みなさまこんにちは!キャル株式会社のゆーな(@cal_public)です。
履歴書の書き方に迷ったり、不安になったことはありませんか?
特に、派遣登録の際には履歴書が必要なの?と疑問を持つ方も少なくないことでしょう。
今回は、派遣登録時の履歴書の正しい書き方について解説します!
派遣の登録は「まずWebで情報入力→担当者と面談→案件紹介」という流れが一般的です。
登録段階では履歴書が不要なことも多い一方で、職場見学(顔合わせ)前後や紹介予定派遣では正式な履歴書を求められるケースがあります。
本ガイドは、派遣初心者がつまずきやすい学歴・職歴欄の書き方(派遣元→派遣先の順)を中心に、志望動機・本人希望欄・自己PR・提出マナーまでを分かりやすくまとめ解説しています。
ぜひご一読ください。
派遣で「履歴書」は必要?
派遣登録の初期段階では、派遣会社独自のWebエントリー(エントリーシート)で情報を収集するため、履歴書は基本不要です。
ただし、派遣先に共有・保管する目的や、直接雇用へ進む可能性がある場合は履歴書の提出が求められます。
本章では「なぜ登録時は不要なのに、あとで必要になるのか」を整理し、この記事で得られる到達点を明確にします。
派遣登録時は履歴書が基本不要な理由
- 情報の一元化と再利用性
- 派遣会社はあなたの学歴・職歴・スキル・希望条件をデータベース化し、複数案件へ横断提案します。このタイミングでは、検索・更新が容易なWeb登録が主流で、履歴書の提出が不要なことが多い。
- 書式の標準化で比較が容易
- 求職者が準備する履歴書は、フォーマットが統一されておらず、データとしての取り扱いをしにくい。その一方で、派遣会社が自社内で利用するエントリーシートは項目が統一されており、データとしての取り扱いが容易になるため、公平・迅速にマッチング可能となる。
- 同意・個人情報・就業条件の取得に適している
- 電子同意や勤務条件の希望など、履歴書には載せにくい情報も漏れなく取得できる。
- 登録は選考より適合重視
- 合否判定ではなく適材適所のすり合わせが主目的であり、完成度の高い履歴書より、正確な現状把握が重視されます。
💡ヒント:登録面談でも、後の工程を想定し数字入りの実績要約(60秒)を準備しておくと、紹介スピードが上がります。
いつ履歴書が必要になる?(職場見学・顔合わせ同席で求められるケース/直接雇用前提の紹介予定派遣など)
- 職場見学(顔合わせ)の事前・直後
先方の社内回覧・人物把握のために履歴書PDFを依頼されることがあります。 - 紹介予定派遣(のちに直接雇用の可能性)
面接書類として一般的な履歴書フォーマットが求められ、正社員・契約社員選考へ転用される前提。 - 派遣先の規程・入場審査
情報セキュリティやコンプラ上、略歴の社内保管が義務の企業では入場申請に必要。 - 社外審査・補助金要件
プロジェクト要件で配置人員の略歴提出が必要なケース。
■実務アドバイス
- 提出期限/形式(PDF or 紙、写真有無、PW保護)を必ず確認。
- ファイル名規則(例:氏名_履歴書_YYYYMMDD.pdf)と添付順(履歴書→職歴書→送付状)を事前に合わせる。
- 派遣独自の評価ポイントは学歴・職歴欄の書き方(派遣元→派遣先を明示)です。
履歴書の基本ルール
派遣向けでも、「読み手=派遣先の採用担当」が短時間で要点を把握できる体裁が最優先です。
ここではどんな職種・業界でも通用する共通ルールを、迷いなく実行できるようまとめていますので、参考にしてください。
西暦/和暦の統一・日付の入れ方・押印の有無
- 表記は全欄で統一:学歴・職歴・資格・日付のすべてを西暦か和暦のどちらかにそろえるようにしましょう(混在はNG)。
- 例:西暦なら「2021年04月 入社」、和暦なら「令和3年4月 入社」。
- 日付は提出日:
- メール提出→送信日/紙提出→持参・投函日。面談日とズレても問題なし。
- 押印は原則不要:指定様式や依頼がある場合のみ押印します。スマホで撮った印影貼り付けは避けましょう。
NGになりやすい例
- 学歴は和暦、職歴は西暦、のように表記が混在している。
- 面談日を記入した日付が提出日と一致していない。
手書き/PC作成の選び方(修正の可否・読みやすさ)
- PC作成が基本有利:
- 誤字訂正が容易、レイアウト崩れなし、視認性が高い。
- PDF化すれば、派遣先の印刷事情が異なっても体裁が保てる。
- 手書きを指定された場合:
- 黒インク(油性 or 水性)、修正液は不可。誤記は最初から書き直す。
- 行間を一定に、見出しをそろえる(学歴→職歴→資格→志望動機→本人希望)。
- フォント推奨(PC作成):
- 明朝 or ゴシックの標準系(例:MS明朝/游ゴシック)。12pt前後、見出しは+1pt。
- 文字詰めを強くしすぎない(可読性重視)。
判断の目安
- 「提出締切が近い」「複数社に同一書類を出す」→PC。
- 「社内規程で手書き指定」→手書き(丁寧さと読みやすさを最優先)。
写真・氏名・住所・連絡先の注意点(ファイル名規則・メール提出時の体裁)
- 写真:6か月以内、上半身、無地背景、表情は口角をわずかに上げる。服装はジャケット or オフィスカジュアル。サイズ不一致はトリミングで調整。
- 氏名:戸籍上の漢字でフルネーム。フリガナはカタカナで。旧姓利用は備考に注記。
- 住所:都道府県から記載。「丁目‐番‐号」「建物名・部屋番号」まで。郵便番号も忘れずに。
- 連絡先:携帯番号とメールの両方。メールは実名ID(例:taro.yamada@…)。
- LinkedIn/ポートフォリオがあるIT・クリエイティブ職はURLを本人希望欄か備考に。
