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【2025年版】紹介予定派遣とは?通常の人材派遣との違いや仕組みや正社員化のコツをわかりやすく解説!紹介予定派遣のメリット・デメリットもあわせて解説!!

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こんにちは、キャル株式会社(@cal_public)のけんけんです。

「できれば正社員を目指したい。でも、いきなり入社してミスマッチは避けたい」。その相対する思いをかなえるのに一番近い方法が紹介予定派遣を利用する働き方です。
紹介予定派遣は、まず派遣社員として働きながら、最長6ヶ月を目処に派遣先企業とあなたが相互に見極め、合意できたら直接雇用へ切り替える仕組みになっています。派遣サービスと直接雇用のハイブリッドなので、情報の透明性が高く、早期離職の防止にも役立つのが実感値としての強みです。

本記事では、紹介予定派遣の定義から流れ、合否の見られ方、年収・条件交渉のコツ、そして成功率を上げる面談運びまで、実務的に解説します。

目次

紹介予定派遣をひと言で表すと?

まずひと言でまとめると、紹介予定派遣は「就業しながら合う・合わないを確かめ、合えば直接雇用へ進むための設計」です。
求職者は派遣社員として入り、日々の業務と職場の温度感を体験します。派遣先企業は派遣社員の働きぶりを現場の事実で評価します。双方の理解が深まったところで、直接雇用の条件をすり合わせ、合意できれば直接雇用の締結に進みます。

こうした段取りがあらかじめ決まっているので、面接だけでは伝わりにくい実力や相性が、紹介予定派遣だと伝わりやすくなります。
結果として、正社員入社後の「思っていた仕事と違った」というミスマッチを減らしやすい、これが紹介予定派遣の本質的な価値と言えるでしょう。

本記事では、最初に紹介予定派遣の定義と流れをつかみ、次にどこで合否が分かれるかを言葉でそろえます。次に、年収や労働条件の詰め方を知り、面談〜入場後30日・90日の動き方まで段取りを描きます。この順番で理解すれば、紹介予定派遣は運任せではなく設計できる道に変わります。

紹介予定派遣とは(定義・通常派遣との違い・正社員登用の位置づけ)

紹介予定派遣は、人材紹介と人材派遣を組み合わせた手法です。
まず企業が派遣社員として求職者を受け入れ、派遣期間中に評価をおこない、期間の終了時に直接雇用をする・しないの最終判断をします。合意に至れば、派遣から直接雇用(正社員または契約社員)へ切り替わります。派遣期間中の雇用主は派遣会社なので、就業条件や労務管理は派遣のルールで運用されます。いわば、派遣サービスと直接雇用のハイブリッド型で、相互の見極め期間を制度として確保できる点が特徴です。

紹介予定派遣の定義と法的フレーム(最長6ヶ月・直接雇用前提)

制度としての紹介予定派遣は直接雇用を前提に置いた派遣です。
最長6ヶ月(一般にこれを上限とする運用が主流)の派遣就業を見極め期間とし、企業は働きぶりや組織適合を実地で評価します。派遣期間中は派遣会社が雇用主で、社会保険や勤怠などは派遣会社の管理下にあります。形式は派遣でも、狙うのは直接雇用で、その橋渡し期間が紹介予定派遣というわけです。

通常の派遣との違い(評価主体・雇用主・合意形成のポイント)

通常の派遣は、契約更新を重ねて業務を続けるのが基本ですが、紹介予定派遣は、初日から企業側が先々に直接雇用する・しないの見極めをするという目的が明確で、評価主体(現場上長・人事)と評価の物差し(KPI・役割・成果)が早い段階で言語化されやすいのが実務上の違いです。

雇用主は派遣期間中は派遣会社、切り替え後は派遣されていた企業に移り、就業規則や待遇も切り替えに伴って変わります。合意形成の勘所は、派遣就業中に「30日」「90日」の節で期待値を合わせ、評価観点を事前にそろえることです。これが見えると、紹介予定派遣の成功率は上がります。

