こんにちは、キャル株式会社(@manacalnet__)のまなてぃーです。
近年、ITエンジニアは将来性のある仕事として注目されていますが、一方で「ITエンジニアはやめとけ」「仕事が厳しい」といった声があります。
その背景には、「人と話さずに働けそう」「数ヶ月勉強すれば高収入を得られそう」といったイメージと、実際の仕事内容とのギャップがあります。特に、未経験からITエンジニアを目指す人にとっては、実際の働き方やスキル習得の難しさが見えにくく、不安を感じることも多いでしょう。
本記事では、「ITエンジニアはやめとけ」と言われる理由をはじめ、業界の現状やITエンジニアに向いている人・向いていない人の特徴を解説します。
さらに、後悔せずにキャリアを築くためのポイントや、未経験から成長できるコツについてもご紹介しておりますので、ITエンジニアとしてのキャリアを検討している人は、ぜひ参考にしてください。
ITエンジニアは「やめとけ」と言われる背景と理由

なぜITエンジニアは「やめとけ」と言われるのか。
その背景としては、給与・待遇、労働環境、キャリア形成、人間関係など複数の要因が絡み合っています。
給与・待遇に関する課題
ITエンジニアは高度な専門スキルが求められる一方で、企業やポジションによる年収レンジ(範囲)の差が大きく、「期待ほど給料が上がらない」といったギャップを感じる人も少なくありません。
結論から言うと、継続的なスキルアップと戦略的なキャリア形成によって年収アップは狙えます。
テストや運用といった下流工程(=プログラマー)から始め、要件定義や設計などの上流工程(=ITエンジニア)に携わっていくといったような、キャリアステップを踏んでいかないと年収アップが厳しくなる可能性もあります。
給与・待遇に関しては、「ITエンジニアの年収は高い?平均相場と職種別比較・年収アップを目指す方法を解説」でより詳しくご紹介しておりますので、ぜひご一読ください。
労働環境と長時間勤務の実態
IT業界は受発注構造やプロジェクト単位で仕事が進む特性上、納期前やトラブル発生時に業務が集中しやすく、残業が発生しやすいと指摘されています。特に、打ち合わせが多い現場では、スケジュールの変更や突発対応が重なることで、勤務時間が長くなりがちです。
しかし、近年は在宅勤務やフレックスタイム制の導入も進んでおり、情報産業労働組合連合会が発表している「ITエンジニアの 労働実態調査2022」によると、在宅勤務を実施した企業が97.1%、そのうち「半数以上が在宅勤務」という企業が65.7%でした。
このように働き方の柔軟性は高まりつつあるものの、プロジェクトの状況によっては残業が避けにくい場面もあるため、労働環境や体制を事前に確認しておくことが大切です。
キャリア形成・スキルアップへの懸念
技術の移り変わりは激しいため、ITエンジニアは継続的な学習やスキルアップを求められ、「ついていけなくなるのでは…」と不安を感じる人もいます。
また、保守・運用や下流工程に業務が偏ると、新しい技術に触れる機会が減ってしまうケースもあるため、経験年数だけ積んでもマネジメントや専門領域への進路が不明瞭になりがちです。このようなキャリア停滞の懸念も「やめとけ」の声につながっているのかもしれません。
キャリアの停滞を防ぐには、勉強する習慣を身につける、身につけたいスキルを明確にする、キャリア相談や案件選びのサポートが充実した派遣会社を活用するなど、将来を見据えて主体的に行動することが大切です。
職場環境や人間関係に起因するミスマッチ
ITエンジニアは、現場では複数の関係者と関わるため、コミュニケーション不足や情報共有のズレが日常化しやすく、現場にしわ寄せが来がちです。
その結果、ストレスが蓄積し「人間関係がきつい」「現場の雰囲気が合わない」と感じて、メンタルヘルスの悪化や早期離職につながることもあります。
解決策としては、就業前の職場環境・雰囲気・口コミをしっかり確認することです。自分が希望する働き方も明確化しておき、答え合わせをするようにしましょう。
IT業界の実態と今後の展望|人材不足と技術革新の波
