンライン学習と書籍・教材の選び方を、実務への接続を前提に整理し解説します。

オンライン学習プラットフォーム

まずは短い動画+手を動かす演習の組み合わせから始めましょう。
ITエンジニアが未経験の場合、動画はインプットの導線として割り切り、必ずIDEやターミナルを横に置いて同時進行で写経→改変→再実行までやることが成功のコツです。

基礎の土台は、Git/CLI/HTTP/SQLの入門コースを最初の2〜3週間で一気に走り抜けましょう。ここは完璧さより雰囲気と道具の手触りが重要です。

開発寄りに進む人は、ひとつの言語+Web基礎(HTML/CSS/JS)の初級コースを通し、CRUD(登録・更新・削除・一覧)が作れれば十分です。運用寄りに進む人は、クラウドの基礎/Linux基礎/監視の概念を薄く広く触れておきましょう。

学びっぱなしにしないために、コース完了ごとに成果メモを1段落で残すのがポイントです。

「学んだ範囲/触れたコマンドや関数/前→後で変わった数字(実行時間・手順数など)/次にやること」をNotionやREADMEにまとめ、リンクを一つに集約しておきます。未経験ITエンジニアでも、これだけで面接時の会話が具体的になります。

オンライン学習は便利ですが、つまずきの解決速度が学習継続の鍵です。
オンラインで講座を受講する際には、質問掲示板やディスカッションが付いている講座を選び、投げるときは「期待動作/現在の事象/試したこと/ログ/仮説」の5点セットで短く投稿する癖をつけましょう。
これだけで、返答が早く自己解決力も上がります。

書籍や教材の選び方

本は辞書ではなく設計図として使いましょう。
未経験のうちは、分厚い大全を通読するより、現場でよく出る論点に強い、薄めの本を複数持つほうが役に立ちます。
選ぶ基準は3つだけです。

  1. 再現手順が書いてあるか:環境構築/サンプルコード/コマンドがそのまま試せる記述になっているか。スクリーンショットと手順が対応していればベターです。
  2. 「なぜ?」の説明があるか:エラーの原因・仕組み・設計の意図に触れているか。暗記するのではなく理解が進む本を優先しましょう。
  3. 評価が数字で語れるか:パフォーマンスや品質、運用の指標に触れているか。ITエンジニア未経験でも数値での前後比較を習慣化できる内容かを見ましょう。

読み方にもコツがあります。最初から最後まで読まず、課題ドリブンで拾い読みします。
例えば、「SQLのJOINが遅い」「APIのレスポンスが重い」「Linuxのファイル権限で詰まる」など、目の前の壁に該当する章だけ素早く読み、必ず手を動かして前→後の数字をメモしましょう。

「クエリ修正でp951.8秒→1.2秒」「権限の再設定でエラー再現→解消」「Nginxの設定見直しで静的配信が高速化」こうした1文が増えるほど、未経験でも応募書類と面接時の説得力が増します。

最後に、教材の捨てどきを決めておきましょう。同じテーマを二巡したら別の教材に乗り換える、90分触っても進まなければ質問テンプレを作って聞く、などです。
学習は継続が命です。気持ちの波に左右されないよう、時間割と抜け道を最初から設計しておけば、未経験でも着実に積み上がります。

未経験からの転職活動の進め方

ITエンジニア未経験者の転職活動は、学びと応募を同時進行にしながら見せ方を整えるのがコツです。

ここでは書類と面接の通過率を一段上げる具体策をまとめて解説します。
最短で実務に入る狙いなら、派遣や紹介予定派遣の求人も並行して進めると、就業条件や評価基準が言語化されている分だけミスマッチが減り、初回内定までの距離が縮まるでしょう。

履歴書・職務経歴書の書き方

履歴書、職務経歴書は、読みやすさが命です。
ITエンジニア未経験なら、採用側が知りたいのは「何ができて、いつまでに、どの水準まで上げられるか」です。
そのため、職務経歴書は職務要約→主要プロジェクト(学習含む)→スキル一覧→志望動機の順で、業務→役割→数字→ツールの1段落で要約しましょう。

■職務要約(例)

「サポート業務でFAQ整備と手順化を担当。問い合わせAHTを−18%、一次解決率を+8pt。学習ではNode.jsとSQLでCRUD×2の小規模アプリを作成。Git/GitHubでPRレビューの型を習得。ITエンジニア未経験として、30日で既存運用の標準に合わせ、90日で軽微な改善を数字で積み上げます。」