正社員・契約社員への切替パターンと見極め期間の意味

切替の着地は大きく2つ。正社員採用か、まずは契約社員で入口を作って所定の評価を通過して正社員へ上がる二段階型です。

どちらにせよ、紹介予定派遣の見極め期間は単なるお試しではありません。KPI、役割、コミュニケーション、勤怠の安定、学習の吸収力など、実務の積み重ねをもとに総合判断されます。裏返すと、見極め期間の過ごし方次第で、直接雇用の条件やポジションが上振れする余地が十分にあるということです。

紹介予定派遣の流れ(登録〜選考〜派遣就業〜直接雇用)

動き方は直線的です。紹介予定派遣に対応している派遣会社へ登録し、要件に合う求人へエントリー。職場見学・顔合わせを経て派遣社員として入場し、定められた期間で評価と条件調整をおこない、双方合意で直接雇用へ切り替えます。

採用フローに派遣期間が挟まるため、面接や筆記試験を派遣期間中におこなうケースもあります。紹介予定派遣ならではの評価ポイントは、最初に関係者間で決めておくと運びがスムーズです。

事前準備とエントリー(履歴書・職務経歴・本人希望の整理)

登録前後の準備で、紹介予定派遣の勝ち筋はほぼ決まります。
履歴書と職務経歴書は「業務→役割→成果(数字)→ツール」の1段落で要約を作成し、本人希望は勤務時間・勤務地・在宅可否・開始時期を言い切りでそろえます。

紹介予定派遣は見極めが前提なので、希望の根拠を数で語れる人ほど説得力が上がります。派遣会社との初回面談で、求人要件・選考フロー・評価基準の考え方を言葉であわせておくと、以後の紹介と連絡が速くなります。

職場見学/顔合わせの進み方(質問例と逆質問の型)

紹介予定派遣の顔合わせは、相互の期待値合わせの場です。
募集背景(欠員か増員か)、配属体制(人数・役割・指揮命令)、評価の物差し(KPIやレビュー基準)、繁忙の波(平均とピークの残業)、使用ツールとバージョンは、必ず数字で確認します。逆質問は「最初の30日で期待される成果」「任される範囲と相談の線引き」「更新判断のタイミング」を短く押さえます。

ここまで握れるのが紹介予定派遣の強みで、紙で残せば後の交渉も安定します。

派遣就業中の評価→内定→条件提示→雇用切替の手順

入場後は、紹介予定派遣としての評価が日々の実務から積み上がります。
30日・90日を区切りに短いレビューを入れ、KPIの達成度、役割の広がり、協働の質を共有します。企業側はこの見える化をベースに条件を提示し、派遣社員は派遣会社と協力して条文・年収・就業規則の確認が済んだら双方合意で切り替えです。

合わない場合は、派遣としての期間満了までを整えて次の機会へ進む。このように、段取りが明快なのも紹介予定派遣の安心材料と言えます。

メリット・デメリット(求職者が体感するリアル)

紹介予定派遣の価値は「実地で確かめてから決められる」ことに尽きます。ただ、魅力だけを見ていると判断を誤ります。実務で感じる明暗を、短く言い切っておきます。

紹介予定派遣のメリット(相性確認・情報の透明性・転職リスク低減)

メリットは大きく三つです。
第一に、業務内容や職場の雰囲気、評価の基準を体験で確かめてから入社を決められること。第二に、就業条件や配属体制が見えやすく、面接だけでは拾いづらい現場の温度まで理解できること。第三に、早期離職のリスクを下げられることです。

短い職歴の積み重ねはダメージが大きいですが、紹介予定派遣なら回避しやすいです。未経験や経験不足でも採用の可能性を広げられる点も、求職者にとっての現実的な利点と言えます。

紹介予定派遣のデメリット(不一致時の負担・選考密度・収入変動)

一方で、紹介予定派遣は不一致なら切り替わらないという前提があります。
派遣期間中に面接や筆記試験を挟むケースもあり、選考密度が高めに感じるかもしれません。直接雇用に至らなければ、派遣期間はそのまま終了し、次へ切り替える必要があります。つまり、意思決定のための情報は豊富でも、“合わない”と判断される余地も残ります。だからこそ、最初の顔合わせで期待値と評価の物差しを言葉であわせることが重要です。

