みなさまこんにちは!キャル株式会社のゆーな(@cal_public)です。
IT業界への興味や転職を検討されている方の中には「文系だし、ITの知識はゼロ。そんな私でも本当に転職できるの?」という思いをお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか?
結論、問題ありません!
大切なのは、興味があるのであれば最初に全体像をつかみ、あなたに合う入り口を見つけ、学び方と応募の進め方を迷わない手順に落とし込むことです。
本記事では、IT業界未経験の方が最短で自信と成果を得られるよう
- 「業界の基本」
- 「挑戦しやすい職種」
- 「準備・学習・応募・面接のコツ」
- 「資格の活用」
- 「求人の見極めと注意点」
までを、詳しく解説します。
IT業界に興味をお持ちの方はぜひご一読ください。
IT業界とは?未経験者に知ってほしい基本情報
IT業界=ソフトウェア/ハードウェア/情報処理/インターネット・Webの巨大な生態系です。
私たちの日常に欠かせないスマホアプリ、企業の基幹システム、クラウドや決済、ECやSNS、そして近年の生成AIまで、すべてがIT業界のフィールドです。
これだけでも、IT業界の広さ、大きさはお分かりいただけるのではないでしょうか?
だからこそ入口は一つではなく、実務に近いタスクから段階的に学び、職種をスライドさせていく戦い方が未経験者にとって有効と言えるのです。
未経験者のスタート地点として
- ITサポート
- ヘルプデスク
- QA・テスト
- 運用監視
- カスタマーサクセス
など、実務を通じて基礎を固められる育成前提の職種が複数ありますので、順に解説します。
IT業界の基本情報と特徴
■IT業界の役割と広がり
ITは裏方インフラです。開発(作る)・運用(守る)・SaaS活用(支える)・マーケ/営業(伝える)など、選択肢がとても広いのが特徴です。未経験のうちは、テスト(確認)・登録作業・問い合わせ一次対応のように仕事の流れをつかみやすい工程から入ると、早い段階で成功体験を積みやすく、自信をつけられるでしょう。
■学びの設計
IT業界は学び続ける必要があります。いきなり全部をやろうとせず、小さな目標を設定して「できた」を積み上げながら、挑戦を続けていきましょう(週1つの学習トピック→翌週に実践で使う、など)。
■資格で土台づくり
入門資格のITパスポートで横断的な基礎を、次の基本情報技術者で開発の基礎を押さえると、自身の知識を効率的に高めることができ、面接でもアピールがしやすくなります。資格の取得は履歴書の説得力を高める共通言語づくりとして有効なのでぜひ挑戦しましょう。
IT企業の未経験者向け求人の実態と背景
未経験歓迎が増えている理由は、慢性的な人材不足に対して、企業側が育成前提での採用に踏み切っているためです。
- ITサポート
- テスト
- 運用保守
- CS(カスタマーサクセス)
など、入門しやすい職種での募集が目立ちます。
求人票には「学歴不問・第二新卒歓迎・未経験OK」「導入後のサポート体制」といった文言が並び、配属の柔軟性やリモート可否も併記されることが増えています。
求人票の読み方(実例の着眼点)では、
- メインの仕事内容(例:アプリ開発サポート/運用保守/キッティング/一次受け)
- 勤務地・働き方(希望考慮/フルリモート可/一部リモート)
- 年収レンジと手当(初年度◯◯〜、賞与実績、家賃補助)
- 応募条件(未経験可の範囲、あると良い経験)
- 育成設計(OJT・メンター・研修の有無)
などを確認しましょう。
これらは実際の未経験可求人にも明確に書かれていることが多く、応募判断と面接準備の地図になります。
まず押さえる資格×学習の足場
1.ITパスポート=横断基礎、基本情報技術者=開発基礎
2.情報セキュリティマネジメント
3.Python基礎=プラスα
一例ですが、上記のように取得の順番を決めて勉強すると、書類作成・面接での説明に一貫性を出すことができ、未経験から挑戦する意欲やキャリアビジョンに説得性が増します。
💡ヒント:ITは「いっきに全部」ではなく、小さな目標を進めていけばOKです。失敗も学びと考え、挑戦を続けられる設計(短い勉強→小さなアウトプット→応募→振り返り)にすれば、将来の選択肢は必ず広がります。
IT業界の職種と仕事内容
ITとひと口に言っても、「作る」「守る」「支える」「伝える」の4つの機能で多様な職種が連携しています。未経験の方はまず地図を持つことが大切です。
ここでは
- エンジニア系
- サポート系
- 営業・マーケティング職
- Web・クリエイティブ系
の代表職種を
- ミッション
- 主な業務
- 日常で使うツール
- 入口(未経験からの進め方)
- キャリアパス
の順で整理しご紹介します。参考にしてください。
エンジニア系の職種
アプリケーションエンジニア/プログラマー(Web・モバイル・業務システム)
- ミッション:ユーザー価値を生む機能を設計・実装し、安定的に提供する。
- 主な業務:要件整理、設計、コーディング、コードレビュー、テスト、自動化(CI/CD)。
- ツール例:Git/GitHub、VS Code、言語(JavaScript/TypeScript、Python、Java、PHP、Go)。
- フレームワーク(React/Vue/Next、Spring、Laravel)、DB(MySQL、PostgreSQL)。
- 入口(未経験):HTML/CSS/JSの基礎を取得→API/DBの実践→簡単な個人開発をポートフォリオ化。求人の歓迎要件に沿って学ぶ順番を設計すると合格率が上がります。
- キャリア:未経験→エンジニア→テックリード/フルスタック/プロダクトエンジニア。
インフラエンジニア(ネットワーク・サーバー・クラウド)
- ミッション:サービスの土台(可用性・性能・セキュリティ)を守る。
- 主な業務:クラウド(AWS/GCP/Azure)設計・構築、監視、スケーリング、バックアップ、障害対応。
- ツール例:Linux、コンテナ、Terraform/Ansible(IaC)、監視(CloudWatch、Datadog)。
- 入口:運用・監視(NOC/SOC)からの挑戦が現実的。ログの読み方と一次切り分けを実践で身につけ、IaCへスライド。
- キャリア:未経験→運用→構築→SRE/クラウドアーキテクト。
SRE(Site Reliability Engineering)
- ミッション:信頼性の指標(SLO/SLA/SLI)を設計し、自動化で運用品質を高める。
- 入口:インフラ/バックエンドいずれかの経験を基に、監視・デプロイ・信頼性指標の実践を積む。
セキュリティエンジニア
- ミッション:脆弱性対策、監査、ログ分析、CSIRT運用。
- 入口:情報セキュリティマネジメントなどの入門資格→運用やログ監視で実務に触れ、専門領域へ。
QA/テストエンジニア
- ミッション:品質の担保。仕様理解→テスト設計→実行→不具合起票→再現・再テスト。
- 入口:未経験歓迎が多い職種。のちに自動化(Selenium/Cypress/Playwright)やテスト設計へと進めます(入門しやすい育成前提の代表格)。
