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【2025年版】派遣の「顔合わせ」とは?成功のポイントや流れ、スムーズに進めるための準備やよく聞かれる質問・解答例と、顔合わせ時のマナーまで徹底解説!

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みなさまこんにちは!キャル株式会社のゆーな(@cal_public)です。

突然ですが、派遣業界の「顔合わせ」ってご存じですか?
派遣社員として働こうと考えている方や、派遣社員を採用しようと考えている人事担当者の中にも初めて聞くという方はいらっしゃるのではないでしょうか?
今回は、そのような方に向け、顔合わせの概要や面接との違いについて解説します!
ぜひ、ご一読ください。

派遣就業の「顔合わせ」は、就業前に派遣先と相互理解を深め、ミスマッチを防ぐための大切なプロセスです。
本記事では、まず面接との違いや位置づけを正しく押さえた上で、目的・重要性、当日の流れ、準備、マナー、よく聞かれる質問の答え方までを体系立てて解説します。

検索意図に沿って、本文中では「面接/就業/面談/選考/違い/マッチ」などの関連語を自然に織り込み、必要に応じて「伝え/記載/直接/給料/宗教」といった実務キーワードにも触れていきます。
ぜひ、ご一読ください。

目次

「顔合わせ」を正しく理解しよう

この章では、まず「面接」との明確な違いを理解し、派遣就業フローの中での顔合わせの位置づけを把握します。次に、顔合わせがなぜ重要か(相互適合の確認・ミスマッチ防止)を整理し、当日までに何を伝え、何を聞くべきかの思考軸を示します。
ポイントは、選ばれるための受け答えだけではなく、働く上での現実的な期待値合わせをおこなうことです。

「面接」との違い/位置づけ(派遣契約の流れの中での役割)

  • 形式の違い:面接はフォーマルで選考色が濃いのに対し、顔合わせはカジュアルで会話中心。双方がリラックスして仕事内容・条件を確認し合う場です。
  • 目的の違い:面接は合否を決める評価の場、顔合わせは相互理解を深める場。派遣では事前に契約スキームが整った上で、適合性の最終確認として実施されるのが一般的です。
  • 進行の違い:面接は質問→回答が中心。顔合わせは業務説明→すり合わせ→質疑応答という双方向の対話が基本で、就業イメージを具体化します。
  • フロー上の位置づけ:派遣就業のプロセスにおいて、顔合わせは就業前の確認ステップ。派遣元・派遣先・本人の三者で条件や期待値を整合し、初日の齟齬(そご)を減らします。

キーワード活用の指針:本セクションでは「面接/就業/面談/選考/違い/知り/聞か/マッチ」を自然に使用し、関連して「直接/給料/伝え/記載」などにも軽く触れることで、検索ニーズに応えつつ読者の疑問解消につなげます。

顔合わせの目的と重要性(相互適合の確認・ミスマッチ防止)

信頼関係の構築:初対面での印象形成と、安心して働ける関係性づくり。表情・声量・傾聴姿勢などコミュニケーションの基礎がその後の業務にも波及します。

適性の確認:担当予定業務・チーム体制・使用ツールを具体化し、自分のスキルとの噛み合わせ(マッチ)を評価。文化適合や報連相のスタイルも重要な判断材料です。

ミスマッチの予防:入職後に「思っていた業務と違った」「雰囲気が合わなかった」を避けるため、こちらから積極的に質問して情報を取りにいきます(勤務時間、実際の出勤時刻、評価の物差し、セキュリティや服装の指定など)。

配慮事項の共有:健康・宗教などの配慮が必要な場合は、派遣元を通じて適切に伝えることで、当事者の不利益や誤解を避けやすくなります。給料など条件面の直接交渉は原則避け、記載・伝達の齟齬が出ないよう運ぶのが安全です。

まとめ:顔合わせは「選ばれる」ためだけでなく、「働けるかを確かめる」ための場です。相互適合の視点で目的を明確にし、違いを理解した上で臨むことが、就業初日からのスムーズな立ち上がりにつながります。

顔合わせの基本(定義・目的・期待されること)

「顔合わせ」は、就業開始前に、派遣元・派遣先・本人の三者(または二者)で仕事内容・就業条件・職場環境をすり合わせる面談のことです。一般的な面接(=選考)とは違い、合否判定よりも相互理解とミスマッチ防止を重視します。
ここでの把握と伝え方次第で、初日の立ち上がりや継続勤務のしやすさが大きく変わります。

この章では、定義と目的/現場が見るポイント/OK・NGの線引きを明確にし、「何を知り、何を聞かれ、どう記載・共有すべきか」を整理します。

顔合わせの定義と目的(相性・職場環境・業務理解)

定義(何をする場か)

  • 相互説明の面談:派遣先から業務内容・体制・使用ツール・勤務ルールの説明を受け、本人は職務経歴・スキルと希望を簡潔に伝えます。
  • 就業の最終確認:初日までに必要な準備(入場手続き、アカウント、端末、セキュリティ指定)を共有。
  • 選ばれるより噛み合わせる:面接のようなテストではなく、就業後を見据えた期待値のすり合わせが中心。

目的(なぜおこなうのか)

  1. 相性(マッチ)の確認
    • コミュニケーションの型(報連相の頻度、レビューの流れ、意思決定の速さ)
    • 働き方の相性(在宅可否、出社時刻、残業運用、服装指定など)
  2. 職場環境の理解
    • チーム構成、席配置/チャネル、利用ツール(チケット・リポジトリ・チャット)、情報共有の習慣
    • セキュリティとルール(私物持ち込み、外部サービス、機密取扱い)
  3. 業務理解の精緻化
    • 担当する範囲/やらない範囲、求める役割、初月〜3ヶ月の期待アウトカム
    • 成果評価の観点(品質・速度・協働・顧客満足など)
  4. ミスマッチ防止とリスク低減
    • 「思っていた業務と違う」「権限がなくて進めない」などを事前に把握し、調整方針を合意。
  5. 配慮事項の適切な共有
    • 健康・宗教上の配慮や通院などの事情は、原則派遣元経由で、誤解なく文面で記載・共有する。

一言テンプレ(開始時の目的共有)

「本日は、業務範囲と体制、初月の期待値を把握し、就業に向けた準備・連絡手段まで合意できればと思います。疑問が残る点は、後ほど派遣会社経由で正式に記載・共有いたします。」

企業・現場が見るポイント(コミュニケーション/文化適合/実務理解)

  1. コミュニケーション(最初の5分の印象)
  • 30〜60秒の要点トーク:結論→役割→成果→使用ツールで端的に。
  • 相槌・視線・声量:オンラインはカメラ目線、対面は相手の目線>資料。
  • 質問力:ただ受け答えするだけでなく、何を知りたいかを明示(「初月のKPI/OKRの想定は?」など)。
  1. 文化適合(チームの当たり前に合うか)
  • 報連相の頻度:毎日朝会なのか、週次レビュー中心なのか。
  • レビューの型:PRベース/口頭中心/ペアプロなど。
  • ルールの許容度:服装・カレンダー運用・私物端末・外部SaaSの扱い。
  • 価値観:速度優先か品質重視か、個人裁量か合議か。自分の志向とマッチするかを内省。
  1. 実務理解(担当・権限・手段が明確か)
  • 担当範囲とやらない範囲:境界が曖昧だと摩擦の種。
  • 権限とアクセス:アカウント発行、承認者、依頼の出し先、運用の指定タイムライン。
  • ツールの具体:チケット(Jira/Backlogなど)、コード(GitHub/GitLab)、知識(Confluence/Notion)、コミュニケーション(Slack/Teams)。
  • 評価の観点:スピード・品質・コミット頻度・顧客対応など、求める成果の指標。
  1. キーワードを自然に埋め込むポイント
  • 発言に就業/勤務/面談/選考/違い/知り/聞か/可能/取得/希望などを自然に混ぜる。
  • 条件の話題は「直接ではなく派遣元から伝え、正式に記載します」と締める。
  • 給料は数値交渉を避け、希望レンジの背景(相場・役割・稼働条件)だけ事実ベースで共有。

サンプル(60秒の経歴要約)

「直近はバックエンドでAPI開発を担当し、8名チームで就業。結論として、レスポンスを平均220ms→120msに短縮しました。私の役割は設計〜結合試験、使用ツールはSpring Boot/MySQL/GitHubです。初月は既存改善、2ヶ月目から新機能の見積もりまで可能です。今日はやらない範囲や勤務ルール、求める評価の観点を知り、初月のKPIをあわせたいです。」

どこまでがOK?NG?(評価・選考との線引きの考え方)

OK(望ましいやり取り)

  • 事実確認と期待値合わせ
    • 担当領域/やらない範囲/初月〜3ヶ月の目標
    • 体制(上長・レビュー担当)/連絡手段/会議体
    • 勤務時間、在宅の運用、残業・休出の目安、服装指定、セキュリティ
  • 配慮事項の段取り
    • 健康・宗教上の配慮は、原則派遣元経由で文面に記載(記録と再現性を担保)。
  • 未確定事項の扱い
    • その場で即答せず、「一度派遣会社経由で整理して伝えます」と合意。

NG(避けるべきやり取り)

  • 選考行為の持ち込み
    • 圧迫的な経歴詰め、人格評価、面接の延長のようなテスト
  • 条件の直接交渉
    • 給料・契約条件・稼働率などは、その場での数値すり合わせを避け、派遣元を介す。誤解・言質リスクを低減。
  • 不適切な質問
    • 家族計画、思想信条、出自や健康情報の過度な詮索など、就業と無関係な領域。

線引きの実務ルール(覚えておくと迷わない3原則)

  1. 目的一致原則:顔合わせの目的は就業準備のための合意形成。選考に寄りそうな話題は避ける。
  2. 記録原則:条件・ルール・配慮は必ず文面に記載し、派遣元経由で共有する。
  3. ハブ原則:お金や契約の話は直接ではなく派遣会社をハブに。現場担当者にも安心・公平。

やんわりリダイレクトの言い回し(テンプレ)