向いている人の特徴と、通常派遣/直応募との使い分け

紹介予定派遣は、現場で実力を見せるのが得意な人、面接より仕事ぶりで評価されたい人、入社後のミスマッチを避けたい人に向いています。
逆に、短期で複数の現場を経験したい、専門スキルを一点突破で磨きたいという場合は、通常の派遣や直応募のほうが合うこともあります。

迷ったら、「30日・90日の期待値が言語化されているか」「評価者は誰で、何で評価されるか」を基準に、紹介予定派遣か他の選択肢かを選び分けるとブレません。

直接雇用される・されないが分かれるポイント(評価基準を言葉でそろえる)

紹介予定派遣では、面談・顔合わせの出来より現場での3要素

  • 「KPI」
  • 「役割」
  • 「コミュニケーション」

が、結果を左右します。

この三つを30日・90日の期待値として先に握れるかどうかで、合否の見え方が変わります。

求人要件と選考フロー、評価基準は企業側も最初に設計するべき項目なので、あなたから主語を置いて確認して構いません。

30日・90日の期待値(KPI/役割/成果の置き方)

入場時に「30日で何を、90日で何をもって合格とするか」を一文でそろえます。
例えば、事務なら処理件数と正確性、コールなら一次解決率と応対品質、製造なら安全・品質・スループット、ITならチケット消化・リードタイム・レビュー通過率などです。数字で言い切れる指標に落とすと、紹介予定派遣の評価はブレません。

評価者は誰か(現場上長・人事・派遣会社)と評価の物差し

評価の主語を曖昧にしないことが重要です。
紹介予定派遣では、現場上長が一次、最終で人事、間に派遣会社が調整役という立て付けが一般的です。「誰が、どの資料を見て、どう判断するか?」ここを最初に握ると、途中の摩擦が減ります。

守備範囲の線引き(任される範囲と相談のライン)

「自走」と「相談」の境界を曖昧にしないことも大切です。
あなたがどこまで自分で決めて良くて、どこから上長や同僚に相談するのか、紹介予定派遣はこの線引きが見えやすい分、言葉で先に合意しておくと評価が安定します。

例えば、「影響範囲がX以上なら相談」「レビュー基準はY」「夜間の当番はZ」など、運用の文言で合意しておくと安心です。

準備:書類と面談を短文化する

紹介予定派遣の面談成功のコツは、書類と会話の読みやすさです。
これらの出来の良さがそのまま評価に響くため、長文でアピールするより、業務→役割→成果(数字)→ツールの順で1段落にまとめ、面談でも同じ順番で話すことが大切です。これだけで、現場の評価軸とあなたの実績がきれいに接続されます。

ここでは、紹介予定派遣に最適化した書き方・話し方を、すぐ使える粒度でそろえます。

履歴書・職務経歴の紹介予定派遣用チューニング(職務要約の型:業務→役割→数字→ツール)

まず職務要約を冒頭に置き、紹介予定派遣で見られるポイントを一息で読み切れる形にします。1職務=5〜7行、改行は2回までを目安にしてください。

■事務の例(紹介予定派遣向け):

「売上伝票の入力・照合を担当。日次300件を95%の正確性で処理し、月次締めの遅延をゼロ化。電話/メール一次対応の同時処理でAHTを18%短縮。Excel(関数:VLOOKUP・IF・COUNTIF)、Googleスプレッドシート、基幹はOBIC7。」

■コールの例(紹介予定派遣向け):

「サブスク解約抑止のインバウンドを担当。一次解決率82%→90%、NPS+12pt。FAQの改定提案が採用され、スクリプト更新で平均通話-40秒を実現。Zendesk/Genesys/Notionでナレッジ管理。」

■製造の例(紹介予定派遣向け):

「検査工程で外観検査と抜き取りを担当。歩留まり+2.3pt、不良率-0.6pt。5S巡回のルーティン化で異常流出ゼロ。QC7つ道具/デジタルノギス/Excel記録。」

■ITの例(紹介予定派遣向け):