「ITエンジニアはやめとけ」と言われる背景には、働き方やスキル面での不安がある一方で、適切な企業選び、自己スキル投資、職場環境の事前確認などによって解消できる課題もあります。
また、日本のIT業界は急速なデジタル化と技術革新により需要が拡大し続けている一方で、人材不足は年々深刻化しています。経済産業省が公表している「IT分野について」によると、2030年には最大約79万人のIT人材が不足するとされており、今後もITエンジニアの需要は高まる見込みです。
こうした背景を踏まえながら、IT業界の実態と、2026年以降はどのように需要が広がっていくのかをご紹介します。
AI・クラウドなど技術革新の加速
AI、クラウド、DX(デジタルトランスフォーメーション)といった新技術が急速に普及し、企業は競争力強化や業務効率化のために、従来システムの刷新や新規サービスの構築を進めています。
これまで主流だったSIer型エンジニア(主に受託開発や保守運用を中心に担ってきたエンジニア)だけでは、PythonやAWS、機械学習といった新しい技術領域への対応が難しいことも、人材不足が深刻化している一因です。
こうした背景から、生成AIやクラウドネイティブ、Edge Computingなどの先端技術を扱えるITエンジニアの需要が高まっています。これらのスキルを身につけることで、業務効率化や新サービス開発といった付加価値の高い案件に携わりやすくなり、将来的にITエンジニアとしての市場価値を高めやすくなるのです。
さらに、従来の保守運用から脱却し、AIエンジニアやクラウドアーキテクト(クラウドの導入や設計・構築・運用などを担当する職種)といった高単価専門職へのキャリアシフトも現実的になります。
「2025年の崖」と人材需給ギャップ
経済産業省が提唱した「DXレポート~ITシステム「2025年の崖」の克服とDXの本格的な展開~」では、レガシーシステムの老朽化によって最大12兆円の経済損失が生じる、といった問題について書かれています。
解決するためには、クラウド移行や最新技術を活用できる人材が必要ですが、現場のITエンジニアの多くは保守運用中心のスキルに偏っており、その結果、需要に対して供給が追いつかない状況が続いています。
その結果、ITエンジニアの市場価値は年々高まっており、スキル次第で転職やキャリアアップの選択肢を広げやすい状況なのです。
2026年の技術トレンドとエンジニアの役割変化
「2025年の崖」と人材需給ギャップの背景から見えてくるのは、IT業界が単に人材不足というだけでなく、求められるスキルの質そのものが変わってきているということです。
特に2026年のIT業界では、次の3つが大きな流れになっています。
- 生成AIの業務実装
「試してみる技術」から「業務の中に組み込む技術」へと変わり、問い合わせ対応や業務フローの自動化にも活用され始めています。 - クラウド前提のシステム構築
単なる移行先ではなく、サービスを安定して動かしながら柔軟に拡張していくための、前提基盤としての役割が強まっています。 - セキュリティ強化
サイバー攻撃の高度化に伴い、システムを作るだけでなく、安全に運用するための対策も欠かせません。
こうした技術トレンドの変化により、ITエンジニアに求められる役割もどんどん広がっています。
以前は、与えられた仕様どおりにシステムを開発できることが重視されやすい傾向にありましたが、今はそれだけでは不十分です。これからは、業務のどこにAIや自動化を取り入れるか、クラウドをどう活用すれば効率よく運用できるかまで考えられる人材が求められています。つまり、コードを書く力に加えて、課題を見つける力、設計する力、改善につなげる力がより重要になっているのです。
ITエンジニアに向いている人・向いていない人の特徴

就職や転職を検討する際には、「なぜITエンジニアを目指すのか」と目的を明確にし、自分の適性を事前に調べた上で判断することが重要です。
ここでは、向いている人・向いていない人の特徴を整理し、未経験者が注意すべきポイントを解説しますので、自己分析の参考にしていただけますと幸いです。
向いている人の特徴
ITエンジニアに向いている人は、一言で言えば「課題解決そのものを楽しめるタイプ」です。