  • 条件の即答を求められたら:
    「条件面は派遣会社経由で正式に記載してご共有します。ここでは業務範囲と体制の把握に集中させてください。」
  • プライベートに踏み込む質問が出たら:
    「就業に関係する範囲はお答えできますが、個人的な事項は派遣元とあわせて適切な形で伝えさせてください。」
  • 面接的な深追いを感じたら:
    「面談の趣旨として、初月の期待ややらない範囲をあわせたいです。評価の観点は後ほどの文面で共有いただけますか?」

チェックリスト(当日手元に置くメモ)

  • 今日は何を知りたいか:担当/体制/評価/ツール/勤務ルール/セキュリティ
  • 自分が伝える要点:直近実績(数字)/得意と弱み(取得状況)/希望(在宅・残業)/配慮
  • その場で決めない事項:給料・契約・機微情報→派遣元経由で記載・共有
  • クロージングで確認:初日の集合、入場手続き、連絡経路、次アクションの期限

【この章のまとめ】

  • 「顔合わせ」は面接ではない。就業準備のための面談であり、相互理解(マッチ)と初期合意の場。
  • 定義・目的を押さえ、コミュニケーション/文化適合/実務理解の3観点で把握を深める。
  • 条件や配慮は直接ではなく派遣元を介して記載・共有するのが安全。
  • 迷ったら「目的一致・記録・ハブ」の3原則。これだけで不要な摩擦とミスマッチを大幅に減らせます。

顔合わせの流れ(当日まで〜当日〜終了後)

「顔合わせ」は、就業開始前の最終確認プロセスです。面談として落ち着いた雰囲気で進みますが、当日の把握や伝え方で初日の動きやすさが大きく変わります。

この章では、アポイント〜当日〜終了後までのやることを、実務でそのまま使える手順・テンプレ・チェックリストで整理します(※給料などの条件や健康・宗教に関する配慮は、その場で直接交渉せず、必ず派遣会社経由で文面に記載/共有するのが安全)。

アポイント〜当日まで(日時/場所/オンライン有無/持ち物確認)

1.依頼直後〜日程確定まで(確認すべき8項目)

  1. 日時・所要時間:例)○月○日(火)11:00–11:45(45分想定)
  2. 形式:対面 or オンライン(ツール名/URL/入館方法)
  3. 参加者:氏名・役職・呼び名(現場の上長・受入担当・同席者)
  4. 目的:業務説明・体制共有・期待値のすり合わせ(面接との違いを明確化)
  5. アジェンダ:自己紹介→業務説明→質疑→実務運用確認→次ステップ
  6. 服装:スーツかオフィスカジュアルかの指定有無
  7. 持ち物:身分証、筆記具、簡易要約シート(職務経歴の要点)
  8. セキュリティ/機密:持ち込み制限、入館申請、オンライン録画の可否

まとめて確認する一言:
「当日は就業に向けた面談として、業務範囲・体制・勤務ルールを把握できればと思います。服装や持ち物の指定、入館・接続に関する注意点があれば記載の上、ご共有ください。」

2.3つの準備(内容・伝え方・逆質問)

  • 内容準備(中身)
    • 直近3案件の結論→役割→成果→使用ツールを各3行で要約
    • 「できる/できない」を明確にし、代替策(学習計画・別技術)も用意
    • 初月〜3ヶ月の貢献イメージ(既存改善/新機能/運用整備など)
  • 伝え方準備(話法)
    • 30秒/90秒自己紹介を暗記(声量・速度・視線の練習)
    • オンラインは表示名(氏名+所属)とカメラ目線を意識
  • 逆質問準備(取りこぼし防止)
    • 業務範囲(やらない範囲含む)、評価基準、チーム体制、使用ツール、勤務ルール、セキュリティ、服装の指定、配慮事項の申出経路

3.確認メール(テンプレ)

件名:○月○日(火)顔合わせの件(氏名)
〇〇株式会社 〇〇様
明日の顔合わせについて、下記の通り確認いたします。
・日時/所要時間:○月○日 11:00–11:45
・形式:オンライン(Teams)/URL:<当日URL>(表示名:山田太郎|Cal)
・参加者(予定):△△課長、□□リーダー
・想定アジェンダ:自己紹介→業務説明→質疑→勤務ルール確認→次ステップ
・服装・持ち物などの指定があればご教示ください。
不足がございましたらお知らせください。よろしくお願いいたします。
山田太郎(連絡先:090-XXXX-XXXX)

4.持ち物(対面)/事前チェック(オンライン)

  • 対面の持ち物:身分証、筆記具、メモ、入館情報(QR/受付番号)、必要に応じ印鑑・記入済書類の控え
  • オンラインの事前チェック:音声・映像、背景、照明、表示名、スピーカー・マイク、ネット回線(テザリング準備)

当日の進行イメージ(自己紹介→業務説明→質疑→条件確認)

0.全体像(45〜60分の目安)

  1. 挨拶・自己紹介(3〜5分)
  2. 先方の業務説明・体制共有(10〜15分)
  3. 経歴・スキル要点の共有(10〜15分)
  4. 相互の質疑応答(10〜15分)
  5. 実務運用・勤務条件の確認(5分)
  6. クロージング(次ステップ確認)

1)自己紹介(30秒版/90秒版)

  • 30秒
    「山田太郎と申します。直近はWebバックエンドでAPI開発を担当し、8名チームで就業していました。設計〜結合試験まで経験し、Spring BootとMySQLが得意です。本日は業務範囲と初月の期待値、勤務ルールを把握できればと思います。」
  • 90秒
    「ECサイトのAPI最適化で応答を220ms→120msに短縮、障害受付〜改修まで一気通貫で担当しました。ドキュメント整備やレビューの型も改善し、引継ぎテンプレを記載して属人化を軽減しました。今日はやらない範囲や評価の観点、在宅・残業など勤務ルールの実態を知り、初月KPIをあわせたいです。」

2)先方の業務説明で聞くこと(メモ欄つき)

  • 担当:必須/任意のタスク、求める役割、1〜3ヶ月のアウトカム
  • 体制:上長、レビューの頻度、意思決定の流れ、連絡手段
  • ツール:チケット、リポジトリ、ドキュメント、チャット
  • 運用:勤務時間、在宅比率、残業上限、服装指定、セキュリティ
  • 境界:やらない範囲、権限、承認者、依頼・相談の窓口

3)自分の説明(60秒ユニットの話法)

  • 結論→役割→成果→ツール→学び/限界→代替策
  • 「できる/できない」を明確にし、代替案(学習計画、近接経験の転用)を添える
  • 面談なのでアピール一辺倒ではなく、マッチの観点で率直にすり合わせる

4)双方の質疑(例:使い回せる質問セット)

  • 業務:品質基準/レビューの型/やらない範囲
  • 体制:上長の関与度、1on1の有無、朝会・定例の運用
  • ツール:権限付与のタイミング、ドキュメント整備度
  • 勤務:在宅・フレックス・残業・休出、服装指定
  • セキュリティ:外部SaaS、私物端末、情報持ち出し
  • 配慮:健康・宗教に関する配慮の申出窓口・手順

5)条件確認の言い回し(※直接交渉は避ける)

  • 給料/契約条件
    「条件面は一度派遣会社経由で整理して伝えさせてください。ここでは業務と体制の把握に集中できればと思います。」
  • その場で決められない事項
    「持ち帰って正式回答を記載の上、派遣会社から共有いたします。

6)クロージング(次の手順を明確に)

  • 初日の集合場所・時間、入場手続き、連絡経路を確認
  • 追加の指定(端末、持参物、前日連絡の要否)がないか確認
  • 次アクションの期限を双方で合意(例:翌営業日までに回答)

終了後(派遣会社へのフィードバック/次ステップ)

1.当日中のフィードバック項目(5W1H+懸念)

  • What(業務):担当/やらない範囲/初月ゴール
  • Who(体制):上長、レビュー担当、支援者
  • Where(環境):ツール、作業場所、在宅比率
  • When(運用):勤務時間、残業運用、マイルストン
  • Why(期待):求める成果、評価観点
  • How(進め方):連絡手段、意思決定プロセス
  • 懸念:スキルギャップ、条件ズレ、配慮事項
  • 温度感:前向き/条件付き前向き/見送り

2.フィードバック文面(テンプレ)

件名:本日の顔合わせの所感(氏名/案件名)
【業務】API改修と運用保守。初月は既存改善中心。
【体制】8名/上長△△。レビューはPRベース、朝会あり。
【環境】GitHub・Jira・Notion。権限は初日付与。
【勤務】9:30–18:30、在宅週2の指定、残業は月10〜20h目安。
【評価】四半期で求める成果をレビュー。
【懸念】Reactは経験浅いが、短期学習+Vue経験で代替可。
【温度感】前向き。条件面は直接ではなく派遣会社経由で記載・共有をお願いします。

3.次ステップ(ToDoリスト)

  • 入場手続き、アカウント発行(メール/VPN/リポジトリ/グループウェア)
  • 端末・備品の指定確認(貸与PC、セキュリティカード)
  • 初日の集合・連絡経路、必要書類の記載・提出
  • 未解決の逆質問を派遣会社経由で照会

4.24時間以内のアクション

  • メモの清書(事実/印象/懸念/保留)
  • 条件要望があれば、派遣会社に文面で伝える(誤解・言質防止)
  • 次回アクションの期限と担当を明確化(自分・先方・派遣会社)

【この章の要点】

  • 「顔合わせ」は選考ではなく、就業準備のためのすり合わせ。
  • 話す・聞く・書く(記録)をセットで運用し、取りこぼしを防ぐ。
  • 給料・契約・配慮などは直接ではなく派遣会社をハブにし、必ず文面に記載して残す。
  • 当日まで/当日/終了後の一連の流れを定型化して、ミスマッチと初日トラブルを最小化する。

事前準備チェックリスト

顔合わせは選考(面接)ではなく就業のための面談ですが、当日の把握と伝え方は準備で決まります。
ここでは、前日までに整えておきたいヒアリング観点/書類と職務経歴の整備・スキル棚卸し/直前チェック/服装・所持品を、実務でそのまま使える形でまとめました。

給料など条件面の詳細や健康・宗教上の配慮は直接その場で交渉せず、派遣会社経由で文面に記載・共有する前提で準備しておくと安全です。

事前ヒアリング項目(業務内容・配属先・体制・使用ツールなど)

A.業務と役割(やること/やらないこと)