ファイル名規則(メール提出時)
- Cal_山田太郎_履歴書_20250927.pdf(企業名 or 媒体名_氏名_書類種別_日付)
- 職務経歴書は Cal_山田太郎_職務経歴書_20250927.pdf と対にする。
- 写真ファイルを別添する場合は Yamada_Taro_Photo.jpg と半角英数に。
メール体裁の最小要件
- 件名:【書類送付】山田太郎/営業事務(案件No.123)
- 本文:冒頭に宛名→名乗り→送付物→連絡先の順。署名は会社指示に従い簡潔に。
同封物・送付状(メール本文テンプレ/PDF化・印刷設定)
添付・同封の標準順序
- 履歴書(PDF)
- 職務経歴書(PDF)
- 送付状(メールなら本文で代替可)
メール本文テンプレ(そのまま使用OK)
〇〇株式会社 〇〇様
お世話になっております。山田太郎と申します。
ご依頼の書類(履歴書・職務経歴書)をお送りいたします。
ご査収のほど、よろしくお願いいたします。
――――――――――
氏名:山田 太郎
TEL:090-XXXX-XXXX
Mail:taro.yamada@XXXX.com
――――――――――
PDF化・パスワード・印刷のコツ
- PDF必須:Word/Excelのまま送らない(環境差で崩れる)。
- パスワード:指示があれば設定し、別メール or SMSで通知。
- 埋め込みフォントを有効化(記号の文字化け防止)。
- 印刷はA4片面・標準余白。コンビニ印刷想定でも崩れない余白設計に。
NG例
- 件名なし・本文一行。
- ファイル名が「履歴書(最終)2.pdf」のような内輪メモ。
- 画像直貼りの履歴書(印刷で崩れる/容量過大)。
ここまでで、派遣の履歴書づくりに共通する土台は完成です。
次の章では、派遣ならではの最重要エリア=学歴・職歴欄の書き方を、派遣元→派遣先の順序、言い回し、短期・ブランクの見せ方まで徹底的に解説します。
【最重要】学歴・職歴欄:派遣ならではの「書き方」
履歴書でもっとも差がつくのが職歴(就業経歴)の見せ方です。
派遣は雇用主=派遣元、就業先=派遣先という二層構造になっていますので、ここを明示しておくことで採用側は配属や評価の判断が一気に速くなります。
結論から言うと、「派遣元 →(就業形態)→ 派遣先 → 部署/職種 → 担当・実績(数字)」の順で、1案件=1ユニットにまとめていくのが最も読みやすい型です。
登録型派遣の基本表記
ルール
- 行頭で期間を「年月〜年月」で記載(在籍中は「〜現在」)。
- 派遣元(雇用主)を先に書き、派遣就業や紹介予定派遣など就業形態を一語入れる。
- 次行で派遣先名/部署/職種、その下に担当業務・実績(数字)を1〜3行で記す。
基本ユニット
YYYY年MM月〜YYYY年MM月 株式会社ABC(派遣元)より派遣就業
派遣先:株式会社XYZ/部署:営業管理課
職種・担当:受発注(1日80件)・請求・納期調整
主な実績:誤入力率0.2%→0.05%に改善、請求差戻し▲60%
ポイント
- 実績は件数・率・時間のいずれかを数字化(最低1つ)。
- 業務名の名詞羅列だけはNG。「何を、どれくらい、どう改善したか」を1行で書く。
- 派遣先名の機密に配慮が必要なときは、「大手EC運営会社(※社名非公開)」のように一般化。
学歴とのつなぎ方
- 学歴は最後の卒業(高卒/短大卒/大卒など)を書くだけでOK。職歴の可読性を優先し、行数を割きすぎない。
複数の派遣先を経験した場合(派遣元ごとにまとめる/期間と職務の見せ方)
整理の原則
- 派遣元単位で章立て → その配下に派遣先A/B/C…を時系列に並べる。
- 案件数が多い場合は、共通職務を1行要約+主要2〜3案件を詳細に。
構成例(複数派遣先)
2022年04月〜2024年03月 株式会社ステップ(派遣元)より派遣就業
【共通職務】営業事務・CS:受発注、請求、FAQ整備(Excel/基幹システム)
派遣先A:株式会社アルファ/営業事務(受発注・請求)[2022年04月〜2023年03月]
実績:受注入力1日80件、誤入力率0.2%→0.05%
派遣先B:株式会社ベータ/カスタマーサポート[2023年04月〜2024年03月]
実績:受電1日60件、一次解決率+12%、FAQ24本整備
期間の重複があるとき
- 週の稼働配分やシフトを注記で補足:
[2023年01月〜2023年03月(週3日、午前中は先A/午後は先B)]
迷ったら
- 「読み手が3分で全体像をつかめるか?」を基準に、冗長な案件は要約、代表例は掘り下げる。
「在籍中」「派遣期間満了」「契約更新」などの言い回し
定型フレーズ(そのまま使える)
- 在籍中:YYYY年MM月〜現在(在籍中)
- 派遣期間満了:派遣期間満了により退就
- 契約更新:契約更新(3か月×2回)
- 配置転換:同一派遣先にて担当変更(営業事務→営業アシスタント)
- 紹介予定派遣:株式会社リンク(派遣元)より紹介予定派遣
- 正社員化(登用):YYYY年MM月 同社 正社員登用(職種:○○)
使用例(紹介予定→登用)
2023年01月〜2023年06月 株式会社リンク(派遣元)より紹介予定派遣
派遣先:株式会社ガンマ/人事アシスタント(面接調整・日程管理)
実績:面接調整/月60件、候補者満足度4.6/5.0
2023年07月 同社 正社員登用(採用アシスタント)
注意点
- 退職理由に感情語(合わない・人間関係など)は書かない。
- 事実語(期間満了・体制変更)で統一。
- 更新回数は括弧で簡潔に。面談で詳細を聞かれたら口頭補足。
短期契約・ブランク・同一派遣先での別案件—体裁を崩さない見せ方