問題が起きた原因を探り解決策を考えることを苦にせず、さらに「どうすればより良くなるか」を工夫できる人は適性があります。
論理的思考と問題解決力が得意
一つ目の特徴は、複雑なシステム障害や要件定義において原因を冷静に分析し解決策を導ける人です。
例えば、社内システムで「ログインできない」といったトラブルが起きた場合、「IDやパスワードは正しいか」「サーバーは稼働中か」「通信に問題はないか」と要因を一つずつ切り分けながら考えられる人は向いています。
不具合の原因を突き止める作業を“イライラする時間”ではなく、“パズルを解く瞬間”として捉えられる人は、日々の仕事を楽しみながら成長できるでしょう。
継続学習ができ好奇心が強い
二つ目の特徴は、新しい技術を自ら学び続ける意欲がある人です。
IT業界は変化が速く、「昨日までの常識」がすぐに古くなるため、常に新しい知識をキャッチアップし続ける姿勢が欠かせません。生成AIやクラウド(AWS)などに興味を持ち、「まずは触ってみる」「自分で調べて試す」といった行動が自然にできる人は、この仕事に向いています。
また、“努力して勉強する”というよりも、“気になってつい調べてしまう”という好奇心の延長で学べる人ほど、結果として知識やスキルが積み上がりやすく、長く活躍しやすい傾向があります。
コミュニケーション能力と協調性がある
三つ目は、他者とのやり取りをスムーズに進めるコミュニケーション能力と協調性がある人です。
ITエンジニアの仕事はチームで進めることが多く、顧客や同僚、デザイナー、営業など、さまざまな立場の人と連携して成果を出す必要があります。そのため、新しい機能を顧客に説明するときに、「技術者向けには仕様を詳しく、経営者には業務改善効果を」と、聞き手にあわせて言葉を選べる人は現場で重宝されるでしょう。
また、SESやチーム開発の現場ではプロジェクト要件が頻繁に変わることも少なくないため、相手の立場を理解しながら柔軟に対応する姿勢が求められます。「自分の正しさ」を押し通すよりも、チーム全体の最適解を探せる人こそ、人間関係のトラブルを避けつつ安定して成果を残せるでしょう。
向いていない人の特徴
続いて、ITエンジニアとしてのキャリアを「向いていない」と言われやすい人の特徴を見ていきましょう。
この業界はスキルアップの機会が豊富で、大きな成長が期待できる一方、変化が速く、耐性や柔軟性が求められます。特に、変化への対応が苦手な人や、業務の進め方に大きな変動がある環境にストレスを感じやすい人は、負担を感じやすい傾向があります。自分の性格や働き方の志向性を理解し、慎重に職場を選ぶことが何より重要です。
変化を嫌い、ルーチン志向である
毎日同じ作業を淡々とこなしたい人や、新しい技術の学習・ツールの変化にストレスを感じやすい人は、ITエンジニアの仕事に負担を感じやすい傾向があります。
この業界では、昨日までの常識が短期間で変わることもあり、プロジェクトごとに異なる技術スタックや開発環境への対応が欠かせません。「オンプレミス中心だったシステムがクラウドへ移行する」「AWSからAzureへ切り替わる」といったように、技術トレンドの変化に直面することは日常的にあります。
こうした環境に柔軟に対応できる人ほど、知識や経験の幅が広がり、キャリアの選択肢も広がるでしょう。
長時間労働やプレッシャーに弱い
働き方改革が進んでいる一方で、IT業界はプロジェクトの性質上、納期の影響を受けやすい仕事です。進行状況によっては業務量が一時的に増えたり、突発的なトラブル対応が発生することもあります。
特に、依頼主や顧客との連携が多いSIer企業やSESの現場では、直前の仕様変更や急な対応が求められる場面も見られがちです。こうした状況に強いストレスを感じやすい人は負担になりやすいため、プレッシャーのかかる場面でも落ち着いて対応する力や、チームで協力しながら進める姿勢が重要です。
労働環境やプロジェクト体制は会社によって大きく異なるため、自分に合う会社を慎重に選びましょう。
コミュニケーションを避けたい
黙々とパソコンに向かう仕事といったイメージを持たれがちのITエンジニアですが、現実は意外と対人スキルが求められます。