■主要プロジェクト(学習成果の見せ方・例)

「ログ検索ツール:Node.js/Express/SQLite。エラーログの抽出と条件検索を実装。p95応答1.8→1.2秒(クエリ最適化)。READMEに環境構築と再現手順を記載。」

「問い合わせテンプレ整備:FAQ改定で一次解決率82→90%。問い合わせ分類の見直しとスクリプト更新で通話時間−40秒。」

■スキル一覧(広く浅くより何をどの期間触ったか)

「Git(branch/PR運用・2ヶ月)、CLI(基本コマンド・2ヶ月)、SQL(SELECT/JOIN/INDEX・2ヶ月)、JavaScript(基礎とAPI連携・2ヶ月)、Linux基礎(権限/サービス管理・1ヶ月)。」

■志望動機(配属想定×即戦力×期限で一段落)

「ITエンジニア未経験者として、まず30日でチケット運用と既存手順の習得、90日でFAQ/監視項目の見直しにより一次解決率+5ptを目標に貢献します。派遣/紹介予定派遣での入場も前向きに検討し、評価指標に沿って実績を積み上げます。」

履歴書は西暦で統一、写真は背景無地・3ヶ月以内、メールは氏名_職務経歴書_yyyymmdd.pdfで提出しましょう。
送付メールは短く結論先行で、「応募職種」「入場可能時期」「在宅可否」「稼働時間帯」を一行ずつ明記します。未経験ITエンジニアゆえの伸びしろは、数字を伴う学習成果で補えると伝われば十分です。

面接対策のポイント

面接は期待値合わせの打ち合わせと捉えると楽になります。
答え方は結論→根拠→再現性の三段で固定し、逆質問で30日・90日のKPIを握りにいきます。派遣や紹介予定派遣の顔合わせでもまったく同じ運びが効きます。

■よくある質問への型

「自己紹介」→「直近でやったことを数字でアピール」

例:「学習でCRUDアプリを2本作り、SQL最適化でp95を1.8→1.2秒。業務ではFAQ整備で一次解決率+8pt。ITエンジニア未経験ですが、30日で標準運用に合わせ、90日で小さな改善を週次で出します。」

「弱み」→「対策つきで言い切る」

例:「新規領域の初速です。初週に期待動作/現象/試したこと/ログ/仮説のテンプレで質問し、再現手順→暫定回避→恒久対策の順で進めます。」

【逆質問(ミスマッチ回避の要点だけ)】

  • 「最初の30日・90日で、どの指標をどの値まで持っていけば合格と見なされますか。」
  • 「評価者はどなたで、評価の資料は何を参照しますか(チケット、ダッシュボードなど)。」
  • 「残業の平均とピーク、在宅の頻度、OJTの有無と担当者を確認できますか。」

面接はうまく話す場ではなく、合意を作る場です。面接が終了したら24時間以内に、派遣なら担当営業経由で、直応募なら人事宛に合意の連絡をしましょう。

未経験からITエンジニア転職を成功させるためのポイント

学ぶ→応募する→合意形成→転職成功の循環を回し切るには、外部の力を素直に借りたほうが早いのが実情です。ITエンジニア未経験者としての初回内定は、情報の質と打ち手の速さで決まります。

ここでは、転職エージェントの使い方と、派遣社員でのキャリアスタートを成功させる運び方を解説します。

転職エージェントの活用

転職エージェントは“求人紹介の人”ではなく、一次情報の翻訳者として活用するのがコツです。ITエンジニア未経験者なら、最初の面談で次の5点を数字で握ってください。

  1. 募集背景(欠員/増員/新規)
  2. 配属体制(人数・役割・指揮命令)
  3. 30日・90日のKPI
  4. 残業の平均とピーク
  5. 使用ツールとバージョン

この5点がそろうなら、その転職エージェントは当たりです。

使い方のコツは以下の三つです。

  1. 条件の優先順位を一文で伝える。
    「ITエンジニア未経験として、通勤60分圏内・OJTあり・30/90日のKPIが言語化されている案件を優先します。」
  2. 週次で短い実績を共有する。
    「CRUDツール2本/p95を1.8→1.2秒」「FAQ整備で一次解決率+8pt」など、数字が増えるほど推薦文の説得力が上がります。
  3. 合意事項は文面でもらう。
    面談後は要点メモを送り、「認識に差があればご指摘ください」で締めると、誤差が消えます。