短期多数(1〜3か月が連続)
- 共通職務を束ねて要約+主要2〜3件だけ詳細化。
2021年〜2024年 短期派遣(複数社/各1〜3か月)/共通職務:一般事務・受付
主要実績:来客受付1日40件、CS4.7/5.0/請求処理月200件、未修正率0.1%以下
ブランク(休職・学習・介護など)
- 事実+前向き活動で1行明記。
2022年08月〜2023年01月 家庭都合により休職(MOS Excel取得・VLOOKUP習得)
同一派遣先での別案件
- 案件A/案件Bと小見出しで分け、役割の変化と成果を見せる。
派遣先:株式会社デルタ
案件A:営業事務(受発注・納期調整)/2022年05月〜2023年03月
案件B:営業アシスタント(見積もり・契約)/2023年04月〜現在
IT・製造など機密が多い職場の書き方
- 会社名を伏せる場合は業種・規模・製品カテゴリで抽象化(例:「大手通信キャリア向けBSS運用」)。
- 守秘に配慮しつつも、指標(SLA、歩留まり、不良率、応答時間)は数字で。
【まとめ(この章の要点)】
- 職歴は派遣元→派遣先→職務→成果(数字)の順でユニット化。
- 複数就業は派遣元ごとに束ねると読み手が迷わない。
- 状態の表現は在籍中/満了/更新など中立語で。
- 短期・ブランク・別案件は、要約+主要実績で体裁を崩さず見せる。
- 迷ったら、まず1就業先=5行以内に要点を圧縮し、詳細は職務経歴書に回す。
具体例でわかる:職歴サンプル(そのまま流用OK)
使い方:各パターンのヘッダ(派遣元+期間)→派遣先→職種・担当→実績(数字)の順を保ったまま、固有名詞と数字を差し替えてください。
社名秘匿が必要な場合は業種+規模に置換しましょう(例:「大手EC(年商○○億)」)。
パターンA:一般派遣(複数派遣先)
2022年04月〜2024年03月 株式会社ステップ(派遣元)より派遣就業
【派遣先A】株式会社アルファ/営業事務(2022年04月〜2023年02月)
職種・担当:受発注入力(1日80件)、納期調整、請求処理、在庫照合
主な実績:誤入力率0.20%→0.05%、請求差戻し▲60%、月次締切遅延ゼロ
【派遣先B】株式会社ベータ/カスタマーサポート(2023年03月〜2024年03月)
職種・担当:受電(1日60件)、チャット対応、FAQ整備、VOC集計
主な実績:一次解決率+12%、平均対応時間▲15%、FAQ24本作成
差し替え例(業種・職種別)
- 事務:見積もり作成/月120件、稟議通過率98%
- コール:NPS+8pt、再問い合わせ率▲10%
- 製造:不良率0.8%→0.3%、段取り替え時間▲25%
- IT:インシデント月30件→18件、SLA遵守99.7%
パターンB:紹介予定派遣→正社員化
2023年01月〜2023年06月 株式会社リンク(派遣元)より紹介予定派遣
派遣先:株式会社ガンマ/人事アシスタント(採用事務・面接調整)
職種・担当:面接日程調整/月60件、求人票作成、求職者連絡、入社書類回収
主な実績:日程確定のリードタイム▲30%、候補者満足度4.6/5.0
2023年07月 同社 正社員登用(採用アシスタント)
担当:面接アテンド、内定連絡、入社オンボーディング
実績:入社手続き不備ゼロ(四半期累計)、ATS運用ルール策定
ポイント
履歴書では「登用の事実」を簡潔に。詳細な選考プロセス・関与範囲は職務経歴書で。
退職理由は事実表現(例:登用のため派遣期間終了)。
パターンC:同一派遣先で担当変更/増員
2022年05月〜現在(在籍中) 株式会社ネクスト(派遣元)より派遣就業
派遣先:株式会社デルタ
案件A:営業事務(受発注・納期調整)/2022年05月〜2023年03月
実績:受注入力1日80件、誤入力率0.20%→0.06%、遅配ゼロ(四半期)
案件B:営業アシスタント(見積もり・契約)/2023年04月〜現在
実績:見積もり作成の定型化で作業時間▲30%、電子契約移行率92%
別職種の例(IT・製造)
IT:
案件A:運用監視(Zabbix/JP1)→重大アラート月12件→5件
案件B:ヘルプデスク→一次解決率+15%、問い合わせKB30本
製造:
案件A:組立→タクトタイム▲12%
案件B:検査→歩留まり98.5%→99.4%
パターンD:短期断続・ブランクあり
2021年〜2024年 短期派遣(複数社/各1〜3か月)/共通職務:一般事務・受付
主要実績:
・来客受付1日40件、アンケート満足度4.7/5.0
・請求処理/月200件、未修正率0.1%以下
2022年08月〜2023年01月 家庭都合により休職(MOS Excel取得・VLOOKUP習得)
見せ方のコツ
- 共通職務を束ねて要約し、代表実績を数字で表記する。
- ブランクは事実+前向き活動(資格取得・学習・ケアなど)を1行で記す。
- 書類の見た目を崩さないため、短期を全部並べない(職務経歴書で詳細化)。
志望動機・本人希望欄はどう書く?(派遣ならではの考え方)
派遣の履歴書では、「その派遣先の業務にどれだけ即応できるか」を短く示すのが最も重要です。
志望動機は派遣会社に登録した理由ではなく、配属想定業務×自分の再現可能な強みを結びます。本人希望欄は、希望(WANT)/許容(CAN)/不可(NG)を数字で整理し、給与や契約細目、配慮事項は派遣会社経由で調整と明記して線引きをしましょう。
志望動機:配属想定業務×即戦力要素で簡潔に(派遣会社に登録した動機ではない)
作り方(3文テンプレ)
- 結論:想定業務に対する即戦力宣言(名詞+動詞)
- 根拠:過去の量・率・時間など数字で裏付け