リモートワークが普及した今でも、チームメンバーとの進捗共有やレビュー、顧客への説明・折衝など、関係者との連携なしには仕事が成立しません。特に多重下請け構造の開発現場では、上司・PM(プロジェクトマネージャー)*・他部署との調整に時間を取られるケースも多く、対話が苦手な人には苦痛に感じられるでしょう。
ただ、対人業務に苦手意識がある場合でも、研修や教育支援が整っている会社を選んだり、書面やチャットでの意思疎通力を磨くことで、ある程度はカバーできます。
*PM(プロジェクトマネージャー)
ITプロジェクト全体を管理し、目標達成に向けて責任を持つ責任者です。開発作業を自ら担当するというより、チーム全体がスムーズに動き、納期までに成果物を完成させることが主な役割になります。
未経験者がつまずきやすいポイント
未経験者は「3ヶ月でITエンジニアになれる」といった宣伝を目にして理想を膨らませてしまうこともありますが、実際には基礎的なスキルを習得するだけでも半年以上かかり、現場で一人前になるには1〜2年ほどの期間・経験が必要です。
まず、スキルの勉強において独学だけで完結させようとすると、理解が浅くなったりモチベーションが続かないことがあります。そのため、OJTやメンター制度、学習コミュニティなどのサポートを積極的に活用することが効果的です。
実務に関しても、未経験者の多くは最初にテストや保守といった地味な工程からキャリアを始めます。その段階で「思っていた仕事と違う」と感じて離職してしまう人もいますが、ここで焦らず基礎力を磨く期間と捉える姿勢が大切です。
- 学習期間を長めに見積もる(半年〜1年を意識)
- メンターや学習コミュニティを活用して孤立しない
- 初期工程でもスキル習得のチャンスとして前向きに取り組む
このような心構えを持つと、安定して成長しやすくなります。
ITエンジニアの魅力と将来性
前項でも触れたとおり、日本のIT業界はデジタル化の加速によって需要が拡大し続けており、IT人材の不足も深刻化しています。
こうした背景から、ITエンジニアは将来性の高い職種として注目されており、キャリアの選択肢や働き方の幅も広がりやすいのです。実際に、決済・医療・ECなど社会を支える多くの分野でIT技術は不可欠となっており、ITエンジニアはその基盤を担う存在となっています。
ここでは、ITエンジニアとして働く魅力や、将来にわたって活躍しやすい理由について具体的に見ていきましょう。
成長が見込まれる安定したキャリアパス
IT業界は企業のDX推進やIoT・ビッグデータ活用の進展により、技術革新が続く限り、将来にわたって需要が見込まれ安定したキャリアを描ける点が大きな魅力です。
保守運用からスタートし、経験を積むことで上流工程やリーダーポジションへステップアップしていくケースもあります。また、スキルや実績に応じて、PMやクラウド・AI領域など専門性の高い分野に進むことも可能です。
ITエンジニアはスキルによって評価されやすい職種のため、技術力を高めることで転職市場での選択肢を広げることができます。一方で、スキルの更新を怠ると市場価値が下がる可能性もあるため、継続的な学習が重要です。
実力主義で評価される環境
ITエンジニアは、成果物(コード品質、納期遵守、システム安定性など)が明確に評価される職業です。年齢や社歴よりも、「どの技術をどのレベルで扱えるか」「どんな課題を解決してきたか」が、昇給・昇進・転職時の主要な判断材料となります。
ただし、評価基準としては能力評価・業績評価・情意評価が設けられることが多いため、成果物の評価だけでなく、プロジェクトをやり切る力やチームで動ける力も重要です。個人主義のイメージが強いITエンジニアですが、周囲と連携しながら成果を出す力も、長期的なキャリアには欠かせない要素のひとつです。
リモートワークなど柔軟な働き方が可能
クラウド技術やネットワーク環境の発展により、オフィス出社なしのフルリモート案件やフルフレックス制、副業・フリーランスなど、ライフスタイルにあわせた働き方も叶います。
働く場所や時間の自由度が高く、通勤時間を学習やスキルアップに充てられるという声も多いことから、自己成長のペースを自分でコントロールしやすい環境とも言えるのです。