  • 予定担当領域(例:バックエンド API/フロント/テスト設計/運用監視)
  • やらない範囲の想定(境界を明確化)
  • 初月〜3ヶ月の期待成果(KPI・OKR・納期の有無)
  • 権限・アクセス(アカウント付与時期、承認者)

B.配属先・体制

  • チーム構成(人数、ロール、上長/レビュワー)
  • レポートライン(報連相の頻度、定例の有無)
  • 意思決定の流れ(合議か、個人裁量か)

C.使用技術・ツール

  • 主要言語/FW/OS/DB/クラウド
  • チケット・リポジトリ・CI/CD・ナレッジ(Jira/GitHub/GitLab/Notionなど)
  • コミュニケーション(Slack/Teams/メール)

D.実務運用・勤務ルール

  • 勤務時間・休憩・残業の目安、在宅比率、服装の指定
  • 端末・私物持ち込み、外部SaaSの可否、持ち出しルール
  • セキュリティ教育や必須研修の有無

E.配慮事項・条件連絡の窓口

  • 健康・宗教上の配慮の申出経路(原則:派遣会社経由で記載/共有)
  • 給料や契約条件の取り扱い(その場での直接交渉は避ける旨の確認)

ひとことテンプレ
「本日は就業のための面談として、担当範囲・体制・勤務ルールの違いや期待値を把握したいです。条件や配慮は一度派遣会社を通じて文面で記載・共有します。」

提出書類・職務経歴の整備/スキル棚卸し

1)職務経歴の60秒要約を作る(声に出して練習)

  • 結論(得意分野・直近ミッション)
  • 役割(どこをリード/サポート)
  • 成果(数字・速度・品質・コスト・CSなど)
  • ツール(言語・FW・DB・運用基盤)
  • 学び/限界(できる/できない、今後の取得計画)

2)直近3案件の3行メモ(当日配信用)

  • 例)「EC API最適化|8名|API応答220→120ms、設計〜結合、Spring Boot/MySQL」
  • 例)「社内ポータル改修|6名|画面改善CV+18%、React/Next、CI整備」
  • 例)「運用自動化|4名|夜間作業-60h/月、Python/Lambda、監視ルール刷新」

3)スキル棚卸し(MUST/CAN/WILL)

  • MUST(必須):業務で即戦力として提供できる技術・業務ドメイン
  • CAN(可能):経験あり(浅め/要フォロー)
  • WILL(志向):今後強化したい領域(取得中・学習計画あり)
    ※“できない”は隠さず開示し、代替策(近似技術の転用・短期学習・体制面の支援)をセットで用意。

4)提出物・持参物(必要に応じて)

  • 略歴・実績サマリ(A4 1枚、固有名詞や機密は伏せる)
  • 作品・実績の説明資料(社外公開可の範囲のみ)
  • 事前に記載済みの書類控え(誤記確認用)

直前確認(アクセス・接続テスト・緊急連絡)

対面(前日〜当日朝)

  • ルート・所要時間(5〜10分前到着目標)、天候リスク
  • 入館方法(受付番号・QR・身分証)
  • 連絡先(遅延時の緊急連絡/派遣会社担当の携帯)

オンライン(前日〜30分前)

  • 表示名(「氏名|所属」)、マイク・スピーカー・カメラ動作
  • 背景・照明・画角(目線が水平、上半身が入る)
  • ネット回線(有線優先/テザリング準備)、通知オフ
  • 共有テスト(職務経歴の要点スライド/図解の表示)
  • 代替手段(音声不良時に電話+画面共有へ切替える手順)

想定外への備え(ミニ台本)

  • 遅刻:判明時点で派遣会社→先方へ即連絡/到着後は原因と再発防止を簡潔に
  • 接続不良:再入室→音声先行→代替手段へ
  • 質問に詰まる:その場で推測せず、「持ち帰って文面で記載し、派遣会社経由で伝えます」

服装・身だしなみ・所持品(印鑑・本人確認・メモなど)

服装(指定がなければビジネス寄りのオフィスカジュアル)

  • 清潔感最優先:髪・爪・靴・シワ・匂い
  • 迷ったら「ややフォーマル」を選択(初回は面接寄りでも可)
  • オンラインは上半身だけでなく全身整える(離席・配線対応が発生しがち)

身だしなみのチェック

  • 口角・表情(笑顔の初期設定)、声量・話速
  • カメラ目線(オンライン)、適度な相槌、姿勢(背筋・座面の高さ)

所持品(対面)

  • 身分証、入館情報(QR/受付番号)、筆記具、メモ
  • 必要に応じ:印鑑、すでに記載済み書類の控え、名刺(任意)
  • ハンカチ・常備薬(健康配慮が必要な方は派遣会社へ事前共有)

当日の手元メモに入れておく3つ

  1. 逆質問の要点(業務範囲/評価基準/体制/ツール/勤務ルール)
  2. 自己紹介30秒/90秒のカンペ
  3. その場で決めない事項のフレーズ
    • 「条件や配慮は直接ではなく、派遣会社を通じて正式に記載・共有します」

【この章のまとめ】

  • 選考(面接)との違いを理解した上で、就業を見据えたすり合わせ準備をおこなう。
  • ヒアリング観点→職務経歴・スキル→直前チェック→服装・所持品の順で整えると抜け漏れがない。
  • 給料や配慮事項は直接ではなく派遣会社経由で記載・共有する前提で段取り化。
  • 当日は「把握→伝え→記録」をワンセットにして、ミスマッチと初日トラブルを最小化する。

当日のマナーと立ち居振る舞い

「顔合わせ」は就業に向けた面談です。形式は面接ほど厳格ではなくても、第一印象と対話の質が初日の働きやすさを左右します。

この章では、対面・オンラインの双方で使える基本マナーと、確実に好印象につながる振る舞いのコツを具体例つきで解説します。なお、給料などの条件や健康・宗教上の配慮は、その場で直接交渉するのではなく、派遣会社を通じて文面で記載・伝えるのが原則です。

基本マナー(時間厳守・挨拶・言葉遣い・席次)

1)時間厳守と入室・入場

  • 対面:建物到着は15分前、受付は10分前、部屋への入室は5分前を目安。
  • オンライン:開始3分前に入室、カメラ・マイクの最終確認。表示名は「氏名|所属」。
  • 遅延の可能性が生じた時点で派遣会社→先方の順で連絡。到着後は原因と再発防止を簡潔に。

2)挨拶・名乗り・名刺

  • 最初の一言は明るい声量で:「本日はお時間をいただきありがとうございます。〇〇と申します。よろしくお願いいたします。」
  • 名刺は先方の役職が上位の方から順に。受け取りは両手、置き場所は自分の前上手側。

3)言葉遣いと態度

  • 端的・丁寧・結論先行。「はい/いいえ」だけで終わらず、一文の理由を添える。
  • 相手の発言に被せない。発話衝突が起きたら「先にどうぞ」と譲る。
  • メモは要点だけ。長文の書き写しは避け、後で記載する前提でキーワード中心に。

4)席次(対面)

  • 入室時は入口に近い席=下座に着席し、案内があれば従う。
  • 荷物は椅子の背面か足元へ。机上はメモ・ペン・飲料(フタ付)のみ。

NG例

  • 開始直前の入室、着席しながらの挨拶、タメ口や独自用語の多用、スマホの通知オンのまま。

好印象を与える:落ち着いた振る舞い

「ゆっくり・短く・区切る」が基本。早口や説明過多は緊張のサインに見えます。

  • 速度:普段の0.8倍の速さで。語尾を飲み込まない。
  • 区切り:1センテンス15〜20字を目安に、結論→理由→具体で止める。
  • 沈黙:考える間は「少々お時間をいただいてもよろしいでしょうか」と言語化。
  • 手元:ペン先や足を動かさない。手は胸下〜机上で軽く重ねる。
  • 緊張リセット(対面・オンライン共通):
    1. 深呼吸(吸4秒・止4秒・吐6秒)×2回
    2. 肩を1回だけ下げる
    3. 目線を目の高さに戻す

言い回しテンプレ

  • 迷ったとき:「結論から申し上げますと—」「補足いたしますと—」
  • すぐに答えられないとき:「一度整理の上、派遣会社を通じ文面で記載して伝えます」

好印象を与える:笑顔で明るく話す 

顔の上半分(目元)の表情が印象を決めます。

  • 第一印象の3秒:口角を2mm上げ、目尻をやや緩める。
  • 声の明るさ:自分の通常より+10〜15%大きい声量で、語尾を下げ過ぎない。
  • うなずき:賛同は小さく早く、理解はゆっくり深く。
  • 笑顔の使い分け:共感は口角、確約は目の力で。曖昧な微笑みで約束しない。

NG例

  • 無表情での相槌連打、笑いながら否定、愛想笑いで直接の依頼を曖昧に受ける。

好印象を与えるコツ:適度な相槌で傾聴姿勢

相手が主役の時間を作ると、短時間でも信頼が増します。

  • 3:7の比率(自分:相手)を意識。
  • 要約返し:「つまり、初月は既存不具合の解消が中心で、品質基準は既存準拠という理解で合っていますか?」
  • 確認質問:Yes/Noで答えやすい二者択一を混ぜる(「朝会は毎日 or 週次のどちらでしょうか?」)。
  • メモの見せ方:相手が複数名のときは誰の発言かを一語メモ(例:課長=K、TL=T)。

やり取りテンプレ

  • 「いまのご説明は『○○→△△→□□』の流れと理解しました。相違があればご指摘ください。」

好印象を与えるコツ:相手の目を見る/カメラ目線(オンライン)

対面

  • 目を見るのは発話中の70%程度。残りは資料・メモに視線を逃がすと自然。
  • 複数名のときは話し始めと締めを上位者へ、説明の途中は該当担当者を見て配る。

オンライン

  • カメラは目線の高さ。外付けカメラが難しければノートPCを5cmほど積み上げる。
  • 発話の最初と最後だけはレンズを見る(途中は画面でOK)。
  • 表示名は「氏名|所属」。背景は無地、通知は全オフ。
  • 画面共有では、ウィンドウ共有にして個人情報の映り込みを防ぐ。

NG例

  • ずっとレンズを凝視する、逆に全く見ない、マイクが遠く小声、逆光で表情が暗い。

そのほか:共通の地雷を避ける(コンプライアンス観点)