「ECの受注API改修を担当。2スプリントで5本のエンドポイントを改善し、p95応答を1.8秒→1.2秒。PRレビュー通過率100%。Node.js18/NestJS/AuroraMySQL/GitHubActions。」

この業務→役割→数字→ツールの並びを全職務で統一すると、紹介予定派遣の評価者(現場上長・人事・派遣会社)が同じ目線で読めます。
履歴書は個人情報の正確性と余白の整え方、職務経歴書は要約→主要プロジェクト3つ→スキル一覧(バージョン+期間)の順で、紹介予定派遣の募集票にあわせて密度を最適化しましょう。

志望動機/本人希望の書き方(配属想定×即戦力×譲れる線)

紹介予定派遣の志望動機は、「会社への憧れ」ではなく「配属想定業務に対する即戦力の根拠」で構成します。1段落で十分です。

■志望動機(事務の例):

「受注・請求の二重起票を防ぐ運用ルールの整備に強みがあります。前職では日次300件を95%以上の正確性で処理し、締め遅延をゼロ化しました。紹介予定派遣で30日以内に同等の水準へ合わせ、90日でExcelテンプレとチェックリストを現場標準に落とし込みます。」

■志望動機(ITの例):

「紹介予定派遣でまず受注APIの性能と品質を数字で改善します。2スプリントでp95-0.6秒、E2Eの安定化を目標に、CIの失敗要因を可視化します。90日で監視ダッシュボードとリリース手順を整備し、指標ベースの改善を回します。」

本人希望欄は希望と譲れる線を並べ、紹介予定派遣の就業条件と矛盾しない言い方で短くまとめます。

■本人希望(例):

「勤務は9:00–18:00、在宅は週2回を希望します(繁忙期は応相談)。残業は月10時間を上限に調整を希望します。条件調整は派遣会社経由でお願いいたします。」

この言い切り+調整は会社経由の型にしておくと、紹介予定派遣の顔合わせ前後で温度を崩さずに運べます。

想定質問と逆質問テンプレ(30日目標・評価基準・残業の波・OJT有無)

紹介予定派遣の面談・顔合わせは、期待値合わせの場です。答えは2〜3行で短く、逆質問は当日のミスマッチを減らすものだけに絞ります。使い回せるテンプレを置いておきます。

■想定質問:なぜ当社とこの職種か

「紹介予定派遣で、まず30日以内に〇〇のKPIを基準値に合わせられる見通しがあるからです。前職でAHT-18%を実現した運用と同様に、同じ指標で改善します。」

■想定質問:強みと弱みは何か

「強みは数字で管理する運用です。弱みは新規領域の初速で、紹介予定派遣の30日を吸収期間と位置づけ、90日で再現性のある手順に落とす前提で臨みます。」

■想定質問:入社後(切替後)にやりたいこと

「紹介予定派遣の90日で安定運用を作り、切替後6ヶ月で〇〇の自動化とKPI+X%の改善を目指します。」

■逆質問(そのまま使える型)

  • 「最初の30日で、どの指標をどの値まで持っていければ期待に沿えますか?」
  • 「評価者は誰で、評価の資料は何を見ますか?(例:チケット、レポート、ダッシュボード)」
  • 「繁忙の波と残業の上限はどのくらいで、合意は文面にできますか?」
  • 「OJTの有無と担当者はどなたですか?相談の線引きを事前に握れますか?」

面談の締めは一言で十分です。

「本日は紹介予定派遣での期待値を理解できました。30日・90日の目標を要約して、派遣会社経由で認識をそろえたいです。」

成功率を上げる面談・顔合わせの運び方

紹介予定派遣の面談・顔合わせは合否を決める試験というより、30日・90日の期待値をそろえる打ち合わせだと捉えるとうまくいくでしょう。
最初の一声、質問の順番、締めの言い方、どれも小さな工夫で変わります。

ここでは、当日そのまま使える運びを会話の粒度で示します。

第一声〜締めの一言までの流れ(オンラインのカメラ・音・背景)