注意点:エンジニア系の職種は、学び続ける姿勢が最重要と言えます。小さな目標を週次で区切り、準備→実践→振り返りのサイクルを繰り返すことで知識やスキルを伸ばすことが可能です。
サポート系の職種
ITサポート/ヘルプデスク/情シスアシスタント
- ミッション:ユーザーの「困りごと」を最短で解決すること。機器・アカウント・SaaSの運用を支える。
- 業務:キッティング、アカウント発行、SaaS権限設定、問い合わせ一次対応、マニュアル作成。
- 入口:コミュニケーション力と粘り強い調査が武器になる。ITパスポート相当の横断基礎知識で会話の共通言語を確保しつつ、現場で実践を積めます。
- キャリア:情シス/IT運用リーダー/CS(カスタマーサクセス)/PMO補佐。
カスタマーサクセス(SaaS)/テクニカルサポート
- ミッション:顧客の成功(継続利用・成果創出)を伴走し支援する。
- 業務:オンボーディング、活用提案、ヘルススコア管理、FAQ整備、アップセル連携。
- 入口:未経験歓迎のCS求人も増加しています。論理的思考で課題を分解し、コミュニケーション能力で期待値を整える職種です。
運用・監視(NOC/SOC)
- ミッション:24/365でシステムを見守り、障害を最小化する。
- 業務:監視、一次切り分け、エスカレーション、定例報告。
- 入口:未経験OK求人が多数です。ログの因果を追う論理的思考を磨けます。
未経験歓迎が多い理由:企業側が育成前提での採用に取り組み始めたため。
サポート系/QA/運用は入門しやすい職種として求人掲載が増えています。
営業・マーケティング職
IT営業(ソリューション/SaaS)
- ミッション:顧客課題を発見し、最適なソリューションを提案・受注すること。
- 業務:商談化(IS連携)、要件ヒアリング、提案書、見積もり、クロージング、導入後の橋渡し。
- 入口:販売・接客の経験は強み。プロダクト理解とコミュニケーションで地力が出ます。
インサイドセールス(IS)
- ミッション:見込み客を育成し、商談を創出する。
- 業務:MA/CRM運用、コール・メール、スコアリング、アポ設定。
- 入口:業務は体系化されており、未経験でも進めやすい(KPIが明確)。
マーケティング(デジタル・コンテンツ)
- ミッション:認知→獲得→育成のファネル最適化。
- 業務:SEO/コンテンツ、広告運用、LP/ホワイトペーパー、イベント運営、MA設計。
- 入口:文章力・数値感覚が武器。ITパスポート相当でITの横断知識を補うと、エンジニアとの連携がスムーズ。
注意点:営業・マーケティングは人と数字の両輪。成果と再現性(実践の型)を語れると評価が安定します。
Web・クリエイティブ系の職種
フロントエンドエンジニア
- ミッション:ユーザーが触れる表層の体験をつくる。
- 業務:UI実装、API連携、パフォーマンス最適化、アクセシビリティ配慮。
- 入口:HTML/CSS/JSを取得→React/Vue/Next の実践→小規模プロダクトを公開。
Webデザイナー/UI・UXデザイナー
- ミッション:わかりやすく使いやすい画面・導線を設計する。
- 業務:ワイヤー、モック、デザインシステム、ユーザビリティ検証。
- 入口:Figma、XDなどで実作例を増やし、ポートフォリオで説得力を持たせる。
Webディレクター
- ミッション:要件定義・進行管理・品質/コスト/スケジュールの統括。
- 業務:WBS作成、関係者調整、受け入れテスト。
- 入口:制作や運用の現場経験→段取り力とコミュ力でスライド。
コンテンツ運用/CMS運用
- ミッション:サイト運営の定常タスクを回し、効果を安定させる。
- 入口:未経験歓迎のWeb運用は比較的多く、ITの実務に触れながら自信を育てられます。
【この章の要点】
- ITの職種は作る/守る/支える/伝えるに大別され、未経験から入れる育成前提の入口が複数あります(ITサポート/QA/運用/CS/Web運用など)。
- 学び続ける姿勢と小さな目標の積み上げが、挑戦→成功→自信の好循環を生みます。
- 入門資格(ITパスポート/基本情報)は、必要な共通言語と学ぶ順番を与えてくれる準備ツールです。
IT業界未経験者が挑戦しやすい職種
「まずどこから入るべき?」と迷ったら、育成前提×業務が構造化×成果が可視化しやすいの三拍子がそろう職種を選びましょう。
ここでご紹介する5職種は、未経験歓迎の求人が比較的多く、学びの再現性が高い入口です。
最短で成功体験を積み、自信を持って次のステップに進みやすくなります。
各職種ごとに
- ミッション
- 日常業務
- 必要スキル
- 学習ロードマップ
- 応募書類の書き方
- 面接のコツ
- キャリアパス
- 注意点
をまとめましたので、参考にしてください。
プログラマー
【ミッション】
- ユーザー価値を生む機能を設計→実装→テストし、安定的に提供すること。
【主な日常業務】
- 仕様確認とタスク分解(要件→機能→画面/API→タスク)
- コーディング/コードレビュー依頼/単体テスト
- バグ修正、簡単な性能改善(N+1、キャッシュ、非同期化など)
- 進捗報告(チケット、スタンドアップ)
【必要スキル(入門)】
- Web基礎(HTML/CSS/JavaScript)
- Git/GitHubの基本操作(branch/PR/レビュー対応)
- 1言語+1フレームワーク(例:TypeScript+Next.js/Java+Spring)
- SQL基礎、APIの呼び出し、HTTPの理解
【90日学習ロードマップ(例)】
- 0–2週:HTML/CSS/JSで模写→小さなUIを3つ
- 3–6週:フレームワーク(React/Next)でToDo/API連携アプリを1つ
- 7–10週:DB(SQLite/PostgreSQL)+簡単なCRUDの実践
- 11–13週:小規模プロダクトを公開(README整備/デモ動画/デプロイ)
【応募書類(職務経歴書)の書き】
- 「学習→成果物→技術要素→役割」を箇条書きで。
- 例:
- 個人開発:在庫ミニ管理(Next.js/Supabase)
- 役割:設計・実装・UI、自動デプロイ(GitHub Actions)
- 成果:Lighthouse 95点、CRUD 5画面、テストケース 20件
【面接のコツ】
- 設計の意図(なぜこの構成?)と改善余地(将来どう拡張?)を語る。
- 「詰まったときにどう調べ、どう仮説検証したか」を具体的に。
【キャリアパス】
未経験→小機能の主担当→フルスタックエンジニア/テックリード、PdMと協働するプロダクトエンジニア
【注意点】
- 言語や教材を次々変更しない。目標求人の歓迎要件から逆算して進める。
- 写経だけで終わらせず、必ず公開・説明・レビューを受けて実践度を上げる。
ITサポート
【ミッション】
- ユーザーの困ったを最短で解決し、業務継続性を支えること。
【主な日常業務】
- アカウント/権限管理、PCキッティング、SaaS設定
- 問い合わせ一次対応(SLA順守、エスカレーション)
- 手順書・ナレッジ整備、資産管理、棚卸
【必要スキル(入門)】