  • 給料・契約の即答・直接交渉:その場で数値のやり取りをしない。「正式回答は派遣会社から記載の上、ご連絡します」。
  • 個人情報の深掘り:健康や宗教など配慮事項は、必要最小限を派遣会社経由で共有。
  • 前職・現場の守秘:具体名・機密は伏せ、抽象化して説明。
  • 曖昧な約束:「たぶんできます」「検討します」で終わらせず、期限・手段を明確化。

仕草・声・視線のクイックチェック(直前30秒)

  • 姿勢:座面1/3に浅く腰掛け、背筋フラット。
  • 手:胸下で軽く重ねる/ペンは置く。
  • 声:一拍置いてから話す。語尾は下げ過ぎない。
  • 視線:対面は相手→資料→相手、オンラインは画面→レンズ→画面。

【この章のまとめ】

  • 「顔合わせ」は印象の良さ×対話の質で成功率が変わる。
  • 落ち着き・笑顔・傾聴・視線の4点を押さえれば、短時間でも信頼が積み上がる。
  • 交渉や配慮は直接ではなく派遣会社をハブにし、文面に記載して伝える。
  • 迷ったら「ゆっくり・短く・区切る」これだけで失点は大きく減らせます。

よく聞かれる質問と回答例(テンプレ付き)

顔合わせでは、業務のすり合わせが主目的ですが、実質的には「あなたがどこまでできて、どう働けるか」を短時間で把握するための質問が多くなります。

この章では、頻出テーマごとに質問意図→回答テンプレ→実例の順で整理します。ポイントは、結論先行・数値化・固有名詞の3点と、「その場で確定できない条件は派遣会社経由で記載・共有する」という一線を守ることです。

経験・スキルの具体化(担当業務/規模/成果)

質問意図

  • 実務の再現性(同じ環境で同等以上の成果を出せるか)
  • 役割の解像度(どこを主導し、どこを支援したのか)
  • 成果の客観性(数字・比較・期間で語れるか)

回答テンプレ(60秒:C-R-E-T法)

  • C(結論):得意領域/担当フェーズをひと言で
  • R(役割):自分が担った範囲(主導/支援)
  • E(エビデンス):規模・期間・数字・指標(例:応答220→120ms、CV+18%)
  • T(ツール):使用技術・ツール(例:Spring Boot/MySQL/GitHub)

実例(バックエンド)

結論として、Web APIの性能改善が得意です。直近案件では8名チームで、私が性能改善の主担当でした。3週間でボトルネックを解消し、平均応答を220ms→120ms(-45%)へ短縮。設計〜結合試験まで担当し、Spring Boot/MySQL/GitHub ActionsでCIを整備しました。

実例(フロント)

結論、既存画面のUX改善とABテスト運用を経験しています。6名体制でReact/Nextを使用し、ファーストビューの改修でCV+18%を達成。デザイン側とFigmaで要件詰め、Lighthouseで性能指標も追っていました。

深掘りが来たら

  • 「やらない範囲は?」→「インフラは監視・初期設定に限定、構築はSREが担当でした」
  • 「弱みは?」→「React Testing Libraryが浅いので、まずE2EをCypressで補完し、単体は計画的に整備します」

働き方・シフト・残業可否/稼働開始時期

質問意図

  • 運用の現実適合(チームの当たり前にフィットするか)
  • 稼働の安定性(開始時期、通院などの固定イベント)

回答テンプレ(可否と上限を数値で)

  • 就業時間帯:例「9:30–18:30を基本に、繁忙期は月20hまで残業可」
  • 在宅頻度:例「週2希望(出社要請があれば調整可)」
  • 開始時期:例「○月○日週から開始可能。現職引継ぎで1週間の前倒し/後ろ倒しは調整可」
  • 固定の配慮:例「第2水曜は通院のため17:00退勤。前倒し/別日で補います」

実例

就業時間は9:30–18:30で問題なく、繁忙期は月20h程度の残業に対応できます。在宅は週2を希望しますが、出社要請があれば調整可能です。開始は○月○日(月)の週から可能で、必要に応じて1週間の前後調整も対応します。固定の予定として、第2水曜のみ17:00退勤が必要です(別日で補完します)。

注意(その場で確定しない)

  • 給料、契約条項の細目は直接すり合わせをせず、「派遣会社経由で文面に記載して共有します」で統一。

職場適応・コミュニケーションスタイル

質問意図

  • チーム文化との相性(報連相、レビュー、意思決定)
  • 役割期待へのフィット(自走/伴走、速度/品質)

回答テンプレ(型×頻度×ツール)

  • 報連相の型:例「朝会+PRレビュー+週次1on1が最もパフォーマンスが出ます」
  • 頻度:例「課題が未確定のときは毎日、安定後は週2に」
  • ツール:例「Slack/Jira/GitHubでログを残す運用が得意です」

実例(レビュー文化への適応)

進め方はPRベースのレビューが最もやりやすく、朝会での共有+週次の進捗レビューに慣れています。課題が不明瞭な初期は毎日小さく報告し、安定後は週2へリズムを落とします。コミュニケーションはSlack中心に、決定事項はJiraに残す運用を好みます。

衝突回避のフレーズ

  • 「結論の期限と品質基準を先にあわせてもよろしいでしょうか?」
  • 「ここは私が主担当、こちらは支援に回ります—という分担でいかがでしょう」

希望条件(給料・勤務地などの伝え方のコツ)

原則

  • 数値レンジ・頻度・上限は希望として伝える
  • 確定判断・交渉はしない(直接のすり合わせは避け、派遣会社経由で記載・共有)

希望の伝え方テンプレ(希望→背景→代替案)

  1. 希望:レンジ/頻度/上限を数字で
  2. 背景:スキル・責務・相場/通勤・家庭事情など事実ベース
  3. 代替案:条件が難しい場合の落としどころ

実例(給料)

年収(もしくは時給)については、○○〜○○を希望しています。直近の役割(APIの主担当、品質基準の整備)と市場相場、現在の勤務条件を踏まえたレンジです。詳細は派遣会社経由で文面に記載・ご相談いたします。

実例(勤務地・在宅)

勤務地は○○線沿線で片道60分以内を希望します。在宅は週2が理想ですが、立ち上がりの1ヶ月は出社中心でも問題ありません。

実例(時間制約・配慮)

固定の事情として、第2水曜は17:00退勤が必要です。前倒し・別日対応で総稼働をあわせます。健康・宗教に関わる配慮事項が生じる場合は、派遣会社経由で適切に記載・共有いたします。

30秒テンプレ(口頭で即答するときに使う定型文)

  • 経験・スキル
    「結論、○○が得意です。直近は××を主担当し、指標は□□を+18%改善しました。役割は設計〜結合、ツールは△△です。」
  • 働き方
    「基本は9:30–18:30、残業は月20hまで対応可能です。開始は○月○日週から、在宅は週2を希望します。」
  • コミュニケーション
    「PRレビュー+朝会+週次1on1の型が最もパフォーマンスが出ます。未確定期は毎日共有し、安定後は週2に落とします。」
  • 希望条件(交渉はしない)
    「条件面は一度派遣会社経由で整理し、文面に記載して伝えます。ここでは業務と体制の把握を優先させてください。」

NGになりやすい答え方(回避策つき)

  • 抽象的すぎる:「いろいろやってました」→数字・期間・役割を必ず入れる
  • 自慢一辺倒:「全部できます」→できない範囲と代替案を添える
  • その場で交渉:「では+200円で」→「派遣会社経由で文面に記載しご相談します」
  • 曖昧な確約:「たぶん可能です」→「前提条件が満たされれば可能です。詳細は整理して回答します」

【この章のまとめ】

  • 回答は結論→役割→数字→ツールの順で60秒に収めると伝わりやすい。
  • 可否・上限・頻度を数字で示し、働き方の現実適合を具体化。
  • 条件や配慮は直接ではなく派遣会社をハブに、文面で記載・共有。
  • 迷ったらテンプレをそのまま使い、後で清書版を派遣会社経由で送れば十分プロフェッショナルに映ります。

こちらから逆質問したい項目(チェックリスト)

顔合わせは選考ではなく就業準備のための面談です。相手の説明を受動的に聞かれるだけでなく、こちらから必要情報を取りに行くことで、ミスマッチと初日トラブルを大幅に減らせます。

この章では、逆質問の必須テーマを5領域に整理し、そのまま使える質問例・確認理由・OK/NGシグナル・記録テンプレまで用意しました。
※給料などの条件や、健康・宗教に関する配慮は直接すり合わせをせず、派遣会社経由で文面に記載・共有するのが原則です。

業務範囲・評価基準・使用技術/ツール

狙い:自分が実際に何をする/しないか、求める水準、使うツールを明確化し、初月からのギャップをなくす。

質問セット(そのまま使える)

  • 担当範囲:「初月の必ずやることとやらないことを教えてください。」
  • 期待値:「1〜3ヶ月のゴールを定量で置くなら何でしょう?(例:バグ○件、応答時間○ms、CV○%など)」
  • 評価基準:「成果はどの指標で評価されますか?速度/品質/コミュニケーションの重みづけは?」
  • 使用技術/ツール:「主要言語・FW、チケット/リポジトリ/ドキュメント/チャットは何を使いますか?」
  • 権限付与:「必要アカウントはいつ、誰が発行しますか?初日の作業は何から始めますか?」

OKシグナル

  • 担当・非担当が境界線で語られる(例:運用は支援のみ、設計は主担当など)
  • 評価が数値・事例で示される/ツールが運用ルール込みで説明される

NGシグナル

  • 「臨機応変に」だけで定義が曖昧、属人運用が前提
  • ツール名は出るが権限・流れが不明確(初日に詰まりやすい)

記録テンプレ

【担当】API改修(設計〜結合)/やらない:SRE本番構築
【期待】1ヶ月:応答-20%/3ヶ月:新API 2本
【評価】速度5:品質3:協働2
【ツール】Jira/GitHub/Notion/Slack
【権限】初日付与、担当△△さん