冒頭の30秒は、紹介予定派遣であることを前提に目的を言い切ると空気が整います。

「本日は紹介予定派遣での期待値を合わせるために来ました。まずは配属想定の業務範囲と、最初の30日の目標を確認させてください。」

オンラインなら、入室前に表示名とマイク・カメラ・画面共有を5分でチェックします。カメラは目線の高さ、画角は上半身、背景は無地かブラーで十分です。
資料共有は職務要約(業務→役割→数字→ツールの1段落)だけを映せば、紹介予定派遣の文脈に適度にフィットします。締めは、合意の文面化まで含めて一言で良いでしょう。

「今日の認識を要約して、紹介予定派遣の30日・90日の目標を派遣会社経由で文面確認します。」

当日の立ち居振る舞い(言葉遣い・相槌・合意の取り方)

言葉は短く・事実ベースに寄せます。相槌は小さく、要所で復唱すると、紹介予定派遣の期待値合わせが早まります。

「最初の30日は、AのKPIをこの水準へ。90日はBの自動化でC%改善。こちらで合っていますか。」

合意は必ず数+方法で固定します。

「残業は平均10時間、繁忙期20時間まで。評価はチケット消化と一次解決率、測定はダッシュボードを参照。本件は合意として扱ってよろしいでしょうか。」

この調子で紙に戻れる言い切りを積み上げることが、紹介予定派遣では何より効きます。

面談後24時間のアクション(お礼・補足提出・確認依頼)

紹介予定派遣は面談後が本番です。

24時間以内に

  1. お礼
  2. 合意メモ
  3. 不足の一次情報の確認依頼

を派遣会社経由で流します。

「本日の紹介予定派遣面談の要点を共有します。30日目標:受付AHTを15%短縮。90日目標:FAQ改定で一次解決率+8pt。評価資料:Zendeskダッシュボード。残業:平均10h、繁忙20h。OJT:Bさん。上記で合意の認識で、文面確認をお願いします。」

この要約→文面化で、誤差はほぼ消えます。

年収・条件の詰め方(紹介予定派遣ならではの交渉術)

紹介予定派遣は、条件の読み違いが少ないのが長所です。
とはいえ、等級やみなし残業、賞与など見えにくい差は残ります。数字と言葉でそろえ、派遣会社経由で角を立てずに上手に詰めます。

提示条件の読み解き(等級・みなし残業・賞与計算)

提示書は実年収に落として比較します。
例えば、紹介予定派遣からの正社員提示にみなし30時間が含まれるなら、基本給・みなし・超過分の発生条件を分解し、昨年実績でのモデル年収も併記してもらいます。賞与は支給基準日・評価係数・在籍要件を確認します。等級は期待役割を伴うので、30日・90日の期待値とひも付けて上振れ条件をセットで握ると後の交渉が滑らかです。

希望条件の伝え方(派遣会社経由で角を立てず合意する)

直接現場に言いたくなる内容ほど、紹介予定派遣では派遣会社経由に一本化します。言い回しは事務的で十分です。

「提示条件の確認です。等級Xの想定役割で合意し、みなし残業は30h、超過は別途支給。在宅は週2回、残業は月10h目安。前提に差があれば、紹介予定派遣の90日目標と合わせて調整案のご提案をお願いします。」

合意の地図を先に置いて、温度管理は会社に任せる。これがもっとも摩擦が少ない方法です。

上振れ・下振れの落とし所(役割拡張/評価見直しの条件)

想定より条件が低いなら、役割拡張と評価タイミングで上振れの道筋を作ります。

「紹介予定派遣の90日でAのKPIを+X%、Bの自動化を実装。切替後6ヶ月で評価見直しをお願いできますか。」

逆に高い条件提示で不安がある場合は、期待役割を絞って達成具合いで上げる設計に切り替えます。どちらも、数字×時期×評価者までを文面に落として握るのがコツです。

法務・労務の注意点(安心して紹介予定派遣を選ぶために)

仕組みに安心感がある一方で、紹介予定派遣ならではの注意点もあります。最長期間、試用期間の扱い、就業規則やセキュリティ、ハラスメントへの備えを、最初に言葉でそろえましょう。