- 貢献:着任後に何を・どの指標で改善するか
■例(事務/営業事務)
「受発注と請求の精度向上に即応できます。前職では受注入力1日80件で誤入力率0.20%→0.05%へ改善しました。貴部署でも同様のチェック体制を整え、差戻し件数の削減に貢献します。」
■例(コールセンター)
「一次解決率の改善とFAQ整備を強みとしています。受電1日60件を担当し、一次解決率を+12%、平均対応時間を▲15%にしました。貴社ではナレッジの更新運用で早期の生産性向上に寄与します。」
■例(製造)
「不良率低減と段取り短縮に取り組んできました。検査工程で不良率0.8%→0.3%、段取り替え時間▲25%を達成。安全を最優先に、標準作業の見直しで歩留まり向上に貢献します。」
■例(ITヘルプデスク/運用)
「インシデント一次切り分けと手順整備が得意です。月次インシデント30→18件、SLA遵守99.7%を維持しました。貴社でも手順書整備とPRレビューで安定運用に貢献します。」
コツ:企業名・製品名など機密がある場合は業種・規模・指標に言い換え(例:大手EC、受注月○千件、SLA 99% など)。
本人希望欄:勤務時間帯・通勤圏・就業開始時期の希望と譲れる線
書き分けの原則
- 希望(WANT):理想(数値で)
- 許容(CAN):調整可能な範囲(上限・頻度)
- 不可(NG):明確に難しい条件(業務に支障が出るライン)
- 条件交渉は書かない:給与・契約細目は本文に載せず、「派遣元経由で調整」の一言に留める。
テンプレ(そのまま使用可)
- 勤務時間:9:00–18:00 を希望(残業は月10hまで調整可)
- 通勤圏:○○線沿線・片道60分以内を希望
- 在宅頻度:立ち上げ1か月は出社中心、以降 週1–2日在宅を希望
- 開始時期:○月第○週から開始可能(±1週で調整可)
- その他:固定予定:第2水曜は17:00退勤(前倒し・別日補完可)
- 交渉窓口:条件の詳細は派遣元ご担当経由で調整させてください。
記載例
「勤務は9:00–18:00、残業は月10hまで対応可能。通勤は片道60分以内を希望。開始は○月○日週から(±1週調整可)。立ち上げ1か月は出社中心とし、以降週1–2日在宅を希望します。条件の詳細は派遣元ご担当経由で調整させてください。」
直接交渉しない項目(給与・契約細目・配慮事項)は派遣会社経由で調整の旨を記載
履歴書に書くのは方針のみで、数値は載せないようにしましょう。
- 給与・時給・交通費:幅や増額可否などの生々しい数値はNG。
- 契約期間・更新回数・業務範囲の確定:面談で話題になっても、履歴書では確約を書かない。
- 健康・宗教などの配慮:具体的な事情は機微情報。派遣元経由での文面による共有が安全。
定型フレーズ
「条件の詳細(給与・契約など)は派遣元ご担当を通じて調整いたします。」
「必要な配慮事項は、業務に支障が出ない範囲で派遣元経由で文面共有いたします。」
やってはいけない例
- 「時給1,900円以上希望」→ 履歴書では記載しない(希望は派遣元へ)。
- 「週3在宅必須」→ 面談のすり合わせ前に断定は避け、「立上げ後週1–2在宅を希望」など希望表現+代替案に。
- 「水曜通院のため残業不可」→ 不可で終わらせず代替策(前倒し出社・別日補完)を添える。
【この章のまとめ】
- 志望動機は結論→数字根拠→貢献の3文で即戦力を短く提示。
- 本人希望欄はWANT/CAN/NGを数字で書き、現実運用をイメージさせる。
- 給与・契約・配慮は履歴書で確約せず、派遣元経由で調整と一言入れて線引きを明確に。
- 迷ったら、量(件数)・率(%)・時間(分/時間)のどれかで数字化し、再現性を示しましょう。
「職務要約・自己PR」の作り方
派遣の履歴書で最初に読まれるのが職務要約です。ここが的確だと、採用担当は「この人はどこに配置すれば早く戦力になるか」をすばやく判断できます。
ポイントは、結論を先に・数字で裏づけ・ツールや手法で再現性を示すことです。自己PRは要約を補完し、協働力・改善力・安全/コンプラ意識など、現場で効くソフトスキルを一段と深く述べましょう。
C-R-E-T法(結論/役割/エビデンス/ツール)で1段落
テンプレ(120〜180字・1段落)
結論(C):得意領域・即戦力性をひと言
役割(R):どこを主導し、どこを支援したか
エビデンス(E):件数・率・時間などの数字で成果
ツール(T):使用したシステム・方法・資格
■例(事務)
受発注の精度改善が得意です(C)。
月6,000件規模で入力〜請求までを担当、照合作業を標準化しました(R)。
誤入力率を0.20%→0.05%、差戻しを▲60%に(E)。
Excel(関数・ピボット)/販売管理システムを使用(T)。
■例(コールセンター)
一次解決率の向上とFAQ整備を強みとします(C)。
受電とチャットを担当し、ナレッジ更新を主導(R)。
一次解決率+12%、平均応対時間▲15%(E)。
CTI/FAQナレッジ/録音モニタリングで改善(T)。
■例(製造)
不良率低減と段取り替えの短縮に注力(C)。
組立〜外観検査を担当(R)。
不良率0.8%→0.3%、段取り時間▲25%(E)。
QC七つ道具/5S/標準作業票を運用(T)。
■例(IT運用・ヘルプデスク)
インシデント一次切り分けと手順整備が得意(C)。
監視〜一次対応を担当、手順書整備を主導(R)。
月次インシデント30→18件、SLA遵守99.7%(E)。
監視(Zabbixなど)/ITSM/Gitで改善(T)。
事務・コールセンター・製造・ITの職種別テンプレ
事務(営業事務・一般事務)
- 職務要約:
受発注・請求の精度と納期遵守を重視。