チーム構成・指揮命令系統・OJT有無

狙い:報連相と意思決定の道順を把握し、迷子にならない導線を作る。

質問セット

  • 体制:「チームの人数とロール、上長・レビュワーはどなたですか?」
  • 指示系統:「仕様の決定者は誰ですか?相談は誰→誰の順でおこなえば良いですか?」
  • 会議体:「朝会・定例・1on1の頻度や、進捗報告のフォーマットは?」
  • OJT:「初期支援(メンター/レビュー強化期間)はありますか?期間は?」
  • 代替窓口:「上長不在時のエスカレーション先は?」

OKシグナル

  • レポートラインが二重化(主+副)され、不在時フローがある
  • OJTの期間・範囲が具体(例:2週間はPRレビューを即日返す)

NGシグナル

  • 「誰でもOK」=誰でもNGになりがち/朝会・定例の目的が不明確

記録テンプレ

【上長】課長△△/レビュワー□□
【報告】朝会毎日、週次レビュー、緊急はSlack #dev-alert
【OJT】2週間、PRは即日返答

勤務時間・残業・休出・リモート可否

狙い:勤務ルールの現実運用を把握し、生活リズムと生産性を両立。

質問セット

  • 所定:「コアタイム/フレックス有無、実働時間、休憩ルールは?」
  • 残業:「繁忙月の上限目安、事前申請の要否、振替の運用は?」
  • 在宅:「在宅の頻度・指定日・出社要請の判断軸は?」
  • 休日対応:「休日リリース時の当番/手当の扱いは?」
  • 固定予定:「固定の通院・家庭都合がある場合の申請窓口は?」

OKシグナル

  • 残業の上限と申請フローが決まっている/在宅の条件が明文化

NGシグナル

  • 「忙しいときは頑張る」で無制限運用/在宅ルールが属人的

言い回しテンプレ(直球すぎない確認)

「在宅は週○回を想定されていますか?立ち上がりの○週間は出社中心など、指定があればあわせます。」

記録テンプレ

【時間】9:30–18:30/休憩60分
【残業】月20h上限、事前申請
【在宅】週2可(立上げ1ヶ月は出社中心)
【休日】計画時のみ当番制、代休付与

セキュリティ・持ち込み制限・服装規定

狙い:指定ルールを守りつつ、実務の進め方を事前に確定。初日で止まらない。

質問セット

  • 端末:「貸与PCの種類、ローカル権限、外付けデバイスの扱いは?」
  • データ:「私物クラウド/外部SaaSの可否、画面録画・スクショのルールは?」
  • 持ち込み:「紙資料・スマホの持ち込み制限、会議室への持込可否は?」
  • 服装:「指定(スーツ・オフィスカジュアル・作業服)の基準は?」
  • 入退館:「入館証の受け渡し、紛失時の連絡フローは?」

OKシグナル

  • 禁止/例外が明確(例:USB禁止、申請で例外可)
  • 服装の画像イメージや具体例での案内

NGシグナル

  • 「常識の範囲で」で終わる/例外承認プロセスがない

記録テンプレ

【端末】貸与Win、ローカル制限あり、USB不可
【SaaS】外部原則NG、申請でNotion閲覧可
【服装】ビジネスカジュアル、客先訪問時はジャケット

宗教上・健康上の配慮が必要な場合の申し出タイミング(差別防止の観点の言及)

狙い:必要な配慮を適切に伝え、差別・誤解・言質リスクを回避。
※ここは敏感情報のため、原則として派遣会社経由で、事実ベースを文面に記載して共有する。

質問セット(直接言いにくい場合のフレーズ)

  • 「配慮が必要な事情があります。詳細は派遣会社経由で記載の上、ご相談してもよろしいでしょうか。」
  • 「運用上の取り決め(祈祷時間・食事・医療通院など)を、就業に支障がない範囲で整えたいと考えています。」

確認ポイント

  • 申出の窓口(現場責任者/人事/派遣会社)
  • 記録方法(文面・回覧範囲)
  • 反映時期(いつから適用)と代替策(業務時間の前後調整など)

OKシグナル

  • 先方が相談窓口と記録手順を明示、過去事例を共有してくれる

NGシグナル

  • 「うちは難しいかも」と門前払い、手順の提示なし

言い回しテンプレ(断定回避・合意形成)

「業務に支障を出さない範囲で、事前に運用をすり合わせられると助かります。詳細は派遣会社から文面で記載・共有いたします。」

注意

  • ここで給料などの条件に話が及んだら、必ず「条件は派遣会社経由で正式に」と切り分ける。

逆質問チェックリスト(A4一枚まとめ)

  • 業務範囲:やる/やらない、初月〜3ヶ月のゴール、評価基準
  • 体制:上長・レビュワー、会議体、OJT期間、代替窓口
  • ツール:チケット/コード/ドキュメント/チャット、権限付与の時期
  • 勤務:時間、残業上限、在宅頻度の指定、休日対応
  • セキュリティ:端末・SaaS・持込、服装規定、入退館
  • 配慮・条件:健康・宗教の配慮は派遣会社経由で記載、給料その他の条件も同様

【この章のまとめ】

  • 逆質問は「ミスマッチの芽を摘む」ための攻めの準備。
  • 5領域(業務/体制/勤務/セキュリティ/配慮)を網羅し、数値・運用・期日まで落とす。
  • 条件・配慮は直接ではなく派遣会社をハブに、必ず文面に記載して共有。
  • すべてを今日決めない。不明点は持ち帰り、翌営業日までに記載で回答、これが最も安全でプロフェッショナルです。

伝えにくい条件・懸念の上手な伝え方

顔合わせは就業するための面談です。だからこそ、言いづらい条件や懸念ほど早めに・正確に・角を立てず共有するのが、のちのトラブル回避につながります。

この章では、(1)勤務時間などの事情、(2)スキルギャップ、(3)言い回しの地雷回避の3点を、そのまま使える台本と文面テンプレで整理します。
原則として、給料や契約条件、健康・宗教に関する配慮は直接その場で交渉せず、派遣会社経由で文面に記載・伝える流れに切り分けましょう。

勤務時間の制約/通院/家庭都合の共有方法

基本フレーム(口頭30秒)

  1. 事実:固定の事情を数字で明確に
  2. 影響:どの時間帯・頻度に影響が出るか
  3. 代替案:前倒し・後ろ倒し・他日の補填・タスク配分など
  4. 窓口:詳細は派遣会社経由で文面に記載・共有

例1:毎週の固定予定

「第2水曜のみ17:00退勤が必要です(通院)。その日は8:30出社で前倒しし、他日に+1hで補います。詳細は派遣会社経由で記載し、運用に支障が出ない形で調整します。」

例2:家庭都合(送迎)

「平日18:30以降の残業は月2回までが上限です。繁忙期は朝の前倒しと週末の軽微対応で吸収可能です。正式な取り決めは文面に記載して共有します。」

例3:在宅頻度

「標準は週2在宅を希望します。立ち上がりの1ヶ月は出社中心で問題ありません。方針は派遣会社から文面で伝えます。」

NG回避のコツ

  • 抽象語(「たぶん」「できれば」)を避け、数字で明確化
  • できないだけで終わらせず、代替案までセットに
  • その場で直接の確約をせず、最終は文面で残す

メモ用チェック

  • 影響する曜日・時間帯/頻度
  • 前倒し・後ろ倒し・分業の具体
  • 連絡のリードタイム(何日前までに告知)
  • 派遣会社経由の連絡フロー

スキルギャップの正直な伝え方(代替提案)

基本フレーム(60秒)

  1. 現状:不足を正直に名詞で言い切る(例:Reactの単体テスト)
  2. 近接経験:転用可能な経験(例:Vue+Cypress)
  3. 学習計画:教材・期間・アウトプット(例:社内教材+2週間でサンプル作成)
  4. 当面の運用:レビュー強化・タスク配分・ペアプロなど具体策
  5. 窓口:必要なら派遣会社から文面で運用案を記載・共有

例1:技術ギャップ

「React Testing Libraryは経験が浅いです。一方でCypressによるE2Eは実務経験があり、当面はE2Eで品質を担保します。2週間で単体テストの学習+サンプルPRを出します。序盤はレビューを厚めにいただけると助かります。」

例2:ドメイン未経験

「金融ドメインは未経験ですが、トレーサビリティや監査ログの設計は医療SaaSで経験があります。まずは既存仕様の読み込みとバグ修正から入り、3週目から小規模機能に着手する進め方を想定しています。」

例3:リーダー経験の不足

「チームリードは限定的です。タスク設計とレビュー補助から入り、翌四半期に限定領域の主担当に移行する形ならコミットできます。」

NG回避のコツ

  • 「勉強します」で終わらず、教材名・ゴール・期日を言う
  • できない範囲を明確化し、当面の運用を具体化
  • できる・できないの線引きを曖昧にしない

ミニ台本(詰まったとき)

「不足部分はA、代替できるのはB、C日までにDを提出します。運用案は派遣会社から文面で記載してお送りします。」

NGワード・避けたい言い回し(角が立たない伝達術)

言い回しの変換表

よくあるNG 推奨の言い換え
それは無理です この条件だと品質に影響が出るため、○○案であれば実現できます。
多分できます 前提が満たされれば可能です。前提は△△で、確認は私がおこないます。
それはやりたくない 今期の優先度では××に注力したいです。代わりに□□を私が受け持ちます。
すぐは無理です 最短で○日後に着手、○日後にレビュー提出が可能です。
ルールが合いません 現行ルールの○○部分で課題があり、△△案だと遵守しやすくなります。

直接交渉に見えない条件の切り返し

  • 給料:
    「レンジのご相談は派遣会社経由で正式に記載し、齟齬がない形で共有します。」
  • 契約変更:
    「ここでは事実整理に留め、詳細は派遣会社から文面で伝えます。」

指摘・依頼の三段階(否定→理由→代案)

  1. 否定をマイルドに:「現在の体制では難易度が高いです」
  2. 理由の共有:「レビュワー不在時間が長くサイクルが回りにくい」
  3. 代案の提示:「朝会前レビュー枠を10分だけ確保できれば、当日中のリードタイム短縮が可能です」

感情が強い場面でのリセットフレーズ

  • 「一度整理してから、文面で要点を記載してお送りします」
  • 「今日は就業準備の面談として、範囲とルールを把握するところまで進めさせてください」

最後に:三つの原則

  1. 数字化(頻度・上限・期日)
  2. 代替案セット(運用・体制・計画)
  3. 文面化(派遣会社経由で記載・伝える)