最長期間・試用期間の扱いと留意点

紹介予定派遣での見極める期間は最長6ヶ月を上限に運用されるのが一般的です。
この点は延長の有無、評価の節(30日・90日)、切替判定の期日を最初に握ります。切替後の試用期間が別途設定されることもあるので、在籍要件や評価基準、給与の取り扱いを紙に落とします。時系列と判断者が見えていれば、運用で迷いません。

就業規則・セキュリティ・情報取り扱いの必須理解

切替前後で雇用主が変わるため、紹介予定派遣では就業規則が段階的に変わります。
勤怠・残業の申請、在宅の許可、私物端末の持ち込み、データ持ち出し、ログの監査など、セキュリティ運用も切替時に再確認しましょう。入場時に今は派遣規則、切替後は自社規則という二層構造を理解しておくと、実務でのミスが減ります。

ハラスメントや不適切質問があった時の即時共有と記録

万一のときは、感情で反応せず、事実→影響→要望を短文化して派遣会社経由で即時共有します。

「本日14:05、A氏より『結婚の予定は?』と質問がありました。就業に関係のない内容と認識しています。以後の面談では業務関連の質問に限定するよう、紹介予定派遣の運用としてご調整願います。」

誰が・どこで・何を言ったかを一行で残すだけで、会社が静かに線引きをしてくれます。

ケース別:あなたならこう動く

同じ求人票でも、置かれている状況によって見るポイントは変わります。そのため、紹介予定派遣を選ぶときは、あなたのフェーズに合わせて重みづけを変えてください。

ここでは未経験・キャリアチェンジ、職種別(事務/コール/製造/IT)、条件別(地方/首都圏/在宅)の3つの切り口で、紹介予定派遣をどう選ぶかを会話の粒度で具体化します。

未経験・キャリアチェンジで紹介予定派遣を選ぶとき

未経験でいきなり正社員に入ると、面接の相性で評価が揺れやすいですよね。
しかし、紹介予定派遣なら、最初の30日・90日で実務の手応えを見ながら進められます。登録面談では、教育の導線と評価の物差しを数字でそろえましょう。

「OJTは誰が担当か」「1日の処理件数や一次解決率の基準はどれくらいか」「繁忙の波で残業は平均何時間か」、この3点を面談の場で事実ベースに置けると、紹介予定派遣での見極める期間を計画通りの練習試合に変えられます。
合意した指標は、顔合わせ後に派遣会社経由で文面にしておくと安心です。

事務・コール・製造・ITでの職種別ポイント

事務とコールは、正確性・スピード・応対品質という測れるKPIが明確です。紹介予定派遣では、30日で既存水準へ合わせ、90日で改善提案まで到達する目安を先に置きます。
製造は、安全と品質とスループットが三本柱になります。紹介予定派遣での見極め期間中に、標準作業と5S、異常時の報告ラインを習慣化できるかが鍵です。
ITは、チケット消化・レビュー通過・リードタイムの3点で会話しましょう。ツールとバージョン(例:Nodeのメジャー、DBの種類、CIの有無)も紹介予定派遣の顔合わせで必ず確認します。

地方/首都圏/在宅など条件別の確認観点

首都圏は案件母数が多いぶん、紹介予定派遣でも選び過ぎて決めきれない落とし穴があります。基準票をつくり、募集背景・体制・評価・残業・ツールを一枚で比較して、7〜14日で決め切る設計にしましょう。
地方は、拠点と企業ネットワークの強い派遣会社を選ぶと、紹介予定派遣の紹介までが速いです。在宅は、セキュリティと費用負担(端末・回線・光熱)を切替前に明確化しましょう。どの条件でも、評価者と評価資料(実際に何を見て評価するか)を言葉にしておくことが、紹介予定派遣成功の分岐点になります。

失敗パターンとリカバリー方法

紹介予定派遣は仕組みが整っている分、失敗もパターン化しています。典型例を先に知り、起きたときの戻し方まで用意しておけば、怖くありません。

聞かなかったによるミスマッチと、30日内の修正手順

顔合わせで確認不足だと、紹介予定派遣の入場後に齟齬が出ます。配属体制が想定より小さかった、評価指標がふわっとしている、残業の波が強すぎる、などはよくある話です。
最初の1週間で事実ログを取り、派遣会社経由で共有しましょう。