地方在住でも都市部の高単価案件に参加できるため、居住地に関わらずキャリアの選択肢が広がります。育児や介護との両立を考えている人にとっても、時間と場所にとらわれない働き方は大きなメリットになるでしょう。
技術を通じて社会の課題解決に貢献できる
ITエンジニアは日常生活やビジネスの基盤を支える重要な役割を担っており、決済システム、医療予約、災害時の通信網など、私たちの生活や社会インフラを支援するサービスを裏側から支えています。
そして、昨今は活躍の場がIT業界以外にも広がっており、金融・医療・教育・エンタメなど、あらゆる業界でテクノロジーが欠かせない時代になっています。そのことから、20代の若手であっても、新しいシステムの開発や改善提案を通じて大きなプロジェクトに関われるチャンスがあるのです。
自作した機能が何万人ものユーザーに利用されたり、業務効率を劇的に改善したりと、目に見える社会的インパクトを実感できるのも、この仕事ならではの大きなやりがいと言えるでしょう。
未経験者におすすめのITエンジニアの職種
自分のやりたい職種を選ぶのも大切ですが、まずは始めやすく、学びながらキャリアを広げられる職種から挑戦するのも賢い選択です。最初の一歩で得たスキルや知識は、次のステップに必ずつながります。
ここでは、未経験からでもチャレンジしやすく、将来性のあるITエンジニアの職種をご紹介します。
インフラエンジニア
インフラエンジニアはITシステムの「土台」を作って安定稼働させる職種で、主に以下の5つがあります。
- ネットワークエンジニア
- サーバーエンジニア
- データベースエンジニア
- クラウドエンジニア
- セキュリティエンジニア
未経験者におすすめな理由は、ITシステムの基本スキルが身につきやすく、コマンド操作など基礎から始められることです。また、納期のプレッシャーが比較的小さく、落ち着いて経験を積みやすい環境が多いのもポイントです。
最近では、クラウド移行やセキュリティ強化、基幹システムの刷新などのプロジェクトが数多く展開されており、インフラの重要性はどんどん増しているため、企業規模を問わず採用ニーズが高いところも魅力と言えます。
Webエンジニア
WebエンジニアはHTML/CSS/JavaScriptなど学びやすい言語からスタートできる“王道職種”で、フロントエンドエンジニアとバックエンドエンジニアに分かれます。
未経験におすすめな理由は、案件やプロジェクトの数も比較的安定しており、リモートワークや副業案件も多いため、柔軟な働き方ができるからです。研修制度を整えている企業も多いので、安心してスタートしやすい面も魅力と言えます。
さらに、Web領域はクラウドやモバイル需要の拡大により、今後も高い成長が見込まれているといった将来性もおすすめな理由のひとつです。
ヘルプデスク/社内SE
ヘルプデスクは、顧客や従業員からの問い合わせ対応や、システムの操作方法の案内、PC設定やトラブル解決をおこなう職種です。一方で社内SEは、社内ITインフラの企画・開発・導入・運用・保守を担当し、要件定義からシステム改善まで幅広く対応します。
ヘルプデスクは「ユーザー対応」、社内SEは「システム管理」が主な役割です。どちらも特定の専門技術よりもコミュニケーション能力や問題解決力が重視されるため、技術的な知識がゼロの状態からでも挑戦しやすい職種です。
なお、ITエンジニアの職種については「ITエンジニアの職種17種類と仕事内容を一覧でご紹介!必要なスキルや将来性についても分かりやすく解説」で詳しくご紹介しています。あわせてご参考にしてください。
未経験者が避けるべき職種と選んでしまったときの脱出法
前項では、おすすめの職種をご紹介しましたが、なかには最初のキャリアとして選ぶと成長チャンスが限られ、苦労しやすい職種もあるので注意が必要です。
「やめとけ」と言われがちな環境を避けるためにも、業界の構造を正しく理解しておきましょう。
SES(客先常駐)エンジニア
SESエンジニアは、客先に常駐して業務をおこなう形態です。