- ITリテラシー(ITパスポート相当)、基本的なコミュニケーション
- チケット管理(Jira/Zendesk/Freshdeskなど)
- Windows/Mac の初期設定、MFA、VPN、基本的なネットワーク理解
【60日学習ロードマップ(例)】
- 0–2週:ITパスポートの範囲を取得、社内ITの全体像を把握
- 3–6週:SaaS(Google Workspace/Microsoft 365)の管理入門
- 7–8週:チケット運用の模擬演習(問い合わせ→切り分け→解決→振り返り)
【応募書類の書き方】
- 対人経験(接客・コールセンターなど)を課題→行動→成果で定量化。
- 例:「一次解決率+22%/FAQ整備で平均応答時間−30%」
【面接のコツ】
- 「切り分けの思考」(再現手順→期待結果→実際→仮説→検証)を口頭で再現。
- 不明点は確認質問で合意形成(相手の文脈を取りに行く姿勢)が高評価。
【キャリアパス】
情シス→IT運用リーダー→セキュリティ/SaaS管理→CS/テクニカルサポート/PMO へもスライド可。
【注意点】
- “何でも屋”化を避けるため、KPI(一次解決率/MTTRなど)とナレッジ化で再現性を作る。
- 注意点:「窓口に丸投げ」にならないよう、エスカレーション基準を明確に。
テストエンジニア
【ミッション】
- 仕様通りに「正しく動くこと」をテスト設計→実行→検証で保証する。
【主な日常業務】
- テスト観点の洗い出し、ケース設計、データ準備
- 実行、結果記録、不具合起票(再現手順/期待値/実際/環境)
- リグレッション、受け入れテスト、品質レポート作成
【必要スキル(入門)】
- 仕様書の読み解き、論理的思考、正確な記録
- テスト管理ツール(TestRailなど)、バグトラッカー(Jiraなど)
【90日学習ロードマップ(例)】
- 0–3週:テスト技法(同値分割、境界値、デシジョンテーブル)取得
- 4–8週:小規模アプリで手動テスト→不具合管理を実践
- 9–13週:自動化入門(Playwright/Cypress でE2E 5〜10本)
【応募書類の書き方】
- テスト観点表・ケース・実行レポートのサンプルをポートフォリオに添付。
- 「再現性の高い手順書」「バグ票の品質」をアピール。
【面接のコツ】
- 完璧を装わず、リスクと優先順位の判断基準を説明。
- 例:「クリティカルな支払い導線を最優先に、非クリティカルは後段へ」といった理由付け。
【キャリアパス】
QA→自動化→テスト設計リード→品質保証(プロセス改善)/SDET。
【注意点】
- 動けばOKではなく、観点の網羅と記録の精密さが評価ポイント。
- 自動化は、「とりあえずやれば良い」ではなく、保守コストと見合う範囲でおこなう。
カスタマーサクセス(SaaS)/テクニカルサポート
【ミッション】
- 導入〜定着〜活用促進を伴走し、解約を抑え、成果を最大化する。
【主な日常業務】
- オンボーディング(初期設定、運用設計、教育)
- 活用提案(ユースケース提案、機能追加の案内)
- ヘルススコア管理、QBR(定例成果報告)、上流部門との連携(営業/開発)
【必要スキル(入門)】
- コミュニケーション能力と期待値コントロール
- 課題の因数分解(論理的思考力)、プロダクト理解
- ドキュメント整備(FAQ、HOW TO、チュートリアル)
【60日学習ロードマップ(例)】
- 0–2週:ターゲット業務の理解(業界用語、KPI)
- 3–6週:想定シナリオを作り、オンボード資料とFAQを作成
- 7–8週:モック商談→導入→QBRのロールプレイ
【応募書類の書き方】
- 対人実績を数字で。「契約更新率◯%」「問い合わせ自己解決率+20%」 など。
- 失注/解約の学びを正直に。再発防止の仕組みまで書けると強い。
【面接のコツ】
- 「顧客の目標(Desired Outcome)をどう言語化し、合意し、追ったか」。
- 困った場面の期待値調整・関係修復の実話を用意。
【キャリアパス】
CS→シニアCS/オンボードスペシャリスト→プリセールス/PdM/事業開発へ。
【注意点】
- 「何でも要望を通す人」にならない。優先順位と理由を伝え、Win-Winをつくる。
インフラ運用・監視(NOC/SOC 初級)
【ミッション】
- サービスの可用性・信頼性を守り、インシデントの影響を最小化。
【主な日常業務】
- 監視(メトリクス/ログ/アラート)、一次切り分けとエスカレーション
- 定常オペ(バックアップ、パッチ、アカウント管理)
- 障害レポート(タイムライン、原因、対策)
【必要スキル(入門)】
- OS/ネットワークの基礎(Ping/Traceroute/DNS/TCPの握手)
- 監視ツール(CloudWatch/Datadogなど)、手順遵守と慎重なオペ
【90日学習ロードマップ(例)】
- 0–4週:Linux基礎、ネットワーク基礎、ログの読み方
- 5–8週:クラウド入門(AWS Cloud Practitioner)取得、監視シナリオの設計演習
- 9–13週:ミニランブック作成(こうなったら、こうするIf-Thenを10本)
【応募書類の書き方】
- 「手順の遵守率」「ヒヤリハットの削減」「復旧時間(MTTR)」など、注意点と成果を数字で。
- 当直・シフトの体制でも健康管理と再現性のある改善を書けると高評価。
【面接のコツ】
- 落ち着いた口調で、手順→結果→検証を説明できるか、が見られがち。
- 過去のインシデント例(学習用でも可)に対する切り分け手順を口頭で再現。
【キャリアパス】
運用→構築補助→クラウド運用/IaC→SRE/アーキテクト。
【注意点】
- 慣れが最大の敵になります。ダブルチェック・指差呼称・変更管理を徹底しましょう。
- 手が速いより「正確性」が最優先。ここで信頼を積むと将来の選択肢が広がります。
迷ったらこう選ぶ(3分診断)
- 対人が得意・言語化が好き→ITサポート/CS
- 手順を守るのが得意・慎重→インフラ運用・監視/QA
- つくるのが好き・手を動かしたい→プログラマー/フロントエンド
次のアクション(今日からできる3つ)
1.応募したい職種の求人票3件を保存し、「歓迎要件」から学習目標を抜き出す
2.14日間のミニ作品(ポートフォリオ/テスト観点表/オンボード資料)を作る
3.30日後の面接想定問答を10問作り、毎週アップデート(準備→実践→改善)
ここまでで入口の選び方が整理できました。
次の章では、IT業界で求められる資質とスキル(文系でも大丈夫な理由、資格の活用法、論理的思考・コミュニケーション・学び続ける姿勢)を、未経験者目線で解説します。
IT業界で求められる資質とスキル
未経験であっても伸びる人には、共通する土台があります。
専門知識は入社後も十分に追いつけますが、姿勢・思考・伝え方はすぐに現場価値に直結します。
ここでは、選考で評価されやすく入社後もずっと効く5つの観点
- 資質
- 経験・資格
- 論理的思考
- コミュニケーション
- 学び続ける姿勢
を、実例と小さな練習方法まで落とし込んでまとめました。参考にしてください。
文系でも大丈夫、求められる資質とは?