相性が合わないと感じたら、礼を尽くして求人要件の再定義を依頼し、それでも改善しなければ静かに複数社併用へ移行するのが良いでしょう。ITエンジニア未経験者はスピードと一次情報の質が命です。

派遣社員でのキャリアスタート

初回の実務経験を最短で積むならば、派遣社員は強い入口です。
就業条件と評価の物差しがあらかじめ言語化されやすく、ITエンジニア未経験者でも30日・90日の合否ラインを握った上で就業できます。
運び方を解説します。

  1. 登録面談で数字を取り切る。
    「最初の30日・90日の目標」「評価者と評価資料(チケット/ダッシュボード)」「残業の平均とピーク」「OJTの有無と担当者」「ツールとバージョン」。
    ここまでそろえばミスマッチは激減します。
  2. 顔合わせは期待値合わせとして設計する。
    第一声で「本日はITエンジニア未経験者として最初の30日・90日の期待値を合わせるために参りました」のように目的を伝える。
    締めは要約と文面確認の依頼で終える。
  3. 入場後は週1の成果ログ。
    「担当業務/自分の役割/前→後の数字/使ったツール」を1段落に。
    例:「問い合わせ分類の見直しで一次解決率82→90%、Zendesk/Notionで手順整備」。このログが次の更新・切替交渉の武器になります。
  4. 紹介予定派遣で働く道筋も描く。
    90日の達成目標を先に置き、切替後6ヶ月の見直し時期まで合意できれば、年収や役割の上振れが狙えます。

万が一、配属後にギャップが出ても焦らないでください。最初の1週間で事実ログを作り、派遣会社経由で「レビュー時間の固定」「暫定KPIの合意」「残業上限の明文化」を提案します。
改善が難しければ、引き継ぎ計画を整えて静かに撤退し、次は今回漏れた質問を必須質問に格上げ。ITエンジニア未経験のキャリアは、設計力でいくらでも安定させられます。

次章では、未経験者が挑戦しやすい代表的な職種を、評価指標と学習テーマまで噛み砕いて解説します。

未経験者が挑戦しやすいITエンジニア職種

入口は一つではありません。未経験ITエンジニアなら、まずは評価が数字で見える職種から入ると、成果を作りやすく次の選択肢も広がります。

ここでは代表的な三つ、プログラマー/テスター/サポートエンジニアを、実際の仕事像・評価指標・30/90日の到達目安まで描きます。
派遣や紹介予定派遣と相性が良い理由も合わせて押さえておきましょう。

プログラマー

何をする仕事か

設計書やユーザーストーリーをもとに、機能を実装、テストして、レビューを通して本番へ運ぶ役割です。
未経験〜微経験のうちは、既存機能の改修や小さなCRUDを担当し、徐々に範囲を広げていきます。ITエンジニア未経験者でも、タスクが細かく区切られていれば進めやすく、成果を数字で示しやすいのが特長です。

評価の物差し(例)

レビュー通過率、1スプリントのチケット消化数、リードタイム(着手→レビュー完了)、不具合再発率、パフォーマンス(p95応答時間など)。

30/90日の到達目安(例)

30日:環境構築を自力で完了。既存コードの改修1〜2件、レビュー通過。Gitの基本運用(ブランチ/PR)を習得。
90日:小機能の新規実装を1〜2件。p95応答を1.8秒→1.2秒のような小さな数値改善を1本作る。レビューでの指摘削減やテスト観点の追加提案が可能。

学習と面談のコツ

学習は1言語+SQL+HTTPに寄せ、ポートフォリオは動くCRUD×2で十分です。面談では「過去に作ったもの」を業務→役割→数字→ツールで、一段落にして説明します。
例:「注文検索APIを改修し、インデックス調整でp951.8→1.2秒。Node.js/Express/RDB、PRレビュー通過率100%。」

派遣会社の活用

派遣・紹介予定派遣としてプログラマーのキャリアをスタートさせることが、未経験からプログラマーに転職する際、比較的容易な手段と言えるでしょう。
現場はタスクが分解されやすく、ITエンジニア未経験の立ち上がりに向きます。顔合わせでは、担当範囲とレビュー体制、使用バージョンを数字で確認しましょう。

テスター

何をする仕事か

仕様に基づきテスト計画を理解し、テストケースを回し、バグを再現・報告する仕事です。
未経験の入口として非常に強い理由は、正確性と再現性を数字で示せるからです。改善提案やテスト観点の追加が評価されやすく、開発やQAエンジニアへ広がる動線も作れます。