案件によってはテストや運用などの限られた業務にとどまりやすく、上流工程の経験を積みにくいケースもゼロではありません。また、常駐先の教育体制が十分でないと、担当する業務が限定されるため、スキルの幅が広がりにくかったりします。
とはいえ、常駐先によってはしっかり実務経験を積める場合もあります。応募時や面談の際に「どんな業務に携われるか」、あるいは自己学習の時間を確保しやすい働き方ができるのかを確認しておくと安心です。
テスター(デバッグ専任)
ソフトウェアの不具合を発見・修正指示する職種で、IT業界の入り口として募集が多いのが特徴です。ただし、単純作業中心の現場では設計や開発スキルを身につけづらく、キャリアの選択肢が狭まってしまうこともあります。
また、業務内容によってはプログラミングや自動化テストに触れる機会が少ないケースもあるため、「開発エンジニアを目指したい人」は特に注意が必要です。
ただし、品質管理(QC)やテスト自動化など専門性を高めることで、特定分野での市場価値を高めていくことも可能です。
避けるべき職種を選んでしまったときの脱出法
もし、「思っていた環境と違った」「スキルがなかなか身につかない」などの状況に陥ってしまっても大丈夫です。大切なのは、落ち込むことではなく気づいた時点で行動することです。
以下のステップを意識することで、軌道修正は十分可能になります。
- 現場でできる限りの経験を積む(ドキュメント作成、業務自動化、社内ツール改善など)
- 仕事の合間に学習する習慣をつける
- 転職を見据えて、自分がどんな成果を出したかをポートフォリオや記録に残しておく
- エージェントや現役エンジニアにキャリア相談する
キャリアの軌道修正は、早ければ早いほど挽回できるので、焦らないで行動しましょう。
「やめておけばよかった」と後悔しないための準備と心構え

ITエンジニアへの転職は決して簡単ではありませんが、事前の準備と心構えをしておくことで、未経験からでも十分に成功しやすいです。
「やめとけ」と言われるリスクを最小化するには、業界の厳しさを正しく理解しつつ、成功の条件を整えながら、自分のペースで着実に取り組む姿勢が重要です。
ここでは、後悔しないための具体的な対策を解説します。
転職前におこなうべき自己分析と情報収集
まず、自分の適性を冷静に見極めることが第一歩です。以下の3点をチェックしましょう。
- 自分に合う学習スタイル:動画学習、文書中心、座学、実践型
- 目指す道:社会貢献、高収入、論理的思考力向上、問題解決
- 挫折耐性:過去に3ヶ月以上継続した経験はあるか、変化環境への適応能力
現役エンジニアの体験談や、求人サイトの口コミ、業界勉強会を通じて、「理想と現実のギャップ」を把握しましょう。転職エージェントに登録し、「面接で聞かれること」「学習すべき技術スタック」を確認するのも効果的です。
さらに、プログラミングスクールや無料学習サイト(Progate、ドコドアなど)で基礎を試し、「自分が本当に続けられるか」を確認することもおすすめです。
また、具体的な転職活動の進め方については「ITエンジニア未経験者必見!転職活動の進め方と成功のポイント」でより詳細に解説しておりますので、もっと詳しく知りたい人はぜひご一読ください。
現実的な学習計画とキャリア形成
未経験から実務レベルに到達するには、基礎学習6ヶ月+実務経験1年程度の期間を見込むのが現実的です。推奨ロードマップは以下になります。
- フロントエンド基礎(HTML/CSS/JavaScript:2〜3ヶ月)
- バックエンド(Node.js/Python)+データベース(3〜4ヶ月)
- ポートフォリオ作成(簡単なWebアプリ1〜2個:1ヶ月)
学習ペースは、平日2時間・週末4時間のペースでコツコツ進め、Progate→ドコドア→ポートフォリオの流れで、無理なく知識とスキルを積み上げられます。短期集中ではなく継続を重視することが成功の鍵です。
変化に対応するための思考力と忍耐力を養う
IT業界最大の敵は「変化」です。1年で廃れてしまう技術も珍しくないため、完璧主義を捨て“使えるものを選ぶ”柔軟さが求められます。