結論:未経験者は、文系か理系かより、伸ばせる「行動特性」を持っているか否かが重要と言えるでしょう。 特に未経験ポジションでは、以下の資質が採用可否と早期戦力化を左右します。
- 素直さと再現力:指摘を受けたらやってみる→結果を見て直す。改善が速い人は、現場での信頼が積み上がります。
- 仮説検証の型:事象を「再現手順/期待結果/実際の結果」に分け、次の一手を決める。ITサポートやQAでは必須の基本姿勢です。
- 完遂力(やり切る力):調査→試行→エスカレーションの順で、止めない。
- 顧客志向:作業の先にいるユーザーや社内依頼者の目的を言語化できる。
- 小さな目標設定:一気に全部ではなく、短サイクルで達成を重ねられる人は伸びが速い。
💡ヒント:未経験の入り口はITサポート/QA/運用監視/CSなど育成前提の職種が中心です。ここで上の資質を示せると、短期での成功体験→自信→次の挑戦という好循環に乗ることができるでしょう。
IT業界で重宝される経験や資格
現場が喜ぶ元手は意外と身近な物です。
- 対人経験(接客・コール・販売):傾聴→要約→合意の流れに慣れている人は、ITサポートやCSで即戦力になりやすい。
- 事務・バックオフィス経験:正確な記録と手順遵守、文書整備の素地はITでも強み。
- 学習の証としての資格:
- ITパスポート(入門):横断基礎の共通言語を獲得。面接での会話が一気にかみ合います。
- 基本情報技術者(基礎〜中級):アルゴリズム/ネットワーク/DBの基礎を体系的に取得。開発系志望の背骨に。
- 情報セキュリティマネジメント/MOS/クラウド基礎(AWS CLF など):サポート・運用・SaaS活用の素地として有効。学ぶ順番を決めて積むと、書類に一貫性が出ます。
💡ヒント:求人票の歓迎要件に資格名やツールが並ぶことがあります。そこから逆算して学習計画を組むと、必要な準備を面接で語れる形にできます。
論理的思考力
ITの現場は分解と手順化です。 常に「状況→仮説→検証→結論」で動きます。
- 切り分けテンプレ:
- 事象:何が、いつ、どこで起きた?(再現手順)
- 期待:本来どう振る舞うべき?(期待結果)
- 実際:いま何が起きている?(ログ・スクショ)
- 仮説:原因候補は?優先度は?
- 検証:まず何を試す?結果は?次は?
QA/ヘルプデスク/運用監視で、この型が強い人は評価が安定します。
- “全部やる”を避ける:重要度や影響範囲で優先順位をつける(例:支払い導線>装飾崩れ)。
- 週1の振り返り:気づき→再発防止策→標準化(手順書・チェックリスト)まで落とす習慣を付けましょう。
コミュニケーション能力
伝える力「コミュニケーション能力」はスキルで、伸ばすことが可能です。
- 結論先行→理由→詳細の順で話す/書く。読み手が先に欲しい情報から届けるだけで、仕事は速くなります。
- 確認質問:相手の前提を合わせる「認識合わせ」をはさむ(例:「完了の定義は○○で合っていますか?」)。
- テキストの工夫:箇条書き・番号・図解・スクリーンショット。面接や書類でも読みやすさが評価に直結します。
- 共通言語の装備:ITパスポート相当の知識を押さえると、非エンジニア職でもエンジニアと滑らかに連携できます。
学び続ける姿勢
もっともコスパの良い才能は「継続力」です。
- 30分×毎日:短い時間でも習慣にすると、未経験の壁を超えるスピードが段違い。小さな目標を週単位で決め、達成ログを残しましょう。
- アウトプット主義:学んだら必ず出す(メモ、ポートフォリオ、Notion、GitHub)。見える形にすると、選考でも強い証拠に。
- キーワード設計:学習計画・応募書類・面接回答の全体に、未経験者向けの重要語(取得/必要/成功/挑戦/将来/実践/選択肢/期待/進め/準備/注意点/自信/目標)を自然に織り込み、ストーリーの一貫性を出す。
まとめ:未経験で評価されるのは「伸びる行動」です。分解して考える力、わかりやすく伝える力、そして小さな達成を積み上げる習慣を今日から始めれば、書類・面接・入社後の全部がスムーズになるでしょう。
未経験者がIT業界に転職するためのステップ
未経験からITへ最短距離で進むコツは、行き当たりばったりに応募しないことです。
まず準備→学習→成果物→応募→面接→振り返りを小さく回すミニサイクルを設計します。ここでは、再現性の高い手順を5つに分けてご紹介します。求人票の「歓迎要件」から逆算して学ぶ、これが書類と面接の説得力を一気に高める王道です。
転職活動の準備と対策
1)現在地の棚卸し(60分)
- 対人・文章・数値・事務処理などの強み、IT経験の弱みを事実ベースで書き出す。
- 過去の仕事を課題→行動→成果(数値)で要約し、IT職種に転用可能な力を言語化する。
例:問い合わせ一次解決率+ 22%、FAQ整備で平均応答時間−30% など。
2)目標設定(30分)
- 90日後の職種ターゲット(例:ITサポート/QA/運用監視/ジュニア開発)と応募条件を決め、そこから学ぶ順番を設計する。
3)学習計画(週次)
- 入門資格のITパスポートで横断基礎→基本情報で開発基礎→職種別の実技(Git/クラウド/テスト技法など)にスライド。資格の取得は共通言語となり会話の齟齬を減らします。
4)成果物の準備(2–6週間)
- ジュニア開発:小規模Webアプリ(README/デモ/テスト数)
- サポート:運用手順書・FAQ・キッティングチェックリスト
- QA:テスト観点表・ケース・バグ票サンプル
- 運用:監視ランブック・障害報告テンプレ
→いずれも見える証拠にすることで、未経験でも実践力を伝えられます。
5)応募セットの整備(1週間)
- 職務要約(結論先行)/実績(数字)/学習状況(範囲とレベル)/成果物リンク。
- キーワード設計:検索意図に合う重要語(取得/必要/成功/挑戦/将来/実践/選択肢/期待/進め/準備/注意点/自信/目標)を自然に散りばめる。
8週間サンプルプラン