入力〜照合を担当、チェックリスト化で誤入力率▲○%。Excel(VLOOKUP/ピボット)と販売管理で運用。 - 自己PR(ソフトスキル):
期日逆算での進行管理とダブルチェックの設計が得意。
突発対応時も締切遅延ゼロを維持。
コールセンター(インバウンド/アウトバウンド)
- 職務要約:
受電/チャット対応とナレッジ更新を担当。
一次解決率+○%、AHT▲○%。VOC集計でFAQを○本増強。 - 自己PR:
感情受容→要約→提案の三段階応対。新人OJTで早期習熟を支援。
製造(組立・検査・物流)
- 職務要約:
組立〜検査までを担当し、5S・標準作業を徹底。不良率▲○%、段取り替え▲○%。 - 自己PR:
安全第一と異常の早期申告を徹底。改善提案を月次で提出し、歩留まり向上に寄与。
IT(運用・ヘルプデスク・テスター)
- 職務要約:
監視/一次切り分け/資産管理を担当。
インシデント月○件→○件、SLA 99.x%維持。手順書○本整備。 - 自己PR:
再現性のある手順化とレビュー運用で属人化を抑止。
非機能(可用性・保守性)も意識。
置換の仕方:○部分に自分の数字を入れ、ツール名を実環境に合わせて差し替えるだけで完成します。
定量化のコツ(件数・処理時間・CS・欠品率・SLAなど)
1)何を数字にするか(指標カタログ)
- 事務:処理件数/月・日、誤入力率、差戻し件数、締切遵守率、在庫差異
- コール:AHT(平均処理時間)、一次解決率、再問い合わせ率、NPS/CS
- 製造:不良率、歩留まり、タクトタイム、段取り時間、設備稼働率
- IT:インシデント件数、MTTR、SLA遵守率、KB/手順書作成本数
2)前→後で見せる
- 例:誤入力率0.20%→0.05%/AHT 6:30→5:25/MTTR 90→55分
- 「改善幅(▲/+)」も併記すると一目で伝わる。
3)期間・規模の文脈を添える
- 例:月6,000件規模での改善/チーム8名での運用/ピーク期(繁忙月)に達成。
4)出せない数字の代替表現
- レンジ:1日50〜70件
- 頻度:毎日/週3回/月1回
- 順位:部門上位○%/全社○位
- 質:差戻しゼロ/クレーム0件/月(一定期間の実績)
5)守秘があるときの抽象化
- 社名→業種+規模(例:大手EC/売上○○億)
- 製品名→カテゴリ(例:医療SaaS、通信BSS)
- KPIは実数or比率のみを記載。
【この章のチェックリスト】
- 職務要約はC-R-E-Tで1段落に圧縮したか
- 数字(件数・率・時間)で成果を裏づけたか
- ツール・手法を入れて再現性を示したか
- 守秘配慮が必要なら業種・規模表現に置換したか
次章では、免許・資格・スキルの最適化について、並べる順番・表記の粒度・受講中の見込み記載まで具体例で整理します。
免許・資格・スキルの最適化
履歴書の「免許・資格・スキル」は、応募ポジションに直結する順に並べ、レベルと実務期間まで明示すると配属後すぐ使えることが伝わります。
ここでは、並べ方のルール→表記の粒度→受講中の書き方まで、迷わない基準を提示します。
応募職務に関係するものを上に(MOS/簿記/フォークリフト/情報系資格など)
並べ方の原則(上から重要順)
- 業務必須・現場指定の免許(例:フォークリフト運転技能講習、安全衛生系)
- 職能を直接担保する資格(例:MOS Expert、日商簿記2級、ITパスポート/基本情報)
- 歓迎要件を後押しする資格(例:TOEIC、ビジネス実務、秘書検定 など)
- 一般教養・汎用(運転免許などは最後に)
記載テンプレ
- YYYY年MM月 資格名(等級)/認定機関名
- 必要に応じてスコア・級・区分を併記:
- 2024年06月 TOEIC L&R 730
- 2023年11月 日商簿記2級(全国商工会議所)
職種別上に置く例
- 事務/経理:簿記、MOS(Excel/Word/PowerPoint)
- コール:コール系研修修了、日本語検定/敬語力の指標、英語スコア
- 製造/物流:フォークリフト、玉掛け、危険物乙四、安全衛生教育
- IT:ITパスポート、基本情報、クラウド基礎(ベンダ試験)、セキュリティ初級
迷ったら
「その資格が配属初日からどの作業を安全/高速にするか」で順位を決めるとブレません。
ツール・言語・装置はバージョン+実務期間を記す
スキル欄の粒度(面接官が一目で判断できる形式)
- Excel(関数・ピボット・VLOOKUP/実務3年)
- Salesforce(レポート・ダッシュボード/1年)
- CTI/FAQナレッジ運用(1.5年)
- Zabbix監視/一次切り分け(2年)
- 検査装置:画像検査機(キーエンス)/外観検査(2年)
レベル表現の基準(過剰な上級表現を避ける)
- 基礎:指示のもとで操作・作業可
- 実務:日常業務を自走、簡単な改善提案可
- 主担当:手順整備・教育・改善主導
例:Excel(実務:関数・ピボット/改善提案可)
ヘルプデスク(主担当:一次切り分け・KB整備)
セットで書くと伝わる運用スキル
- ドキュメント運用(手順書整備○本/レビューフロー運用)
- 品質管理(Wチェック設計・差戻し率モニタリング)
- 安全・5S(指差呼称/KY活動/改善提案 月1件)
研修・受講中の書き方(見込み表記)
原則:事実のみ。見込み時期とアウトプットまで書くと信頼度が上がります。
テンプレ
- YYYY年MM月 受験予定(合格発表:YYYY年MM月)
- YYYY年MM月 取得見込み(講習修了済/実技○時間)
- 研修修了:Excel実務(30時間/関数・ピボット・集計表作成)
例