この変化に耐えるには、トラブルシューティング時の「仮説→検証→修正」のサイクルを習慣化し、小さな成功体験を積み重ねるのが効果的です。さらに、メンターやコミュニティ(Qiita、connpassなどの勉強会)とのつながりを持つことで、モチベーション維持と孤立防止も実現できます。
このように、「学び続ける姿勢」と「つながり」を意識することで、思考力と忍耐力が自然と身についていきます。
ITエンジニアの代表的なキャリアパス
ITエンジニアのキャリアは多岐にわたり、自身の興味や強みを活かした進路選択が可能です。
技術を極めるスペシャリストの道、マネジメントを目指す道、ITスキルを活かして他分野へ転換する道など、キャリアアップの選択肢が柔軟に広がります。資格取得は必須ではありませんが、可能性を広げる選択肢の一つとして検討するのも良いでしょう。
専門スキルを極めるスペシャリスト型
スペシャリスト型は、特定の技術領域を極め、難易度の高いプロジェクトを牽引するキャリアのことです。
到達ステップとしては以下の3つになります。
- 最初に極めたい「専攻分野」絞り込む(6〜12ヶ月)
- ポートフォリオ3~5個作成し、「専門性」を証明する
- 入社後は「自分の専門領域のみ」を徹底的に深堀りする(1〜2年)
スペシャリスト型には、フリーランスやコンサルタントとして独立する人も多いです。継続的な自己研鑽が求められるため、「技術で勝負できる」実力主義の人に向いています。
以下、モデルケースになります。
Aさん(30歳・元営業→スペシャリスト型)
- 転職前
法人営業(IT知識ほぼゼロ、年収450万円) - 準備期間
平日夜2h+週末4hで7ヶ月独学(Progate→ドットインストール→ポートフォリオ2個作成) - 転職時
Web制作会社にフロントエンドエンジニアとして入社(年収500万円) - 現在:入社2年目
Reactエキスパートとして自社サービス開発の中核ポジションを担当。フルリモート勤務で地方在住(年収650万円)
【成功のポイント】
ポートフォリオに「顧客管理アプリ」を作成し、営業経験を活かした差別化に成功。入社後すぐに勉強会(connpass)参加で人脈が構築でき、情報収集力の強化につながったこと。
チームを率いるマネジメント型
マネジメント型は、PM、テックリード、CTO(最高技術責任者)といった管理職・リーダー職を目指す進路です。技術力に加え、コミュニケーション能力や工程管理スキルが求められ、大規模プロジェクトを統括します。
到達ステップとしてはこちらの3つです。
- ジュニアエンジニアとして入社後、1〜2年は技術力と信頼を築くことに集中。納期厳守やドキュメント作成を通じて信頼を獲得する。
- 小規模チーム(2〜3人)のサブリーダーやタスク管理を積極的に引き受ける。メンバーの進捗管理や簡単なトラブル対応を通じて、実践的なマネジメント経験を積む。
- 3年目以降は、テックリードやPM補佐として本格的な工程管理・人材育成に挑戦。
技術力とマネジメント力の両立で、企業内の昇進ルートを築くことで、安定ポジションを実現できます。
以下、モデルケースになります。
Bさん(35歳・元事務→マネジメント型)
- 転職前
一般事務(年収380万円、通勤に悩んでいた) - 準備期間
平日夜2h+週末5hで9ヶ月学習+短期スクール(HTML→Python→バックエンド) - 転職時
地元のSIer企業にジュニアバックエンドエンジニアとして入社(年収420万円、保守運用・テストからスタート) - 現在:入社3年目
テックリードとして3人チームの技術指導を担当。フルリモートで首都圏案件も受注(年収900万円)
【成功のポイント】
納期厳守・ドキュメント完璧で信頼を積み上げ、1年半でリーダー補佐に抜擢されたこと。
ITスキルを活かしたキャリアチェンジ型
キャリアチェンジ型として、マーケティングや新規事業開発など「技術×ビジネス」のハイブリッドポジションも人気です。ITコンサルタント、プロダクトマネージャー、事業会社への転身など、技術+ビジネススキルを武器にすることで、選択肢が幅広くなります。
到達ステップは以下の通りです。
- 基盤固めをおこなう(2〜3年)フロントエンド・バックエンドの両方を経験し、システム全体像を把握することで、技術の「中身」を理解する。