- 1–2週:ITパスポート学習/職種決定/求人3件を保存し歓迎要件を抽出
- 3–4週:成果物1(手順書・観点表・小アプリ)
- 5–6週:成果物2模擬面接(想定質問10)
- 7–8週:応募→面接→振り返り→改善サイクル
転職エージェントの活用法
【エージェントの選び方】
- 未経験歓迎の取り扱い実績、書類・面接の伴走力、育成前提の企業ネットワークを重視。
- 複数併用で盲点を減らす。
【最初の打ち合わせで伝えること】
- 希望職種の優先度(例:ITサポ7/QA6/運用5)
- 譲れない条件(勤務形態/スキル習得機会/配属透明性)
- 学習・成果物の現状(URL)→やる気の証拠を提示
【押さえるべき注意点】
- 推されるまま応募せず、求人票の育成設計/配属の透明性を必ず確認する。
- 面談後は議事メモを残し、エージェントに事実確認を依頼する。
【やりとりテンプレ(例)】
- 「未経験ポジションのOJT・メンター制度、配属の決め方、案件の内訳(受託/自社/SaaS)を確認できる求人を優先したいです。
- 求人票や面談での事実が分かる資料があればあわせてお願いします。」
企業選びのポイント
【チェックリスト(必須)】
- 育成設計:OJT/メンター/評価軸/教育時間の扱い(就業中か否か)。
- 配属透明性:配属先・業務内容を事前に確定できるか。
- 業務の構造化:手順書・チェックリスト・レビュー運用の有無。
- 案件内訳と技術環境:受託/自社/SaaS、主要ツール、学びの機会。
- 働き方:残業の実態、リモート可否、サポート体制。
【面接での質問例】
- 「未経験入社の定着率と、最初の3ヶ月の到達目標は?」
- 「日々のKPI(一次解決率/MTTR/レビュー基準)は?」
- 「配属確定の基準と、面接時に確認できる資料は?」
背景:未経験歓迎が増える一方で、育成前提の実装度は企業差が大きいのが実情です。求人票の読み込みと事前質問で可能な限りミスマッチを防ぎましょう。
求人の探し方
【検索の軸】
- 職種×キーワード:「未経験歓迎」「学歴不問」「研修」「ヘルプデスク」「QA」「運用監視」「CS」「SaaS」などを組み合わせる。
- 保存検索とアラートで新着を待つ仕組みを作る。
【求人票の読み方】
- 仕事内容の中心、応募条件/歓迎要件、育成設計、働き方を抽出し、学ぶ順番を決める。
- 歓迎要件に書かれたツール・資格から逆算するのが近道。
【1時間ルーティン(平日)】
- 20分:新着求人チェック→3件ピック
- 20分:歓迎要件→学習タスク化
- 20分:成果物・学習ログ更新(GitHub/Notion)
ポイント:学習と応募を並走させ、毎週、応募3・学習3・振り返り1のペースで前進させる。
必要なスキルの習得方法
【共通の土台(2–4週間)】
- ITパスポート範囲(情報セキュリティ/ネットワーク/開発プロセス/経営)を取得。
- Git/GitHubで成果物の見える化(PR/README/Issue)。
【職種別プレイブック(例)】
- ITサポート:Google Workspace/Microsoft 365の管理入門→チケット運用→手順書サンプル3本。
- QA:テスト技法→観点表→バグ票(再現手順・期待値)→E2E 自動化5本。
- 運用監視:Linux基礎→ネットワーク基礎→監視ランブック→障害レポート訓練。
- ジュニア開発:HTML/CSS/JS→フレームワーク→DB/CRUD→小アプリ公開。
【資格の積み方】
- ITパスポート→基本情報技術者→(志望にあわせて)情報セキュリティマネジメント/AWS Cloud Practitioner/MOSなど。履歴書に一貫性が出ます。
【アウトプット習慣(毎日30分)】
- 学んだことを必ず可視化(メモ・図・コード・テンプレ)。面接の手ぶらを回避し、自信をつくる。
【この章の要点】
- 「歓迎要件→学ぶ順番→成果物→応募」の逆算設計が最短ルート。
- 入門資格(ITパスポート、基本情報)で共通言語を整え、毎週のミニサイクルで前進する。
- エージェントは育成設計と配属透明性を軸に活用し、議事メモと事実確認でミスマッチを予防。
IT業界で役立つ資格と未経験者におすすめの資格
「資格って本当に必要?」という疑問に、まずは答えを。資格=共通言語の装備です。
特に未経験の場合、面接での会話を、履歴書に学習の証拠を残す上でとても有効です。なかでもITパスポート→基本情報技術者は、幅広い基礎→開発の基礎へと学ぶ順番を作れる王道ルートです。
また、資格は入口でありゴールではないこともセットで理解しましょう。取った後は実務で使ってはじめて価値になります。だからこそ、学んだ内容を成果物やプロジェクト経験と結び付けて見える化することが大切です。
【おすすめの取得順序】
- ITパスポート=ITの横断基礎を取得(まずここから)。
- 基本情報技術者=アルゴリズムや開発プロセスなどの開発基礎を取得(次の一歩)。
- どちらも履歴書の説得力を高め、面接の共通言語になります。
ITパスポート
【どんな資格?】
国家試験の入門編。情報セキュリティ/ネットワーク/データベース/開発プロセス/経営・会計などを広く浅く押さえ、ITの全体像をつかむのに最適です。未経験の最初の一歩として推奨されており、のちの学習と職種選択の地図になります。
【なぜ未経験におすすめ?(3つの効果)】
- 幅広い知識を習得でき、会話の土台ができる。
- IT業界の基礎理解が進むため、求人票の読み解きが楽になる。
- 資格取得が就活に有利。履歴書に載せやすく、面接で話があわせやすい。
【学び方の例(2–4週間)】
- 公式シラバス→要点まとめ:用語を自分の言葉にしてノート化。
- 過去問→弱点ノート:頻出分野の取りこぼしを見える化。
- アウトプット:用語集・図解メモを成果物として提示(面接で活躍)。
→「取得→活用」に結び付くよう、学習ログやノートはポートフォリオに置くのがおすすめです。
【履歴書・職務経歴書の書き方(例)】
- 資格欄:ITパスポート(取得予定/合格)