【この章のまとめ】

  • 言いづらい話題ほど、事実→影響→代替案→文面化の順で伝える。
  • スキルの不足は正直に+学習計画と当面運用までをワンセットで。
  • 条件・配慮は直接確約せず、派遣会社をハブに記載・共有。
  • 迷ったらテンプレをそのまま使用し、翌営業日までに清書を文面で送れば十分プロフェッショナルです。

オンライン(Web)顔合わせのポイント

オンラインの顔合わせは、就業準備のための面談という性質は同じでも、機材・環境・視線・発話の運用が成果を大きく左右します。
ここでは、当日トラブルを防ぎつつ、短時間で把握と合意形成を進めるための実務ポイントを整理します。なお、給料や契約などの条件・健康や宗教に関する配慮は、その場で直接確約せず、派遣会社経由で文面に記載・伝える運用が安全です。

事前の機材・環境チェック(音・画・背景・名前表示)

-24〜T-1時間のチェックリスト

  • 音声:マイク/スピーカーの入出力を確認。エコー抑制ON、マイクは口元から15–20cm。バックアップで電話発信手段を準備。
  • 映像:顔の明るさ>背景の明るさ。目線の高さにカメラ、上半身が映る画角。逆光は遮光。
  • 背景:無地 or 仮想背景(揺らぎの少ないもの)。個人情報・社外秘が映らない配置。
  • ネット:有線優先。無理ならWi-Fi+テザリングを待機。家族・同居人の大容量通信を一時停止。
  • 通知オフ:PC/スマホの通知、クラウド同期、アップデートを停止。
  • 名前表示:「氏名|所属」で統一(例:山田 太郎|Cal)。
  • 資料:開くのは必要最小限。個人情報や顧客名が含まれるタブは閉じる。共有はウィンドウ単位に限定。
  • 非常時の連絡:ミュート不具合や回線断の際の代替連絡先(電話 or チャット)を事前合意。

30秒の開会ルーチン(当日)

  1. 「音声・映像、問題ございませんか?」
  2. 「表示名は見えておりますでしょうか?」
  3. 「録画の有無」・「チャットの使用可否」を確認(ルールの指定に従う)。

カメラ目線・ラグ対策・被り発話の避け方

カメラ・視線

  • 話し始めと締めはレンズを見る(途中は画面でOK)。
  • ノートPCは下に5cmほど台を置いてレンズを目線にあわせる。
  • 視線・表情・うなずきは画面ではなくレンズに少し渡す意識。

ラグ対策(発話運用)

  • 文頭に結論→名詞で区切る(例:「結論二点あります。第一に…」)。
  • 発話前に0.5秒置き、相手のミュート解除を待つ。
  • 重要箇所は「いまの点は二つあります」と数で予告。ラグで欠落しても復元しやすい。

被り発話の回避

  • チームが複数名のときは司会を一人決めるか、「名前呼び」でターンを取る。
  • かぶったら譲る→要点だけ言い直すが礼儀
    「お先にどうぞ。私からは一点だけ補足します」

音質で印象が変わる(最短改善)

  • マイクはPC内蔵よりイヤホンマイク。
  • 環境音がある場合は押しトーク(Push-to-talk)で発話。
  • キーボード音が乗る場合はマイクを胸元まで離す。

画面共有での職務経歴説明(図解・実績資料)

共有ルール(コンプラ+見やすさ)

  • ウィンドウ共有:画面全体ではなく必要ウィンドウのみ。
  • 匿名化:顧客名・社名・個人名は伏せ字/ダミーに差し替え。
  • 一枚一メッセージ:1スライド=1主張+1数字。細かい表は避け、詳細は口頭 or 追って文面に記載。
  • 拡大率:視聴側の解像度を想定し、140%前後で固定。ポインタで今どこかを示す。

60秒ポートフォリオ(C-R-E-T法)

  • C(結論):得意領域・担当フェーズをひと言
  • R(役割):主導/支援、関与工程
  • E(エビデンス):規模・期間・数字(ms、% など)
  • T(ツール):使用技術・運用ツール

例:「得意はAPI最適化です(C)。8名体制で私が性能改善を主導し(R)、3週で平均応答220→120ms(-45%)(E)。Spring Boot/MySQL/GitHub Actionsで運用しました(T)。」

図解の作り方(3点だけ)

  1. 体制図:上長→レビュワー→自分の役割→関係部署の矢印
  2. 処理フロー:現状→ボトルネック→改善策→結果
  3. KPIグラフ:開始前→改善後のBefore/Afterだけ

禁じ手の回避

  • 社外秘の画面共有、Slack/メール通知の映り込み、客先名の連呼。
  • 細かな契約・給料レンジなどの直接すり合わせ。必要があれば「派遣会社経由で文面に記載して共有します」と切り分ける。

終盤の締め例(合意形成)

「共有は以上です。やらない範囲と初月KPIの解像度が十分か、確認させてください。条件や配慮事項は一度派遣会社経由で整理し、記載の上、ご連絡いたします。」

【この章のまとめ】

  • オンラインは機材・環境・運用が印象×伝達精度を決める。
  • レンズを見る/0.5秒置く/数で予告する、これだけで被り発話と取りこぼしが激減。
  • 共有はウィンドウ単位+匿名化+1主張1数字。
  • 交渉・配慮は直接ではなく派遣会社をハブに、必ず文面に記載して伝える。

トラブル事例とリカバリー

顔合わせは就業のための面談であり、目的は相互理解とミスマッチ防止です。とはいえ、当日は遅刻・接続不良・想定外質問などの突発事態が起きることもあります。
ここでは、代表的なトラブルを手順化(誰に/何を/どう伝えるか)し、その場での切り返し台本と事後の記載テンプレまで用意しました。原則として、給料などの条件や健康・宗教に関する配慮は、その場で直接交渉せず、必ず派遣会社経由で文面に落として合意を取りましょう。

遅刻・接続不良・想定外質問への対処

A. 遅刻(交通遅延・入り口迷い・入館詰まり)

即時フロー(3ステップ)

  1. 判明した瞬間に連絡:まず派遣会社担当 → 先方の順で電話 or チャット。
  2. 到着予測+代替案を明確化:到着目安(○分)/開始方法(オンライン切替・後ろ倒し)。
  3. 到着後の一言+再発防止:簡潔に原因→対策を共有。長い言い訳は不要。

連絡テンプレ(電話用・20秒)

「○時○分開始の顔合わせに10分程度遅れそうです。最寄りで入館に手間取りました。○時○分到着見込みです。間に合わなければ、オンライン切替や後ろ倒しで調整可能でしょうか。」

到着後の一言(10秒)

「本日は到着が遅れ、申し訳ありません。原因は入館手続きで、以降は受付到着を15分前に前倒しします。」

メモ記載例(当日中)

  • 事実:○時○分遅延、理由:受付混雑
  • 影響:開始5分後に入室
  • 再発防止:T-15分受付ルールを自分に設定

B. 接続不良(音が出ない・回線落ち・ラグ)

即時フロー(オンライン)

  1. チャットで告知:「音声不調のため再入室します」
  2. 再入室→音声先行:映像OFFで音の確保→映像復帰
  3. 代替手段:電話+画面共有/別ツール招待/音声のみで継続
  4. 要点の復唱:戻ったら「直前の3点」を自分から要約して差分を埋める

押しトーク運用(ノイズ環境時)

  • ミュート基本、話すときだけPush-to-talk
  • 重要事項は「二点あります」のように数で予告

チャット定型

「音声に乱れがあるため一度再入室します。戻りましたら要点を復唱します。」

事後の記載例

  • 事実:開始10分で音声乱れ→再入室2回
  • リカバリ:音声先行で継続、要点復唱済み
  • 予防:ヘッドセット常備/Wi-Fi→有線/テザリング待機

C. 想定外質問(経験外・機微・守秘・選考的深掘り)

切り返しの型(C-A-R=Confirm→Answer/Address→Redirect)

  1. Confirm(確認):意図を短く確認
  2. Answer/Address(可能範囲で回答):事実限り・抽象化で
  3. Redirect(論点を目的へ戻す):就業目的のすり合わせに回収

例:経験外の技術を急に求められた

「ご質問の意図は当面の対応力の確認という理解でよろしいでしょうか(C)。Xは未経験ですが、Yで近似経験があり、2週間でサンプルPRを提出できます(A)。本日の目的に沿って、初月タスクの現実的な範囲を一緒に定義できると助かります(R)。」

例:守秘情報の開示依頼

「前職の機密に関わる詳細はお答えできません(A)。一般化したベストプラクティスの範囲であれば共有可能です(A)。本日の目的である運用体制のすり合わせに戻して、貴社のレビュー基準を把握させてください(R)。」

例:給料の直接すり合わせ

「条件は派遣会社経由で文面に記載し、齟齬のない形で共有いたします(A)。今日は担当範囲と初月KPIをあわせることを優先させてください(R)。」

条件認識のズレ(「違い」の解消方法)

「思っていた業務と違い」「在宅の頻度が違い」などのズレは、当日その場での合意形成と事後の文面化で解決します。

1)その場での整合プロトコル(FACT→OPTION→DECIDE)

  • FACT(事実):双方の前提を箇条書きで言語化
    「事実として、初月は既存不具合対応が中心、在宅は週1–2の想定で合っていますか?」
  • OPTION(代替案):二択で提案(合意形成が早い)
    「在宅は、A案.①週1固定、B案.立上げ1ヶ月のみ出社多め→以降週2のどちらが運用しやすいでしょう?」
  • DECIDE(決定):仮決め+文面化
    「本日はB案で仮合意し、派遣会社経由で記載して正式化します。」

2)差分表テンプレ(メモ用)

論点 先方想定 自分の理解 差分 暫定合意 文面化担当
初月タスク 既存不具合修正 追加API1本 追加範囲 追加APIは2ヶ月目 派遣会社
在宅頻度 週1–2 週2希望 なし 立上げ1ヶ月は週0–1 派遣会社
残業上限 月20h 月20h なし 20hで試行 派遣会社

3)事後の記載メール(派遣会社宛・そのまま使える)