評価の物差し(例)

テスト消化率、欠陥検出数/密度、再現性(不具合報告の再現率)、リグレッション漏れゼロ、手順書の更新件数。

30/90日の到達目安(例)

30日:製品構成と主要フローを理解。テスト管理ツール(例:TestRail、Jira)で消化率100%を安定化。再現手順の書式を体得。90日:テスト観点の追加提案を月5件、既知不具合の再発ゼロ化。軽微な自動化(スクリプト)やチェックリスト標準化に着手。

学習と面談のコツ

手順の粒度と報告の型で差がつきます。報告は、環境→手順→期待→実際→ログ→暫定回避、の順に固定すると良いでしょう。
面談ではTエンジニア未経験でも、過去の業務での手順化や品質改善を数字で語ると理解度が深まります。

派遣会社の活用

派遣・紹介予定派遣はテスト案件の母数が多く、KPIが明確なのでミスマッチを避けやすい入口です。昨今は慢性的な人材不足でもあり、未経験でも参画可能な案件が豊富なため、未経験でもキャリアをスタートしやすく狙い目です。

サポートエンジニア

何をする仕事か

ユーザーや社内からの問い合わせに対応し、一次解決を目指す役割です。
ナレッジ整備、運用改善、簡単なスクリプトでの効率化など、現場の困りごとを仕組みでほどく力が磨かれます。ITエンジニア未経験者でも、会話力と手順化の力があれば早期に成果を出せます。

評価の物差し(例)

一次解決率(FCR)、AHT(平均処理時間)、応答SLA遵守率、ナレッジ更新件数、エスカレーション率、CS/NPS。

30/90日の到達目安(例)

30日:主要問い合わせの分類と手順を習得。AHT−10〜15%、一次解決率+3〜5ptの改善を一件でも作る。90日:FAQ改定とテンプレ整備で一次解決率+8pt、再問い合わせ率を低減。小規模な自動化(定型文・簡易スクリプト)を導入。

学習と面談のコツ

ツールはZendeskやServiceNow、社内ITならアカウント・端末管理の基礎を押さえましょう。面談では「課題→手順化→数字の前後」を一段落で言い切るのが最短です。

派遣会社の活用

派遣・紹介予定派遣はSLAや評価が文書でそろえやすく、ITエンジニア未経験者にとって最初の実績づくりに最適です。ここで作った数字は、そのまま情シス・SRE・開発運用へ横展開できます。

三職種に共通するコアは、小さな改善を数字で積むことです。
ITエンジニア未経験のうちは、完璧な作品よりも、週1の一段落ログ(業務/役割/前→後の数字/ツール)を積み上げるほうが、書類と面談の通過率が確実に上がります。

未経験からのITエンジニア転職に関するよくある質問

最後は、よくある質問をいくつかご紹介します。
「未経験でもITエンジニアになれるのか?」「自分の年齢でも間に合うのか?」など、ITエンジニア未経験に関する疑問や不安は、最終的にここに戻ってきます。
結論はシンプルで、入口の設計と見せ方さえ外さなければ、年齢より準備の質が結果を決めます。

30代・40代でもITエンジニアに転職可能?

30代・40代でもITエンジニアに転職できます。
鍵は、ITエンジニア未経験でもすぐに使える能力やスキルを言葉と数字で示すことです。
例えば、サポートや情シス系であれば、一次解決率やAHTの改善、テスト寄りなら再現手順と欠陥検出の再現性、開発補助ならCRUDの小さな改善とレビュー通過率。
年齢は、実務での再現性が見えた瞬間にそこまでの重要性はなくなります。

もう一つのポイントは、入口の雇用形態を絞りすぎないことです。
最初の実務経験を最短にしたいなら派遣、現場で成果を見せてから正社員化を狙うなら紹介予定派遣、技術の幅を取りに行くならSESが良いでしょう。
30代・40代で時間コストを抑えるには、まず評価が言語化されている現場に入り、30日・90日のレビューで数字を積むのが合理的です。

登録時の面談では、自己紹介を「直近のアウトプット→前後の数字→再現手順」の順で短く話してください。

例:「学習でCRUDを2本、SQL最適化でp95を1.8→1.2秒。前職では手順化でAHT−18%。ITエンジニア未経験ですが30日で標準運用に合わせ、90日で小改善を週次で出します。」

この言い切り方ができれば、年齢の質問はほぼ形骸化します。

未経験者の需要は本当にあるの?