- 2025年11月 基本情報技術者 受験予定(模試70%)
- 2025年10月 フォークリフト技能講習 修了予定(学科・実技計12h)
- 2025年09月 コール品質研修 修了(モニタリング評価 4.5/5.0)
避けたい書き方
- ×「勉強中」「目指しています」だけ → 時期・進捗・到達指標を添える
- ×「上級レベル」だけ → 実務期間・担当範囲・成果を示す
【この章のチェックリスト】
- 重要順(必須→職能→歓迎→一般)に並べ替えたか
- 資格は年月+等級/スコアまで書いたか
- スキルはバージョン/実務期間/レベルを併記したか
- 受講中・見込みは時期+根拠(講習時間・模試・提出物)を添えたか
次章では、提出方法とマナー(対面/メール/Web)を、件名・本文テンプレ・添付順・PDF/パスワード・封筒表記まで実務でそのまま使える形で整理します。
提出方法とマナー(対面/メール/Web)
提出は「読みやすい体裁」×「指示遵守」がすべてです。
ここでは、メール/Webアップロード/紙提出(対面・郵送)の3パターンを、件名・本文・添付順・ファイル名・封筒の書き方までそのまま使える形でまとめます。
メール件名・本文テンプレ・添付の順序(履歴書/職歴書/送付状)
1)件名(3秒で要点が伝わる形)
- 【書類送付】山田太郎/営業事務(案件No.123)
- 【履歴書・職務経歴書】山田太郎/紹介予定派遣(人事アシスタント)
2)本文テンプレ(コピペOK)
〇〇株式会社 〇〇様
お世話になっております。山田太郎と申します。
ご依頼の書類(履歴書・職務経歴書)をお送りいたします。
ご査収のほど、よろしくお願いいたします。
――――――――――
氏名:山田 太郎
TEL:090-XXXX-XXXX
Mail:taro.yamada@XXXX.com
――――――――――
3)添付の順序
- 履歴書(PDF)
- 職務経歴書(PDF)
- 送付状(任意。本文で代替可)
4)送信前チェック
- 宛先・CC・件名・添付4点指差し確認
- 本文に自分の連絡先と氏名ふりがな
- 返信期限の指定があれば本文末に追記(例:○月○日(水)までにご確認ください)
PDF書き出し・パスワード・ファイル名(氏名_履歴書_日付.pdf)
1)PDF書き出しの基本
- Word/Excelのまま送らず必ずPDF化。
- 埋め込みフォントON(環境差での文字化け防止)。
- PDFプロパティのタイトル・作者に「氏名」「書類種別」を設定。
2)ファイル名ルール(統一フォーマット)
- Cal_山田太郎_履歴書_20250927.pdf
- Cal_山田太郎_職務経歴書_20250927.pdf
(企業名や媒体名が不要な場合は省略OK:山田太郎_履歴書_20250927.pdf)
3)パスワード付与(求められた場合)
- PDFに英数字8〜12桁の簡潔PW(例:Yt2025cv)。
- PWは別メールまたはSMSで通知(件名に「PW別送」明記)。
- 一括ZIP指定ならYamadaTaro_20250927.zip+PW別送。
4)画質・容量の最適化
- 顔写真は200〜300dpi相当、PDF総容量は2〜4MB以内を目安。
- スキャン提出時は傾き補正・余白トリム、白黒/グレースケール推奨。
5)よくあるNG
- 履歴書(最終)_2.pdfなど内輪ファイル名
- 画像(JPG/PNG)貼り付けのみの履歴書
- パスワードを同一メール本文に記載
紙提出:封筒・日付・差出/控えの取り方
1)用紙・印刷
- 用紙:A4(市販の履歴書様式ならA4 or B5をA4二つ折りで統一)。
- 印刷:片面・標準余白、インク掠れやトナー汚れがあれば刷り直し。
- 写真:6か月以内、裏面に氏名を記入してから貼り付け。
2)封筒・ラベル
- 封筒:角2(A4が折らずに入る)、白または厚手クラフト。
- 表:宛先左下に「履歴書在中」(赤枠 or 朱書き)。
- 裏:差出人の郵便番号・住所・氏名・連絡先。
- クリアファイルに入れてから封入(雨濡れ・折れ対策)。
3)日付と差出
- 履歴書の日付は持参日/投函日。
- 郵送は投函〆切の前日午前までに投函(消印有効の有無を確認)。
- 速達指定なら赤ライン、レターパックは氏名・連絡先を明記。
4)対面提出マナー
- 封はしない(求められたらその場で確認できるよう)。
- クリップ留め:左上1点留め。ホチキスは原則避ける。
- 手渡し時は表紙を相手に向け、両手で。
- 受付・守衛での受け渡しがある場合、宛名部署・担当者名をはっきり伝える。
5)控えの取り方(再提出・面接用メモに)
- 送付前にPDFスキャン(スマホでも可、歪み補正)。
- ファイル名はクラウドで同一ルールに統一(例:/JobDocs/2025/0927_履歴書_山田太郎.pdf)。
6)紙提出のNG
- 三つ折りで普通封筒に入れる(皺・折れ)
- 朱肉の滲み・写真の浮き
- 封入書類の順序がバラバラ(履歴書→職務経歴書→送付状の順)
【この章のチェックリスト】
- 件名・本文・添付順は指示どおりか
- PDFはフォント埋め込み・適切なファイル名・容量最適化済みか
- パスワードは別送にしたか
- 紙提出は角2封筒/履歴書在中/クリアファイルで保護したか
次章では、よくある失敗とNG例を具体的に取り上げ、修正例(ビフォー/アフター)付きでミスを未然に防ぐポイントを整理します。
よくある失敗とNG例
作業時間をかけても、読み手が判断に迷う履歴書は評価されにくいものです。
ここでは派遣ならではのやりがちをNG→理由→正解(修正例)の順で示します。
提出前チェックに用いることができますので参考にしてください。