- 顧客折衝や要件定義業務に積極的に関わり、ビジネス視点での技術活用を学ぶ。営業やPMとの橋渡し役を担うことで、「技術+コミュニケーション」を理解する。
- 3年目以降は、ITコンサルタントやプロダクトマネージャーなど本格的なキャリアチェンジに挑戦。
前職経験とITスキルの掛け合わせで、汎用性の高い希少なポジションを獲得できます。
以下、モデルケースになります。
Cさん(28歳・元インフラエンジニア→キャリアチェンジ型)
- 転職前
インフラ保守(年収500万円、シフト勤務) - 準備期間
業務後平日夜3h+週末6hで10ヶ月(Node.js+React、既存Linuxスキル活用) - 転職時
Web系ベンチャー企業にフルスタックエンジニア*として入社(年収600万円、新機能開発補助からスタート) - 現在:入社3年目
プロダクトマネージャーとして開発+顧客折衝を統括(年収750万円、土日祝休み)
*フルスタックエンジニア
フロントエンドからバックエンド、インフラ構築、データベースまで、1人で一貫しておこなえる万能エンジニアのこと。
【成功のポイント】
インフラ知識をDocker/K8sに応用し、面接で「運用自動化実績」をアピール。入社半年でPMO(プロジェクトマネジメントオフィス)業務に積極挑戦し、マネジメントスキルを早期獲得できたこと。
保有しておいたほうがいい資格
ITエンジニアの世界は資格より実績・ポートフォリオが優先されますが、「信頼の証明書」として面接や昇進で役立つ資格もあります。
AWS Certified Solutions Architect – Associate
AWSが提供しているクラウドサービスに関する知識やスキルを証明するための国際資格で、全業界でAWSの需要が高まる中、「クラウドが使える人」という強みをアピールできます。
勉強期間は1〜2ヶ月、約2万円ほどの費用で受験可能で、リモート案件、フリーランス、大手SIerの仕事で有利です。
基本情報技術者試験(FE)
ITの基礎知識(プログラミング・ネットワーク・セキュリティなど)を網羅的に証明する資格で、未経験者がこの資格を取ることで「本気度」をアピールできます。
勉強期間は2〜3ヶ月、約7千円ほどの費用で受験可能で、SIer、保守・運用・スタート案件などの仕事で有利に働きます。
ITエンジニアへの転職は「やめとけ」と向いている人・向いていない人の特徴まとめ
この記事では、ITエンジニアが「やめとけ」と言われる背景や、未経験者が抱きやすい不安、そして業界で活躍するためのポイントについて解説しました。
IT業界は変化が激しく、努力や継続的な学習が欠かせない世界です。しかし、その分実力を正当に評価され、自らのスキルでキャリアを築ける魅力的なフィールドでもあります。
向き・不向きや働き方の違いはあるものの、自分にあった環境を選び、着実にスキルを積み重ねていけば、長く活躍できる可能性は十分にあります。
「やめとけ」といった声だけにとらわれず、キャリア選択肢の一つとして、ITエンジニアという選択肢を前向きに検討してみてはいかがでしょうか。
「IT業界で挑戦したい!」人はキャルにご相談ください
キャルは、Web/オープン系・汎用系・制御組込系・インフラ系とあらゆる分野に対応している、ITエンジニアに特化した派遣会社です。
- IT未経験だけど挑戦したい
- スキルアップしながら働きたい
- いろいろな案件から理想にあうものを選びたい
- 派遣でも安心して働きたい
など、上記に該当する求職者や転職活動中の人はキャルにご相談ください。
キャルは案件や取引先企業数が豊富なだけではございません。国家資格を持つキャリアコンサルタントが、安心して就業していただくためのサポートも実施しています。
ITエンジニアは常時募集・入社しているため、未経験でも同期と共に成長できます。
ITの人材不足が社会問題となっている昨今、キャルで活躍しませんか?
一緒に働けることを楽しみにしています。
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