未経験者でも需要はあります。
ただしどこに、どう示される需要かを誤解しないことです。ITエンジニア未経験者が狙うべき求人は、運用・保守・ヘルプデスク・テスト/QA・開発補助の入口職種です。最新技術やフルリモートの即戦力募集だけを見て「未経験不可ばかり」と感じるのは、そもそもの母集団が違います。

需要を可視化するには、派遣/紹介予定派遣/SES/直接での応募を並走し、同じ物差しで比較しましょう。
募集背景(欠員か増員か)、配属体制(人数・役割・指揮命令)、30日・90日のKPI、残業の平均とピーク、使用ツールとバージョンなど、ここを数字で把握できる案件は、ITエンジニアが未経験でも通過率が上がり、就業後のズレも小さくなります。

需要があるかよりも、先に需要とあなたの準備が噛み合っているかを確かめることです。
週1本の一段落ログ(業務/役割/前→後の数字/ツール)を積み、面談ではそのログを根拠に会話する。
これだけで、未経験枠の需要はあなたに向いてくるでしょう。

ITエンジニアとしてのキャリアパス

最初の一社に入ることはゴールではなくスタートです。
未経験ITエンジニアとして走り始めたら、30日・90日・半年・1年の節(ふし)で「役割」「数字」「ツール」を見直し、次のステップを意図して取りに行きます。

ここでは、キャリアアップの方法と転職で広がる選択肢を整理し解説します。

キャリアアップの方法

キャリアアップは役割の拡張と数字の上振れで語れると強いです。未経験ITエンジニアの1年目は、次の順番で階段を上がっていっていくイメージを持ってください。

0〜3月(土台づくり)

既存運用に合わせ、チケット消化・一次解決率・レビュー通過率などのKPIを既定水準にそろえる。週1の成果ログ(業務→役割→前後の数字→ツール)を必ず残し、面談や更新の材料にします。
派遣・紹介予定派遣なら、ここで30日・90日の達成報告を文面化しておくと、次の単価・等級交渉がスムーズになります。

3〜6月(小さなリード)

自分のタスクをこなすだけでなく、手順の標準化や軽微な自動化を提案して実装します。
例えば、FAQ改定やスクリプト化、監視項目の見直しなど、他の人も助かる仕組みを一つ作ります。ここで「個人成果→チーム成果」に一歩踏み込むと、役割の格が上がります。

6〜12月(役割の拡張)

ミニ案件の推進、レビュー補助、当番の運用整備など、小さな領域のオーナーシップを引き受けます。KPIは「自分の数値」から「チームの数値」へです。

例えば、リードタイムをスプリント全体で−15%、一次解決率をチームで+8ptなどです。この頃に紹介予定派遣の切替や、等級見直し・年収改定の交渉が現実味を帯びてきます。

どう学ぶかもキャリアアップの一部です。
未経験ITエンジニアのうちは、資格や勉強会は今の仕事の言葉で説明できるものだけを選んでください。例えば、クラウド基礎・Linux・SQL・テスト自動化の入門など、現場のログと直結する学びは、翌週の業務に即反映できます。
逆に、現場で使っていない技術の遠い勉強は、最初の1年は優先度を下げても構いません。成果(数値)→言語化→学びの補強の順で回すことで、キャリアは早く積み上がります。

転職によるキャリアの選択肢

次の一手は、今いる現場で得た数字の履歴が案内してくれます。未経験ITエンジニアの1〜2年目で見える主なルートは、以下のとおりです。

同領域でのステップアップ

例えば、サポート→SRE補助、テスター→QAエンジニア、Web補助開発→機能オーナー。転職先の面談では、現在地のKPI改善を時系列のグラフやダッシュボードで見せ、「入社後90日で再現できること」を約束します。
派遣→紹介予定派遣→直雇用という連続的な上げ方も有効です。

働き方のチューニング

生活設計や学習時間を優先したい場合は、在宅比率・残業上限・当番有無を最初に文面で握れる環境が良いでしょう。
未経験ITエンジニアでも、基準票(募集背景・体制・評価者・KPI・残業・ツール)で複数社を並べ、「数字で比較して決める」意思決定に慣れておくと、次も外しにくいです。