件名:○月○日 顔合わせ差分の整理(氏名/案件名)
【事実】初月は既存不具合対応中心。在宅は週1–2想定。
【差分】API新規の時期。自分理解は2ヶ月目以降。
【暫定合意】立上げ1ヶ月は出社多め、2ヶ月目から週2在宅。
【依頼】上記を文面に記載の上、先方へご連絡ください。給料など条件面の詳細は別途ご調整願います。

NG回避

  • その場で直接の数値交渉をしない(特に給料・契約)。
  • 「だいたい」で終わらせない→数字・頻度・開始時期を明記。
  • 口頭合意を放置しない→翌営業日までに文面化。

ハラスメント・不適切質問への対応(派遣会社への即時共有)

顔合わせの目的は就業準備であり、選考や人格評価の深追いではありません。以下に該当する場合は、即時に切り上げる判断や派遣会社への連絡をためらわないでください。

1)代表例(例示)

  • 差別・不当な質問:家族計画、出自、思想信条、宗教、健康・障害、過度なプライベート
  • セクシャル・マタニティ関連の不適切発言
  • 威圧・圧迫・人格否定
  • 守秘違反を伴う要求:前職の機密・顧客情報の開示強要
  • 選考行為の強要:筆記・暗記・圧迫的テストなど、本来の面談目的から逸脱

2)その場の切り返し台本(短く・事実ベース)

  • 境界線の提示
    「本日の就業準備の面談の範囲を超えるご質問にはお答えできません。必要があれば派遣会社経由で適切に記載・共有します。」
  • 守秘の明示
    「前職情報は守秘義務により、一般化できる範囲のみお伝えします。」
  • 終了提案(エスカレーション)
    「本件は派遣会社を交えて整理の上、改めて場を設けられればと思います。本日はここまでで失礼します。」

※オンラインなら、チャットに要点を残して退室しても良い(記録化のため)。

3)事後の記録テンプレ(A4 半枚)

  • 日時/場所/形式:○月○日 11:00–11:45、オンライン(Zoom)
  • 参加者:先方×名、当方×名
  • 事実:○分頃、「家族計画」に関する質問。趣旨は就業と無関係。
  • 自分の対応:就業準備の範囲外を説明し回答を控えた。
  • 相手の反応:質問継続。
  • 対応要望:派遣会社経由で先方に注意喚起/次回は別担当者同席/質疑範囲の事前合意。
  • その他:記録(チャットログ/録画有無)

4)派遣会社宛 即時連絡テンプレ(メール)

件名:本日の顔合わせにおける不適切質問の共有(至急)
【事実】○月○日 11:20頃、就業と関係のない「家族計画」への質問。
【対応】就業準備の面談範囲外である旨を説明し回答を控え、終了を提案。
【要望】先方への注意喚起と、次回は質疑範囲の事前合意・別担当同席を依頼。
【備考】必要であれば記載した詳細ログを提出します。

心得

  • 我慢しない。「中断する権利」がある。
  • 事実→時刻→発言要旨でメモ化し、翌営業日までに文面を提出。
  • 条件・配慮や再発防止策は直接ではなく派遣会社をハブに。

その場で役立つ万能フレーズまとめ

  • 「結論を先に申し上げますと」
  • 「二点あります。第一に… 第二に…」
  • 「就業準備の面談の範囲で回答します」
  • 「一度整理して文面に記載し、派遣会社経由で伝えます」
  • 「ここは仮合意として、文面で確定させてもよろしいでしょうか」

【この章のまとめ】

  • 遅刻・接続不良は「即連絡→代替案→復唱」でリカバリできる。
  • 想定外質問には C-A-R(確認→回答/対処→目的へリダイレクト)。
  • 条件の違いはFACT→OPTION→DECIDE と 文面化で解消。給料などの数値は直接確約しない。
  • 不適切質問・ハラスメントは中断・記録・即共有。派遣会社をハブに記載で是正フローを回す。

顔合わせ後にやるべきこと

“本番”は顔合わせが終わってからです。当日中の記録→派遣会社への共有→次ステップの段取りまでを素早く回すほど、就業開始がスムーズになり、ミスマッチや言質トラブルも避けられます。
ここでは、誰でもすぐ実践できる3つの作業をテンプレ付きで解説します。原則として、給料や契約などの数値条件・健康/宗教に関する配慮はその場で直接確約せず、派遣会社経由で文面に記載・伝える運用に切り分けます。

当日の振り返りメモ(事実/印象/懸念/質問残)

目的:口頭合意の取りこぼしを防ぎ、翌営業日までに記載で確定させるための素材づくり。

A4一枚メモのフォーマット(5W1H+4ボックス)

  • 基本情報:日時/形式(対面・オンライン)/参加者(役職まで)
  • What(業務):担当/やらない範囲/初月タスク
  • Who(体制):上長/レビュワー/相談窓口
  • Where(環境):主要ツール(チケット・コード・ドキュメント・チャット)
  • When(運用):勤務時間、在宅頻度、残業の上限、服装の指定
  • How(進め方):連絡手段、意思決定の流れ、OJT有無
  • Why(期待):評価基準、KPI/OKR
  • 4ボックス
    1. 事実(客観)
    2. 印象(主観)
    3. 懸念(ギャップ・リスク)
    4. 質問残(要照会事項)

記入例(要約)

【事実】初月=不具合対応中心/在宅=週1–2/残業=月20h目安
【印象】決定が速い。レビューはPRベース、ドキュメント整備は並。
【懸念】React単体テストは未経験のため当面はE2E補完。
【質問残】端末貸与日、入館手続き、初日の集合場所・時刻。

ポイント

  • 形容詞を避け、数字・固有名詞で残す。
  • 「できない」で止めず代替案も書く(前倒し出社/別日補填/学習計画など)。
  • 確定/未確定を色分け(例:確定=■、未確定=□)。

派遣会社への報告と意思表示(可否・条件補足)

目的:温度感と事実を同じ文面で共有し、齟齬なく先方に伝えてもらうため。

即送テンプレ(メール)

件名:本日の顔合わせの共有(氏名/案件名)
【総評】前向き/条件付き前向き(※条件:在宅週2)/見送り
【業務】初月:不具合対応中心、2ヶ月目:新API 1–2本
【体制】上長△△、レビュー=PRベース、朝会毎日
【環境】GitHub/Jira/Notion/Slack
【勤務】9:30–18:30、在宅週1–2、残業上限 月20h、服装の指定=ビジネスカジュアル
【評価】速度5:品質3:協働2(比重)
【懸念/対策】React単体テスト→E2Eで補完、2週間でラーニングPR
【質問残】端末貸与日、入館手続き、初日の集合、権限付与の担当
【依頼】上記を踏まえ、条件(給料など)は直接ではなく、御社経由で文面に記載の上、先方とご調整ください。

温度感の出し方(ブレない三択)

  • 前向き:開始前提で未確定点のみ確認依頼
  • 条件付き前向き:譲れない条件を一行で明記(在宅/時間上限など)
  • 見送り:理由は事実に限定(担当範囲のズレ/評価観点の不一致など)

口頭NGワード

  • 「とりあえずOK」→ 後から覆る可能性。文面確定までは仮合意。
  • 「金額次第」→ 給料は派遣会社を通じてレンジ提示・合意プロセスへ。

次ステップ準備(入場手続き・アカウント発行情報)

目的:初日に詰まらないための段取り。権限・端末・入館・連絡経路を前倒しで整える。

チェックリスト(担当:自分/派遣会社/先方の3者割り)

  1. 入場・入館(担当:先方/自分)
    • 入館証の受け渡し方法/受付番号/本人確認書類
    • 集合場所・時間・担当者の連絡先
  2. 端末・備品(担当:先方)
    • 貸与PCのスペック/OS/ローカル権限/周辺機器
    • 持ち込み可否(外付けHDD/USB/私物端末)
  3. アカウント発行(担当:先方)
    • メール/VPN/チケット/リポジトリ/ドキュメント/チャット
    • 発行タイミング(前日発行 or 当日朝)、発行者の氏名
  4. 初日の運用(担当:自分)
    • 服装の指定/座席/朝会の時刻/ランチ事情/退館ルール
    • 初日のタスク(バグ修正/環境セットアップ/仕様読み込み など)
  5. セキュリティ・ルール(担当:先方)
    • NDAの署名/研修の受講有無/外部SaaSの可否
  6. 配慮事項・条件(担当:派遣会社)
    • 健康・宗教上の配慮の申出フロー
    • 給料などの条件は文面に記載し、直接ではなく代理で合意

次ステップ依頼テンプレ(派遣会社宛)

件名:次ステップの段取り依頼(氏名/案件名)
【希望開始】○月○日(月)週
【要準備】入館手続き/端末貸与/各アカウント(メール・VPN・GitHub・Jira・Notion・Slack)
【初日】集合○時、場所△△、朝会○:○○〜のため、前日までに権限発行希望
【配慮・条件】必要があれば文面に記載の上、代理共有をお願いします(直接交渉は避けます)

初日スムーズ着地の当日ToDo(自分)

  • 余裕到着(建物15分前・受付10分前・会議室5分前)
  • 表示名(氏名|所属)の統一、自己紹介30秒版の準備
  • 環境セットアップのチェックリスト(Wi-Fi/VPN/Git/エディタ/通知)
  • その日の成果定義(例:環境セットアップ完了+既存Issue 1件クローズ)を上長とあわせる

落とし穴と対策

  • 権限待ちで1日終わる→発行者名と時刻を前日までに確約
  • 持ち込み規制で詰む→事前に指定を確認(USB/私物PC/紙)
  • 口頭合意が蒸発→当日夕方までに記載で確定(派遣会社→先方)

【この章のまとめ】

  • 当日中の振り返りメモで事実と未確定を仕分け、翌営業日までに文面で確定。
  • 派遣会社への報告は、温度感・事実・懸念・依頼の4点をワンパッケージで伝える。
  • 次ステップ準備は「入館・端末・権限・初日タスク」を前倒しで整える。
  • 給料や配慮・契約の細目は直接ではなく派遣会社経由で記載・共有。これだけで、初日からの詰まりとミスマッチを大幅に減らせます。

よくある質問(FAQ)

顔合わせの現場で実際に聞かれやすい質問と、こちらから確認されやすい疑問をまとめました。いずれも、就業のためのという前提で、相互理解(マッチ)とミスマッチ防止を最優先にした回答例・言い回しです。

なお、給料などの数値条件や、健康・宗教に関する配慮は直接その場で確約せず、派遣会社経由で文面に記載・伝える運用に切り分けるのが原則です。

顔合わせで評価はされる?合否はある?