- 補足欄:学習要点を図解/用語集を作成し、社内ITサポート想定のFAQに反映
→「知識を実務に活用」の線で一文添えると、読み手の評価が上がります。
基本情報技術者試験
【どんな資格?】
ITパスポートの次のステップに当たります。アルゴリズム/プログラミング/ネットワーク/DB/セキュリティなど、開発・運用の基礎を体系的に学べ、プログラマー/QA/運用をめざす未経験者にとって背骨になる学習ラインです。
【なぜ価値がある?】
- 実務に必要な基礎の横串を押さえられる(仕様の読み解きや障害切り分けの力が付く)。
- 就活で強い:入門だけでなく、開発の基礎理解を示せるため、職種の選択肢が広がる。
【学び方の例(6〜10週間)】
- 頻出分野の地図化:ネットワーク/DB/情報セキュリティ/アルゴリズム
- 擬似コード→手を動かす:基本的な配列・条件分岐・ループ・計算量の感覚を確認
- 小さな実装+テスト:学んだ構造で簡単な機能を作り、テスト観点表を付ける
→学習の出口を成果物(コード/観点表)にすると、実務活用のアピールができます。
【書類・面接の見せ方】
- 「取得の目的」「必要になった背景」「活用イメージ」を簡潔に記載する。
- 例:将来はQA→自動化を目標。基本情報でアルゴリズムとテスト基礎を学び、観点表とE2Eの練習に反映しました。
その他のおすすめ資格
1)情報セキュリティマネジメント(SG)
- 未経験×サポート/運用の相性が良い。アカウント管理・ポリシー・リスク対策など、日々の運用改善に直結する。
- 書類では「知識→運用での活用」を一文で紐づけると評価UP(例:MFA・権限設計・棚卸の改善提案)。
2)クラウド基礎(AWS Cloud Practitionerなど)
- インフラ運用・監視、CSの技術理解補強に。クラウドの言葉が分かるだけでも現場コミュニケーションが滑らかになります。
- 学んだら監視ランブックや用語集を公開して実務への接続を示す。
3)MOS(Excel/Word/PowerPoint)
- ITサポート/CS/バックオフィス寄りのポジションで即効性。報告書・手順書・資料作成の品質を底上げ。
- 履歴書では知識→評価→活用の流れで成果を記述(例:テンプレ作成で作業時間−30%)。
4)ITIL® Foundation
- IT運用の共通の型を学ぶ入門。インシデント/問題管理/変更管理など、現場の注意点と改善の指針が整理できます。
失敗しない資格×実務のつなげ方(チェックリスト)
- 目的の言語化:なぜ取るのか? どの職種で活かすのか?(目標を明確に)
- 学習ログの可視化:ノート・図解・用語集・小アプリ・観点表・ランブックを公開(自信につながる)。
- 成果物の添付:履歴書/職務経歴書にURLを載せる(評価されやすい)。
- 面接での一貫性:「資格→学んだこと→現場での活用→今後の挑戦」の順番で語る(期待できる人として伝わる)。
【この章の要点】
- ITパスポート→基本情報は、未経験が広く→深くへ進める王道。取得自体がゴールではなく、活用してこそ価値。
- 履歴書には成果物とセットで載せると成功率が上がる。知識→活用→評価の流れで書こう。
- 方向性が決まっている人は、セキュリティ/クラウド/IT運用/MOSなども選択。必要に応じて少しずつ追加していけばOKです。
IT業界の転職活動のポイント
未経験からIT業界に入るときは、書類・面接・求人選びを型化するのが近道です。
特に、ITっぽさの伝わる書類と、具体例で語る面接、そして育成前提の求人選びの3点を押さえれば合格率はぐっと上がります。
以下では、実務で効くコツを履歴書/職務経歴書→面接→職種の選び方→注意点と心構えの順で整理しました。参考にしてください。
履歴書、職務経歴書の書き方
骨子は3つだけでOKです。
1.ITに関係する強みを先頭で強調
2.成果は数字で
3.読みやすい体裁
未経験でも、学習・資格・作品・対人経験は立派なITの素地です。
ITに特化したスキルを強調し、具体的な数値と成果を簡潔で見やすいフォーマットに落とし込めば、採用側の読みやすさと納得感を生み面接での評価が高まります。
- 見出しテンプレ(例)
- 職務要約(結論先行:志望職種/強み/直近の学習と成果物リンク)
- 実績(課題→行動→成果の順。例:FAQ整備で平均応答時間30%短縮)
- スキル(ITパスポート合格、Git/GitHub、Google Workspace管理入門など)
- 成果物(GitHub/Notion/デモ動画)
- 数字で信頼性UP:対応件数、一次解決率、改善率、納期遵守率など分母と分子を添える。
- 読みやすい体裁:1〜2ページ、箇条書き・図表・リンクを適切に配置して簡潔で見やすいフォーマットに。
ワンポイント:「ITに特化」「具体的な数字」「簡潔レイアウト」の3点は採る側の読みやすさに直結します。迷ったらこの順序に立ち返って整えましょう。
面接対策
面接は事実→解釈→学びを端的に語り企業にアピールする場です。
STAR(Situation・Task・Action・Result)で答えを組み立て、想定質問を少なくとも10問は作って口に出しておきましょう。
加えて、転職エージェントに面接対策や書類添削を依頼すると、回答の粒度と一貫性が整います。
- 準備のToDo
- 3つのエピソード(対人/改善/学習継続)をSTARで台本化しておく
- 作品・手順書・観点表など成果物を画面共有できるよう整理しておく
- 求人票の読み込み:仕事内容・歓迎要件・育成設計を把握してなぜ自分かに接続しておく
- 想定質問例
- 「未経験からこの職種を選んだ理由は?」
- 「最近の学習内容と、実務での活かし方を教えてください」
- 「直近でつまずいた課題と、どう解決したか?」
- 情報の集め方:求人は複数サイト+企業公式+SNS/コミュニティで重層的に確認しましょう。面接前に情報の偏りを減らすことで、質問の質が上がります(公式サイトやSNSは最新情報を得やすい)。