ドメインの深掘り

現在触れている業務ドメイン(EC・SaaS・製造・金融など)で、ログと改善の言語が増えてきたら、同業界の自社開発や受託へ進むのもありです。
未経験ITエンジニアでも、ドメインの現場語が強い人は評価が跳ねます。履歴書には「課題→施策→数字→再現手順」を一段落で記すと良いでしょう。

報酬レンジの引き上げ

提示条件を実年収で分解し、みなし残業・評価係数・等級要件を読み解けるようにしておきます。交渉は役割拡張×評価タイミングのセットで合意するのがコツです。
例えば、90日で〇〇を+X%、6ヶ月で見直しなどで、派遣や紹介予定派遣でも有効的な型と言えます。

大切なのは、「移るために積む」ではなく「今ここで積んだ結果、移れる」という順番です。

未経験ITエンジニアのキャリアパスは、毎週の一段落ログと、四半期ごとの小さな上振れで自然に開けます。焦らず、しかし設計は先におこないましょう。

次章では総まとめとして、未経験からITエンジニアになるために必要な心構えと、明日から使える学習計画を短く提示します。

まとめ:未経験からITエンジニアになるために

未経験ITエンジニアで大事なのは、完璧に学んでから動くことではなく、学びながら実務に入り、数字で小さな前進を積むことです。

入口は自社開発・受託・SES・派遣のどれでも構いませんが、派遣や紹介予定派遣は就業条件と評価指標が言語化されやすく、未経験ITエンジニアの立ち上がりを安定させます。
今日この瞬間からできることを具体的に書き切り、7〜14日ごとに意思決定していきましょう。

成功するための心構え

未経験ITエンジニアの転職成功は設計で決まります。三つの姿勢だけ忘れないでください。

  1. 数字で語る:学習も業務も「前→後」を一行で記録する
    (例:p951.8→1.2秒、AHT−18%、一次解決率+8pt)
  2. 合意を作る:面談・顔合わせは期待値合わせの場。
    30日・90日のKPI、評価者、評価資料、残業の平均とピークを短く握り、文面確認まで運ぶ。
  3. 小さく回す:完璧主義をやめ、週1の成果ログ(業務→役割→数字→ツールの一段落)を積む。
    詰まったら「期待動作/現象/試したこと/ログ/仮説」で質問して、解決される力から育てていく。

この三つを守れば、未経験ITエンジニアでも面談の会話は具体的になり、入場後の評価は安定します。
派遣であれば更新や切替交渉、紹介予定派遣であれば直接雇用の条件詰めにも、そのまま効いてきます。

今後の学習計画

明日から何をやるかを時間割に落とします。
未経験ITエンジニアの90日設計はこれで十分です。

0〜30日(土台固め)

Git(branch/PR)、CLI、HTTP、SQLのCRUD、言語は一つに絞って基本文法。毎週、ミニ演習を1本作り、READMEに再現手順と前→後の数字を書き込む。派遣・紹介予定派遣・SES・直応募を各1社ずつオンライン登録し、同条件で情報を取り始める。

31〜60日(小さな成果×2)

動くものを2本作る(CRUDツール、ログ検索、テスト観点の洗い出しなど)。面談を2〜4件入れ、未経験ITエンジニアとしての30日・90日KPIを相手の言葉で確認。合意は必ず文面で。派遣の顔合わせがあれば、OJTの有無や使用ツールのバージョンまで数字で握る。

61〜90日(見せ方の完成)

成果を業務→役割→数字→ツールで一段落化し、GitHub/Notionに集約。職務経歴書を「職務要約→成果2本→スキル一覧→志望動機」の順に整え、未経験ITエンジニアでも再現可能な実績として読める密度に仕上げる。派遣なら更新・紹介予定派遣なら切替判断のレビューを設定し、上振れ(役割拡張×評価時期)を提案する。

ここまで来れば、あとは回すだけです。
学習:応募:振り返り=5:3:2の配分で、7〜14日ごとに決める日を作る。
未経験ITエンジニアの壁は、運ではなく設計で越えられます。数字で聞き、段取りで備え、紙で握り、ログで積む。
次の一歩は、今日の30分を捻出してGitを開くこと、そして一件エントリーすることです。動けば、景色は変わります。

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著者

WRITER

けんけん【事業推進部】

公務員・社会福祉法人での経営企画、人事採用を経験し2024年にキャルに入社。現在は事業推進部に所属し「会社を良くするためのこと」すべてに取り組んでいます。

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