「実態は2名体制でレビュー滞留、評価資料が未定、平均残業が想定超過。紹介予定派遣の評価を安定させるため、1.レビュー時間の固定、2.暫定指標(チケット消化・一次解決率)の合意、3.残業上限の目安設定、を提案します」

こうした設計ベースの提案は、紹介予定派遣の強み(調整導線がある)と噛み合います。

条件が合わない時の静かな撤退(言い回しと段取り)

どうしても合わないと判断したら、感情で動かず、派遣会社経由で撤退の段取りをおこないましょう。

「紹介予定派遣の前提(評価指標・残業・体制)から乖離が大きく、切替は困難と判断しました。円滑な満了・撤退に向け、引き継ぎ計画と時期のご提案をお願いします」

同時に次の基準票をアップデートし、今回の原因項目を必須質問に昇格させます。紹介予定派遣は仕組み的に再アサインの動線が整っているので、静かに次へ進めます。

次の案件に効く成果ログ(一段落メモの積み上げ方)

短くて良いので、紹介予定派遣の期間中は週1で成果ログを残しましょう。

「担当:受注API2本/前→後:p951.8→1.2秒/ツール:Node18・Aurora/関与:設計〜レビュー」

この業務→役割→数字→ツールの一段落を積むほど、次の紹介予定派遣や直雇用交渉で効きます。

よくある質問(FAQ)

紹介予定派遣で迷いがちなポイントを、結論先出しで短く整理します。

紹介予定派遣は本当に正社員化できるのか(確率と見極め)

できるか/できないかは、30日・90日の期待値が言語化されているかで決まります。
紹介予定派遣は見極め前提なので、指標・評価者・期日を先に握れれば、確率は上がります。求人票の数より、一次情報の質を上げるほうが近道です。

通常の派遣から紹介予定派遣に切り替えるタイミング

通常派遣でこの会社に長くいたい/直接雇用に適していると判断したら、更新タイミングの1〜2ヶ月前に、紹介予定派遣としての打診を派遣会社経由で入れるようにしましょう。評価や就業条件の見直しも同時に設計できます。

年収が下がる/上がるケースの分岐と回避

年収は、等級・みなし残業・賞与係数の読み違いで見かけがブレます。
紹介予定派遣の提示条件は、実年収(総支給)に落として比較し、上振れは役割拡張と評価時期をセットで文面化、下振れは範囲を絞って達成で上げる設計に切り替えます。どちらも派遣会社経由で角を立てずに調整をおこないましょう。

紹介予定派遣のすべて。仕組み・流れ・合否基準・年収交渉・成功率の上げ方までのまとめ

最後に、紹介予定派遣を成功させる道筋をひと言で説明すると…
数字で聞く→顔合わせで期待値をそろえる→合意を文面に落とす→30日・90日でレビューする。
この一本道で十分です。

今日やることはシンプルです。紹介予定派遣に強い派遣会社へオンライン登録を済ませ、同じ条件で初回面談を入れましょう。
面談の場では、募集背景・体制・評価・残業・ツールを数字で引き出し、基準票に並べます。顔合わせでは「最初の30日と90日の目標」「評価者と評価資料」「残業と在宅の線引き」を短く合意し、派遣会社経由で文面を確認します。入場後は週次で成果ログを積み上げ、30日でショートレビュー、90日で切替判断をおこないましょう。

紹介予定派遣は運任せの仕組みではありません。あなたが設計すれば、ミスマッチを減らし、条件を整え、確率よく直接雇用にたどり着けます。
読み終えた今が、一歩目としていちばん早いタイミングです。まずは登録から、動いていきましょう。

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著者

WRITER

けんけん【事業推進部】

公務員・社会福祉法人での経営企画、人事採用を経験し2024年にキャルに入社。現在は事業推進部に所属し「会社を良くするためのこと」すべてに取り組んでいます。

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