- 補助線:エージェント面談で模擬面接と不明点の事実確認を依頼しましょう。非公開求人の紹介も受けつつ盲点を埋めることができます。
未経験から転職しやすい職種の特徴
未経験の入口は
- 業務が構造化されている
- 育成設計がある
- 成果が可視化される
職種がおすすめです。
具体例として
- ITサポート
- ヘルプデスク
- QA(テスト)
- 運用監視
は育成前提の募集が多い領域です。
加えて
- アプリ開発
- インフラ補助
も、手順とレビューがそろった環境なら未経験でも挑戦しやすい職種と言えるでしょう。
【職種選定のチェックポイント】
- 手順書・チェックリスト・レビュー運用がある(属人化が弱く、学びやすい)
- 最初の3ヶ月の到達目標が明示されている
- 問い合わせ一次対応/テスト観点/監視ランブックなど、スキルの見える化が可能である
【代表的な職種の要点(抜粋)】
- ITサポート/ヘルプデスク:アカウント・端末・SaaS運用。顧客志向×手順遵守で実力を示しやすい
- QA/テスト:仕様理解→観点設計→実行→不具合起票。論理性と記録の正確さが評価される
- 運用監視:監視・一次切り分け・エスカレーション。慎重さと再現手順の言語化が鍵
- ジュニア開発:小機能の実装・レビュー対応。小さな成果物で実力を示せる
補足:IT企業の主な職種(開発/サーバー・セキュリティ/ネットワークなど)の概要を把握すると、志望先との距離感が掴みやすくなります。
転職時の注意点と心構え
情報の質と継続力は業界未経験者にとっての強い味方です。
未経験歓迎の求人は増えていますが、育成設計や配属の透明性には差があります。
情報源を分散し、事実で確認し小さく継続する姿勢が早い定着とキャリアの安定につながります。
【求人リサーチの基本】
- 複数の求人サイト+業界特化サイト+企業公式+SNS/コミュニティでクロスチェック。
- エージェントを使う場合は、非公開求人の紹介/面接対策/書類添削を活用しつつ、面談内容は議事メモで可視化して齟齬を減らす。
【求人票で最低限見るべき項目】
- 育成設計(OJT/メンター/評価軸/教育時間の扱い)
- 配属透明性(配属先や業務の事前確定度)
- 業務の構造化(手順書・チェックリスト・レビュー運用の有無)
【心構え】
- 焦らず、毎週の小さな達成を積む(学習ログ更新/成果物1点追加/想定問答を磨く)。
- 不明点は確認質問で合意形成し、事実ベースで判断する。
- うまくいかなかった応募も学びに変換(原因→対策→次回の改善)して前進する。
一言まとめ:良い情報を集め、確かめ、続ける人が面接に受かります。 情報源の分散と型化された行動で、未経験のハンデは十分に埋められるでしょう。
未経験からIT業界に転職するメリット
「未経験なのに、本当に選択肢は広がるの?」「業界未経験なのに、正社員になれるの?」という不安に、まずは明確にお答えします。
はい、大丈夫です!
IT業界は作る/守る/支える/伝えるの分業がはっきりしており、育成前提の入口(ITサポート、QA/テスト、運用監視、CS など)が複数用意されています。
ここを足場に、学び→実践→可視化(成果物・レビュー)を繰り返すことで、段階的に上流や専門領域へとキャリアをスライドできるのです。
キャリアの選択肢が広がる
【入口が複数ある】
ITサポート/QA/運用監視/CS といった実務で学びながら稼げる入口から入れば、未経験でも早く成功体験を積めます。そこから、自動化(QA→SDET)/クラウド(運用→SRE)/開発(CS/サポ→アプリ開発)へと横展開が可能です。
【小さな目標の積み上げで、上流に近づく】
「今週は再現手順→期待結果→実際で切り分け」「来週はテスト観点表を10ケース追加」など、短サイクルの目標を積み上げるだけで、自信と現場で通用する力が着実に育ちます。
【職種間シフトがしやすい設計】
IT業界はタスクの構造化が得意な業界です。手順書・チェックリスト・レビュー文化が根付いた現場では、隣接スキルの習得→実務適用→評価獲得の循環が作りやすく、将来の選択肢が自然に広がります。
ひとこと:育成前提の入口×小さな目標の反復で、未経験でも実践からキャリアを築けます。
高い需要と安定性
【慢性的な人材不足が追い風】
企業のデジタル化・クラウド化が進み、未経験歓迎を含む採用枠が増えています。特にサポート/QA/運用など土台を支える職種は常にニーズがあり、研修やOJTを整備する企業も拡大中です。
【景気変動に強いインフラ性】
ITは裏方インフラとして、事業の継続に不可欠な存在です。基礎運用や品質保証の知見はどの会社でも通用しやすく、転職回数=経験の横展開として評価されやすい特性があります。
【学び続けるほど、年々価値が積み上がる】
入門資格(ITパスポート→基本情報)+現場アウトプットの組み合わせは、学ぶ順番の設計と実務適用の両方を示せるため、市場での評価を安定させます。
未経験者が注意すべきポイント
メリットが大きい一方で、求人の見極めと環境の健全さは絶対にチェックしたい要の要素です。
ここを抑えておくと、入社後のミスマッチや「思っていたのと違う…」を減らせますので必ずチェックするようにしましょう。
ここでは、チェックすべき項目とコツをご紹介します。
求人の見極め方
1.求人票の育成設計を最優先で確認
- OJT/メンター/評価軸の有無と運用実績
- 最初の3ヶ月の到達目標やKPI(一次解決率、テスト消化率、MTTRなど)
- 配属の透明性(配属先・業務範囲の事前確定度)
→この3点は未経験歓迎求人の良し悪しを分ける核心です。
2.情報源は重層的に
- 複数の求人サイト+企業公式+SNS/コミュニティでクロスチェック。口当たりのよいキャッチコピーだけで判断せず、事実で比較しましょう。
3.面接での確認質問テンプレ(コピー可)
- 「未経験入社の定着率と、最初の3ヶ月の到達目標は?」
- 「日々のKPI(一次解決率/バグ票品質/MTTR)とレビュー基準は?」
- 「配属確定の基準と、当日までに確認できる資料はありますか?」