派遣元・派遣先の位置関係が逆/期間の重複
NG例(位置が逆・雇用主が不明)
2023年04月〜2024年03月 株式会社ベータ(就業先)
派遣元:株式会社ステップ
職種:営業事務
問題点
- 雇用関係が読み取れず、社会保険や契約形態の判断がしづらい。
- ATS(採用システム)取り込み時による属性誤認の原因。
正解(修正例)
2023年04月〜2024年03月 株式会社ステップ(派遣元)より派遣就業
派遣先:株式会社ベータ/営業事務
主な実績:受注入力1日80件、誤入力率0.20%→0.05%
期間の重複NG
A社 2023年01月〜2023年06月
B社 2023年06月〜2023年12月 ← 6月が重複して見える
修正
- 片方を〜05月、もう片方を06月〜にして連続化。
- 並行就業なら「週2日/時短」など頻度注記を追加。
業務内容が名詞列挙だけ/数字がない
NG例
職種・担当:受発注、電話対応、庶務、資料作成
問題点
- 量・質・再現性が不明で配属後の生産性が想像できない。
正解(修正例)
職種・担当:受発注(1日80件)、請求、納期調整、在庫照合
実績:誤入力率0.20%→0.05%、差戻し▲60%、締切遅延ゼロ
数字が出しにくい場合の代替
- 頻度:毎日/週3回/月1回
- レンジ:1日50〜70件
- 質:差戻しゼロ/クレーム0件/月
在籍中/退職理由の表現ミス(感情語/守秘違反)
NG表現
- 「人間関係が合わず退職」「評価されないため退職」
- 「顧客△△社のトラブルで…」←守秘違反の恐れ
中立・事実ベースの表現
- 現在(在籍中)
- 派遣期間満了により退就
- 体制変更(業務集約)により配属替え
- 紹介予定派遣を経て正社員登用(YYYY年MM月)
備考での補足例(職務経歴書側)
- 「配属先業務の終了に伴い契約更新なし」
- 「登用により派遣契約を終了」
写真・誤字・和暦西暦の混在
NG例
- スマホ自撮り(背景が生活感/逆光)
- 氏名の旧字体・フリガナゆれ
- 学歴は和暦、職歴は西暦の混在
- ファイル名が 履歴書(最終)2.pdf
正解チェック
- 写真:6か月以内・無地背景・上半身・ビジネス寄り
- 表記:西暦or和暦を全欄で統一、住所は番地・部屋番号まで。
- ファイル名:Cal_山田太郎_履歴書_YYYYMMDD.pdf
- 送付:件名・本文・添付順は指示どおり、PDFはフォント埋め込み。
ビフォー/アフター総合例
<Before>
2023/4〜2024/3 株式会社ベータ(職場) ← 派遣元が不明
担当:事務、電話、庶務
退職理由:人間関係が合わないため
<After>
2023年04月〜2024年03月 株式会社ステップ(派遣元)より派遣就業
派遣先:株式会社ベータ/営業事務
職種・担当:受発注(1日80件)、請求、納期調整、在庫照合
主な実績:誤入力率0.20%→0.05%、差戻し▲60%
備考:派遣期間満了により退就
【この章のチェックリスト(提出前1分で確認)】
- 派遣元→派遣先の順か/期間は連続しているか
- 業務は動作+対象+量で記載し、数字が入っているか
- 状態表現は在籍中/期間満了/更新など中立語か
- 写真・誤字・表記統一・ファイル名はOKか(フォント埋め込み済み)
次章では、逆引きQ&A(ピンポイント悩み解決)をご紹介します。
「登録だけの期間は?」「派遣先が多いときの省略法」「履歴書と職務経歴書の役割分担」「ブランクの表し方」など、一問一答+短文テンプレで整理します。
逆引きQ&A(ピンポイント悩み解決)
履歴書づくりで詰まりやすい細かい重要な論点を、一問一答でサクッと解決します。各回答にはそのまま使える記載テンプレも添えましたので、参考にしてください。
「登録だけの期間」は職歴に書く?
A.原則、職歴には書かないのが無難です。
登録は「雇用・就業の事実」ではなく、候補者DBへの登録状態だからです。
どうしても説明したい場合は、備考や本人希望欄に一言添えるだけで十分。
OKな書き方(備考)
備考:2024年〜 株式会社○○に登録(就業紹介を受け、複数案件に応募)
NG
職歴欄に「登録のみ」を時系列で並べる(可読性が落ちる/雇用関係と混同される)
派遣先が多く書ききれないときは?
A.共通する職務を束ねて要約しましょう。
主要2〜3社のみ詳細に記します。
残りは「他○件」で量の目安を示せば十分です。詳細は職務経歴書で展開。
テンプレ(束ね+代表実績)
2021年〜2024年 短期派遣(複数社/各1〜3か月)
共通職務:一般事務(受発注・請求・在庫照合)
代表実績:受注入力1日60〜80件、誤入力率0.20%→0.05%
※他5件(受付・庶務など)
ポイント
- 「役割+量(件数)+成果(率/時間)」の骨格は崩さない
- 社名羅列より成果の一貫性を見せる
職務経歴書との役割分担(履歴書は要約、経歴書で詳細)
A.履歴書は見取り図(要約)、職務経歴書は設計図(詳細)。
履歴書では派遣元→派遣先→職務→成果(数字)を5行以内で圧縮。
職務経歴書でプロセス・ツール・改善手順を広げます。
履歴書(要約)の型
YYYY年MM月〜YYYY年MM月 株式会社ABC(派遣元)より派遣就業
派遣先:株式会社XYZ/営業事務
職種・担当:受発注(1日80件)・請求・納期調整
実績:誤入力率0.20%→0.05%、差戻し▲60%
職務経歴書(詳細)の見出し例
- 体制・役割(上長・レビュー・会議体)
- 業務フロー(前→後、ボトルネック→改善)
- 使用ツール(バージョン/担当範囲)
- KPI(件数・率・時間、再発防止)
- 再現性(手順書整備・教育・引継ぎ)
ブランクや短期離職はどう表す?