A.原則として選考(合否判定)の場ではなく、就業準備のための面談です。ただし、業務・体制・働き方の適合性を確認する過程で、受け入れ可否が判断されるケースはあります。ここでのポイントは「面接で勝つ」よりも「就業後に詰まらないための情報整合」です。

押さえたい運用

  • こちらは事実ベースで「できる/できない」「やる/やらない」を明確化
  • 不確定な点は仮合意に留め、翌営業日までに文面で確定
  • 先方の受け入れ可否は業務要件と時期の適合で決まることが多い

一言テンプレ

「本日は就業準備の面談として、業務範囲と初月の進め方を把握できればと思います。未確定事項は派遣会社経由で記載の上、正式に共有いたします。」

条件の直接交渉はしてよい?(原則の説明)

A.その場での直接交渉は避けるのが原則です。給料や契約変更などの数値・機微情報は、派遣会社をハブに文面で記載→合意形成が安全。口頭ですり合わせると言質・誤解・記録欠落のリスクが高まります。

切り返しテンプレ(角を立てない)

「条件面は一度派遣会社経由で整理し、文面に記載して伝えさせてください。ここでは業務と体制のすり合わせに集中させてください。」

補足

  • 願い出る際はレンジ・上限・頻度などを希望として数字で伝える(確約はしない)
  • 決まった内容は必ず文面で再確認(誰が、何を、いつから)

服装コードは?スーツ必須?

A.指定がなければ清潔感のあるビジネス寄りのオフィスカジュアルで問題ありません。迷ったら「ややフォーマル寄り」を選び、客先訪問がある日はジャケットを推奨します。現場の文化・ルールにあわせる姿勢が最も重要です。

チェックポイント

  • 指定がないか事前に確認(作業服・安全靴・私物不可などの指定がある場合あり)
  • オンラインでも全身を整えておく(離席やカメラの引きで映る)
  • 香り・シワ・靴まで含めた清潔感を最優先

一言テンプレ

「服装の指定があればあわせます。初回はビジネス寄りで伺います。」

当日の交通費や持ち物は?

A.交通費の取扱いは企業・派遣会社の運用によって異なります。事前に派遣会社へ確認し、必要なら領収書を準備しましょう。持ち物は次を基本に。

持ち物(対面)

  • 身分証、入館情報(QR/受付番号)
  • 筆記具・メモ(要点のみ記載)
  • 必要に応じ:印鑑、記載済み書類の控え、名刺(任意)

オンラインの事前チェック

  • 表示名「氏名|所属」、音声・映像、背景、通知オフ、テザリング待機

交通費テンプレ(派遣会社への確認文)

「顔合わせ日の交通費の取扱いと、領収書の要否をご教示ください。」

宗教・健康に関する配慮はどのタイミングで?

A.原則として事前に派遣会社へ相談し、必要な配慮事項は事実ベースを文面に記載して共有してもらうのが安全です。顔合わせ当日に直接詳述するのは避け、就業に支障がない範囲で運用のすり合わせをおこないます。

言い回しテンプレ(当日の口頭)

「配慮が必要な事情があります。詳細は派遣会社経由で記載し、就業に支障のない範囲で調整できればと思います。」

確認ポイント

  • 申出窓口(現場責任者・人事・派遣会社)
  • 記録方法(回覧範囲・保管方法)
  • 反映時期(いつから適用)と代替策(時間調整など)

そのほか、現場でよく出るミニQ&A

Q.在宅頻度はどのくらい?
A.「
立ち上がり1ヶ月は出社中心、以降は週○回」など運用ルールを確認。希望は数字で伝え、最終は文面で確定。

Q.初日の集合・アカウントは?
A.集合時刻・場所・連絡先、権限発行の担当・時刻を事前に押さえる。詰まりやすいので前日までに確約を。

Q.守秘に触れない実績の見せ方は?
A.匿名化資料とウィンドウ共有で、1スライド=1主張+1数字。顧客固有名詞は伏字で。

Q.面談中に条件の話が出たら?
A.直接の交渉は避け、「派遣会社経由で文面に記載して共有します」で切り分け。

【この章のまとめ】

  • 顔合わせは合否競争ではなく就業準備。質問も回答も事実×数字×運用で。
  • 給料・契約・配慮は派遣会社ハブ+文面化で安全に。
  • 迷ったら「仮合意→文面確定」の順序を守るだけで、ミスマッチとトラブルは大幅に減ります。

顔合わせとは?成功のポイントや流れ、準備やよく聞かれる質問・解答例とマナーのまとめ

顔合わせは「選考」ではなく、就業をスムーズに始めるための面談です。目的は、相互理解(マッチ)とミスマッチ防止、そして初日の詰まりをゼロにする段取りです。

最後に、本記事の要点を一枚で見渡せる総まとめとして整理します。必要に応じて、本文のテンプレやチェックリストをコピペして使ってください。なお、給料などの数値条件や、健康・宗教に関する配慮は直接その場で確約せず、派遣会社経由で文面に記載・伝えることを徹底しましょう。

1.成功の原則(4本柱)

  1. 目的のブレをなくす
    • 面接ではなく就業準備の面談。
    • ねらいは業務・体制・勤務ルールの把握と期待値あわせ。
  2. 結論先行×数字×固有名詞
    • 「結論→役割→成果→ツール」で60秒に要約。
    • 指標(ms、% など)とツール名で客観性を出す。
  3. できる/できないの線引き+代替案
    • やらない範囲を明確化。
    • スキル不足は学習計画・当面運用(レビュー強化・E2Eなど)で補う。
  4. 文面化とハブ原則
    • 派遣会社経由で記載して正式合意。
    • 口頭は仮合意まで。給料・契約・配慮は直接交渉しない。

2.流れ(当日まで〜当日〜終了後)

  • 当日まで:
    • 8点確認(日時/形式/参加者/目的/アジェンダ/服装指定/持ち物/セキュリティ)。
    • 自己紹介30秒/90秒、直近3案件の3行要約、逆質問の準備。
    • オンラインは表示名(氏名|所属)・回線・カメラ・背景をチェック。
  • 当日:
    • 進行(挨拶→業務説明→経歴要点→質疑→勤務ルール確認→クロージング)。
    • 落ち着き・笑顔・傾聴・視線を徹底。
    • 条件は「派遣会社経由で文面に記載」で切り分け。
  • 終了後:
    • 当日中のメモ(事実/印象/懸念/質問残)。
    • 派遣会社へ報告(温度感+事実+懸念+依頼)。
    • 次ステップの段取り(入館・端末・権限・初日タスク)。

3.準備(チェックリストの再掲)

  • ヒアリング観点:担当/やらない範囲/評価基準/体制/勤務ルール/ツール/セキュリティ/服装指定。
  • 職務経歴整備:C-R-E-T(結論・役割・エビデンス・ツール)、3案件×3行。
  • スキル棚卸し:MUST/CAN/WILL、できないは代替策つきで明文化。
  • 直前チェック:ルート・入館・連絡先、オンラインは音・画・背景・ウィンドウ共有。
  • 所持品:身分証、入館情報、筆記具、メモ、必要な記載済み書類控え。

4.よく聞かれる質問(答え方の型)

  • 経験・スキル:結論→役割→数字→ツール(60秒)。
  • 働き方:就業時間・在宅頻度・残業上限・開始時期を数字で。
  • コミュニケーション:PRレビュー+朝会+週次など型×頻度×ツールで。
  • 希望条件:レンジや頻度を希望として提示し、派遣会社経由で文面に記載して調整。

5.マナー(対面・オンライン共通)

  • 対面:5〜10分前入室、下座、名刺は上位者から、机上は最小限。
  • オンライン:目線=カメラ、0.5秒置く、重要点は数で予告、「ウィンドウ共有+匿名化」。
  • 言い回し:否定は理由+代案でマイルドに/即答できない→「文面に記載して派遣会社経由で共有」。

6.トラブル時のリカバリー

  • 遅刻:即連絡→到着時刻提示→到着後は原因と再発防止を一言。
  • 接続不良:チャット告知→再入室→音声先行→要点復唱。
  • 想定外質問:C-A-R(確認→対処→目的へリダイレクト)。
  • 条件の違い:FACT→OPTION(二択)→DECIDE(仮合意+文面化)。
  • 不適切質問:中断可。記録→派遣会社へ即共有。

7.逆質問(5領域の必須項目)

  1. 業務・評価・ツール:担当/やらない範囲/KPI/主要ツール/権限時期。
  2. 体制・指揮命令:上長・レビュワー/会議体/OJTの有無。
  3. 勤務ルール:時間・在宅指定・残業上限・休日対応。
  4. セキュリティ・服装:端末・外部SaaS・持ち込み・服装指定・入退館。
  5. 配慮事項:健康・宗教は派遣会社経由で記載・共有。

8.使い回せる万能フレーズ集

  • 「就業準備の面談として、初月のゴールを把握させてください。」
  • 「二点あります。第一に… 第二に…」
  • 「できない範囲は○○ですが、代替案として□□が可能です。」
  • 「条件面は派遣会社経由で文面に記載し、正式に伝えます。」
  • 「本日は仮合意とし、文面で確定させてもよろしいでしょうか。」

9.最後のチェック(A4一枚・当日携帯)

  • 自己紹介30秒/90秒
  • 直近3案件の3行要約
  • 逆質問の要点10個
  • その場で決めないための切り返し文
  • 派遣会社担当の連絡先(遅延・配慮・条件の窓口)

【まとめの一言】

顔合わせは「選ばれる場」ではなく、「働く準備を整える場」。結論先行・数字・代替案・文面化の4点を守れば、初日の不安はほぼ消えます。条件や配慮は直接ではなく派遣会社をハブに、記載で残す、この運用が、最短で気持ちよく働けるスタートラインです。

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ゆーな【広報】

ライター兼イラストレーターしてます♩
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