4.歓迎要件から逆算して学ぶ
求人票に並ぶツール名・資格・行動特性(例:顧客志向、論理的思考)を学習計画に直結させると、書類と面接の説得力が段違いに上がります。
まとめ:育成設計/配属透明性/KPIの3点セットを事実で確認。情報は重層的に集め、歓迎要件から学習を逆算しましょう。
業務量と職場環境
1.未経験歓迎の裏側を見抜く
- 定常タスクが過大、オンボーディングが薄い、属人化が強い。そんな現場は学びが積みにくく、疲労=学習停止になりがちです。
- 手順書・チェックリスト・レビューが整っているかを面接で確認しましょう。
2.働き方の実態を数字で把握する
- 残業時間のレンジ、繁忙期の運用、シフト/当直のサポート体制(代休・深夜割増の扱い)
- 教育時間の扱い(就業内か/就業外か、評価にどう反映されるか)
→これらは健康と学習継続に直結します。数字で確認できないときは要注意。
3.早期に守りの仕組みを作る
- オンボーディング・チェックリスト、日次ふりかえり(3行)、週次KPT(良かった/困った/次に試す)。
- 失敗は再発防止のテンプレに落とし込めれば成功です。継続できる人が最後に勝ちます。
ひとこと:現場の構造化はあなたの味方です。 手順とレビューが整っている職場ほど、未経験でも実践→評価→成長の循環が回りやすいでしょう。
未経験からでも挑戦可能!安心な転職ステップと求められるスキルや転職活動のコツまとめ
結論:未経験からIT業界へは、歓迎要件から逆算→小さな成果物→応募→振り返りのミニサイクルを回すことで、十分に到達できます。
入口はITサポート/QA(テスト)/運用監視/CSなどの育成前提ポジションが複数あり、そこで学び→実践→可視化(成果物・レビュー)を繰り返すことで、開発・クラウド・自動化といった上流・専門領域へスライドできます。
今日から動けるロードマップ(7つのキー)
1.ターゲット職種を決める
求人票を3件保存し、「仕事内容/歓迎要件/育成設計」を比較。ここから学ぶ順番を決めます。
2.共通言語を装備
ITパスポート→基本情報技術者の順に広く→深くで取得。書類・面接の会話が噛み合い、現場での理解も加速します。
3.小さな成果物を作る
ITサポートなら手順書/FAQ、QAなら観点表/バグ票、運用なら監視ランブック、開発なら小さなWebアプリを公開。見える証拠が未経験者の武器になります。
4.書類はITらしさ×数字×読みやすさ
職務要約は結論先行、実績は分母と分子で数値化、1〜2枚で簡潔で見やすいフォーマットに。
5.面接はSTARで事実→解釈→学び
成果物を画面共有しつつ、想定質問10本を用意。情報は複数サイト+公式+SNS/コミュニティで重層的に収集。
6.企業選びは育成・配属・KPIで見極め
OJT/メンター/評価軸、配属の透明性、最初の3ヶ月の到達目標を事実で確認。
7.毎週のミニサイクルで継続
求人チェック3件→学習3タスク→振り返り1回。小さな目標を積み上げて自信を育てましょう。
30-60-90日プラン(サンプル)
- Day 1–30:基礎固め
- ITパスポート学習/Gitとクラウドの触り/求人票3件から歓迎要件抽出
- 成果物1:手順書or観点表or小アプリ(README・デモ動画付)
- Day 31–60:実務寄りアウトプット
- 成果物2:監視ランブックor自動化E2E 5本など職種別の深掘り
- 書類整備(数字で実績化/簡潔で見やすい体裁)→応募&面接練習
- Day 61–90:応募・面接・改善
- 面接でSTAR、想定問答10本の磨き込み、議事メモで事実確認
- 不一致が出た項目を翌週の学習タスクへ反映し、ミニサイクルを継続
よくあるつまずきと回避策
- (学習)教材を渡り歩いて進まない
→求人票の歓迎要件から学ぶ順番を固定。1教材1成果物で区切る。 - (書類)抽象的で伝わらない
→数字と具体例を入れる(一次解決率、対応件数、E2Eの本数など)。 - (面接)やる気しか語れない
→成果物を提示し、事実→解釈→学びで話す。STARに当てはめる。 - (企業選び)育成の実態が不透明
→OJT/配属/KPIを質問テンプレで確認し、事実で見極め。
最後のひと押し:カジュアル面談へ参加する
未経験の転職は、情報の質と継続の設計で結果が変わります。
もし「まず話して方向性を固めたい」と感じたら、カジュアル面談に参加し、学ぶ順番の設計/成果物の作り方/応募セットの磨き込みまで相談してみましょう。歓迎要件の読み解きから1ヶ月のミニロードマップまで、あなたの現在地にあわせて一緒にプランを描いてくれる会社が、未経験者にとって働きやすい職場と言えるでしょう。
まとめ
- 入口は複数、学び続ける姿勢が最大の武器。
- 資格(ITパス→基本情報)+成果物で未経験者なりの武器をつくる。
- 歓迎要件→逆算→小さなアウトプット→応募→振り返りのミニサイクルで、成功体験→自信→次の挑戦を積み上げましょう。
「IT業界で挑戦したい!」そんな方はキャルにご相談ください
キャルはWeb/オープン系・汎用系・制御組込系・インフラ系と、ITエンジニアの派遣に特化した派遣会社です。
- IT未経験だけど挑戦したい
- スキルアップしながら働きたい
- 色々な案件から理想の案件を選びたい
- 派遣でも安心して働きたい
など、上記に該当する求職者や転職活動中の方はキャルにご相談ください。
キャルは案件や取引先企業数が豊富なだけではございません。
国家資格を持つキャリアコンサルタントが、就業開始後の悩みや困りごとなどの相談に乗りフォローをおこなうなど、安心して就業していただくためのサポートも実施しています。
ITエンジニアは常時募集・入社しているため、未経験でも同期と共に成長できます。
ITの人材不足が社会問題となっている昨今、キャルでエンジニアとして活躍しませんか?
一緒に働けることを楽しみにしています。
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