A.事実+前向き活動で簡潔に。
感情語は避け、学習・資格・ケアなどの行動を1行添えると評価が安定します。
短期離職は成果と理由を分離し、理由は中立語(期間満了・体制変更)で記す。
ブランクの書き方(良い例)
2023年04月〜2023年10月 家庭都合により休職
(活動:MOS Excel取得、簿記2級学習、職業訓練校 事務科 修了)
短期離職の書き方(良い例)
2024年01月〜2024年03月 株式会社△△(派遣元)より派遣就業/派遣先:株式会社□
実績:受電1日50件、一次解決率+8%
備考:プロジェクト終了(派遣期間満了)により契約終了
避ける表現
- ×「体調不良のため長期休養」→ 医療情報の詳細記載は不要。
→ 「健康上の理由により休職(現在は就業支障なし)」で十分。 - ×「人間関係が合わず退職」→ 中立語の事実に。
【この章の1分チェック】
- 登録のみは職歴に入れない(入れるなら備考一言)
- 多数の派遣先は束ね要約+主要2〜3件詳細
- 履歴書=要約/職務経歴書=詳細の住み分け
- ブランク/短期は事実+前向き活動、理由は中立語で記載
次章では、実際にコピペして使える「履歴書テンプレ&チェックリスト」を記載します。
記入前・提出前に見るだけで、表記ゆれ・数字漏れ・ファイル名ミスを一掃できます。
履歴書テンプレ&チェックリスト
提出直前に迷いゼロで進められるよう、そのまま使える雛形と確認用リストを用意しました。固有名詞と数字を差し替えるだけで完成します。
記入前チェック(西暦統一/表記ルール/写真)
□西暦 or 和暦を全欄で統一(学歴・職歴・資格・日付)
□氏名・フリガナの揺れなし(旧字体・略字に注意)
□住所は「丁目‐番‐号」「建物名・部屋番号」まで記載
□写真は6か月以内/無地背景/ビジネス寄りの服装
□派遣構造を理解(履歴書では 派遣元→派遣先 の順で記載)
提出前チェック(PDF化/ファイル名/添付順/誤字)
□PDF化(フォント埋め込み)/Wordや画像のまま送らない
□ファイル名:Cal_氏名_履歴書_YYYYMMDD.pdf、職歴書も同ルール
□添付順:1.履歴書→2.職務経歴書→3.送付状(本文代替可)
□件名・本文テンプレに沿って送信/宛先・CC・添付を4点確認
□数字の抜けなし(件数・率・時間)/西暦和暦の混在なし
□パスワード別送(指示がある場合)
□紙提出は角2封筒+「履歴書在中」+クリアファイルで保護
職歴欄ミニテンプレ(コピペ可)
YYYY年MM月〜YYYY年MM月 株式会社○○(派遣元)より派遣就業
派遣先:株式会社△△/部署:□□
職種・担当:□□(量:□□/日 or 月)
主な実績:□□(数値)/□□(数値)
備考(任意):在籍中/派遣期間満了/契約更新(3か月×2回)
志望動機テンプレ(120字前後)
想定業務である□□に即応できます。前職では□□を担当し、□□を○○→○○に改善。
貴部署でも同様の手順整備と運用で、生産性向上に貢献します。
本人希望欄テンプレ
勤務 9:00–18:00(残業 月10hまで調整可)/通勤 片道60分以内
開始 ○月第○週から(±1週調整可)/在宅 立上げ後 週1–2日を希望
条件詳細は派遣元ご担当を通じて調整いたします。
派遣登録時の履歴書の正しい書き方は?派遣初心者に向け、派遣元・派遣先の記載ルール、例文・NG例、送付マナーまで徹底解説のまとめ
今回は、派遣登録時における履歴書の取り扱いや正しい書き方について解説しました。
履歴書は、雇用=派遣元/就業=派遣先を明示し、職務と成果を数字で要約すれば勝ち筋が見えます。
本記事を参考に、皆さまの転職活動の一助にしていただければ幸いです。
最後に、本記事のコアだけを凝縮します。
3つの鉄則(表記統一/派遣の構造を明示/数字で要約)
- 表記統一
- 西暦 or 和暦を全欄で統一/氏名・住所・日付・ファイル名まで一貫。
- 提出形式はPDF、件名・本文・添付順は指示どおり。
- 派遣の構造を明示
- 職歴は派遣元→派遣先→職務→成果の順でユニット化。
- 状態表現は在籍中/派遣期間満了/契約更新など中立語で。
- 数字で要約
- 事務:処理件数・誤入力率・締切遵守
- コール:一次解決率・AHT・NPS/CS
- 製造:不良率・歩留まり・段取り時間
- IT:インシデント件数・MTTR・SLA
→ 前→後(0.20%→0.05%、30→18件など)で示すと伝わる。
最終チェック(30秒)
□派遣元→派遣先の順で書いた
□数字(件数/率/時間)が入っている
□在籍中・満了・更新の表現が適切
□PDF・ファイル名・添付順を指示どおりにした
この3点を守れば、読み手が配属判断を即断できる履歴書になります。テンプレを土台に、あなたの実績を数字で短く、それが派遣の履歴書づくりの最短ルートです。
キャルはITエンジニアに特化した人材派遣会社です!
キャルはWeb/オープン系・汎用系・制御組込系・インフラ系と、ITエンジニアの派遣に特化した派遣会社です。
- IT業界は初めてだけどチャレンジしたい
- スキルや経験を活かして新しいことに挑戦したい
- 派遣社員でも安心して働きたい
- 自分の可能性を広げて成長しながら働きたい
など、上記に当てはまる就職や転職活動中の方は、ぜひキャルにご相談ください。
IT関連の求人が豊富なだけでなく、国家資格を持つキャリアコンサルタントによるフォロー、大阪府から委託を受けている関西最大級のIT人材育成訓練校「キャルITカレッジ」の運営など、エンジニア目線になった取り組みを多々おこなっています。
現在活躍中のエンジニアの中にはIT未経験だった者も多くおりますし、毎月入社組の同期がいるのも安心です。
一緒に働けることを心より楽しみにしています!
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